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    エース

    chinotto

    PASTR6ハトルル展示作品。
    いなくなった監督生をエースが探して見つける話。

    エースのボイスキャストを務めてくださってる山下誠一郎さんが歌う「夜に駆ける」を聞いてからずっと書いてみたかったお話です。あまり詰められてないので、雰囲気で読んでください。
    駆け抜けて夜を選んで嫌な予感がしたんだ。
    思えばそれはとてもささいなことで、いつものように別れ際にした交わした「バイバイ」のあとに「またあしたね」の言葉がなかった、ただそれだけだった。
    部活が終わった後の帰り道、ふとそれに気がついたオレが、オンボロ寮に足を向けかけたまさにそのとき、スマホが鳴った。ディスプレイに表示される監督生の名前を確認して出てみると相手はグリムで、「昼寝から起きたら子分が見当たらないんだゾ。おまえといっしょじゃないのか」と言う。「違う」と答えて電話を切ると、オレはとっさに走り出していた。


    入学式の翌日、メインストリートにグリムと佇む監督生を見たとき、どうしても目が離せなくなった。そのまなざしが、あまりにもさみしそうだったから。気がついたら、声をかけてしまっていたんだ。入学式で騒ぎを起こした得体の知れないやつになんか、絶対に関わるつもりなんてなかったのに。なにも考えずに話しかけてしまったものだから、思いつくままにからかってバカにして、我ながら最悪な態度だったな、と今になって思う。それでも、その後のいろいろをグリムやデュースも含めていっしょに乗り越えて、いつのまにかなかよくなっていた。
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    尚 道

    DONEエスデュWEBオンリー開催おめでとうございます~!
    今回も小説と漫画を書きました。少しでも賑やかしになれば嬉しいです!

    ・エースがデュースを好きになったきっかけをベッドでだらだら話すお話です。
    ・R指定な描写はありませんが、全部ピロートークなのでご注意ください。
    いつから、だなんて「……こういうことを聞くのは、嫌がるかもしれないのだが」
    「…………うん?」

     いつものオンボロ寮の一室で、どこか湿り気を帯びた空気の中、全裸のまま仰向けに寝そべるデュースは、妙な前置きをして話し始めた。
     情事の余韻を楽しむように擦り合わせていた指先から、躊躇いが伝わってくる。


     オレたちにとっては、……いや、少なくともオレにとっては、デュースとのセックスは少しスポーツに似ていた。開始時のテンションに応じて、いきなり全力を出したり、相手の出方を見ながら慎重に進めたり。お互いの欲望っていうボールをぽこん、ぽこん、と投げ合うような。そういう時の事後は、甘い空気というより爽快感の方が強い。まるで一勝負終えたかのように、キスのひとつもせず、とっとと片付けて服を着て、「じゃあ寝るか!」って感じですぐに眠りにつく。酷い時は背中合わせでぐーすか寝たりする。
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