テキサスとラップランド テキサスは現状に満足している。
簡易ベッドの上でテキサスは目を覚ました。
枕元を弄る。そこに何もないことで、ようやくここが龍門で、そこで運送業を営むペンギン急便の拠点の一つであることを思い出した。
バーとしても営業するここのバックヤードに各々ベッドやらソファやらを詰め込んで自由気ままに過ごしている。もっとも今夜にでも爆破され、明日には消し炭になっているかもしれないが。トランスポーターとは——少なとも、ペンギン急便とはそういうものだ。
ベッドの上で足を崩して座り込み、テキサスはぼうっと窓の外を眺めた。今日もいい天気だ。テキサスは無意識に唇に触れた。口寂しさを覚える。同時に、腹が鳴った。
制服の上着だけを羽織って部屋を出る。
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