Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    スレ

    ミトコンドリア

    DONE『心臓の場所が違っただけだった』

    政略結婚して信じられないくらいすれ違う👹🦊(※バドエン)
    鶯は梅に帰らない ア、無理だ。
     遠くを見つめてミスタはスコンと表情を落っことした。その青い視線の先にいるのはひとりの女。彼の夫たるヴォックス・アクマの、数えて三人目の妻になる女である。濡羽色の髪と瞳の美しい人…。
     くるりと踵を返して、部屋まで早足で戻る。苛烈なまでに叩き込まれた礼儀作法と少しの理性でなんとか走ることはしなかったが、それでも脚に絡みつく朱色の着物の裾が バサバサ揺れるのが煩わしかった。裸足の足裏に汗が滲み、板張りの廊下によく滑る。襖を震える手で締めて、ペタンと畳に膝を折った。毒を太い注射針で流し込まれているように脳の奥がジクジク痛んだ。もう駄目だ。
     ミスタとヴォックスの結婚は、いわゆる政略結婚だった。ミスタの父親は出世のためにアクマ家の歴史が、ヴォックスは一族の再興のためリアス家の資金力が欲しかった。しかし、リアス家にはヴォックスと釣り合う年齢の娘はいない。ヴォックスはただリアス家の人間との縁故があればいい。それが男であり、跡継ぎを産めないミスタがヴォックスに嫁いだ理由だ。至極簡単かつありふれた話である。が、アクマ家は、資金という最後のピースを得てヴォックスの悪魔的な手腕によって、この五年足らずで大きく成長した。…三年前にはすでにリアス家の助力を必要としない程度には。なれば、形ばかりの男の嫁など邪魔くさいばかりだ。
    3196

    nnjn999

    CAN’T MAKE私の性癖を煮詰めて千切り取った全く前後のわからない話の一部分。

    「なんかパルデアの平和を揺るがすレベルのとても悪い奴をどうにかするため、皆を巻き込まないようにと仲間や手持ちpkに酷いこと言って距離を取ってから単独で乗り込んだピ」という設定。長い。
    分かりにくいですが、相手がそこに留まるようになんとか意識を保って時間を図っていた、ていう…感じ…。
    こういう話が読みたい。「残念だね、勇敢なる少年」


    激痛と、焦げ付きそうなほどの熱と、脳が溶けてしまいそうな気味の悪い感覚が今にも途切れそうな意識を揺さぶる。
     

    ここで倒れては駄目だ。何もなさずに終わっては駄目だ。それでは意味がない。



    全て、全部、捨ててきた意味がない。



    「君のような優秀で度胸もある有望な人材を失くすのは本当に惜しいよ」



    守りたいから捨てたのだ。


    大切だから。



    大好きだから。




    「でも、君ひとり如きの力では出来ることなどないんだよ」




    この先も、皆にはずっと、幸せに笑っていてほしいから。




    体中に纏わりついたコードを振り払いたいのに、指先1つ動かない。

    俯くことも許されない状態で、視線に込める殺意だけは無くさなかった。




    「…本当に、立派な子だね」
    975

    Psich_y

    PROGRESS2024/2/11カヴェアルwebオンリー「Perfect Asymmetry 2」展示。

    遺跡探索中メラと入れ替わりでやってきた学生時代カヴェを持ち帰り甘やかすゼンと、情緒(と性癖)を滅茶苦茶にされている二人のカヴェの心が猛スピードですれ違ったりぶつかったりする話です。
    (未完:進捗展示)

    ※過去カヴェ+現カヴェ×現アル
    ※“メラ←→過去カヴェ”のため、カヴェの隣にメラが不在(重要)
    Won't be spoiler K-1

     カーヴェがこれまで経験してきた人生には、“最悪”と名付けられる出来事が既にいくつもある。そういった事実を鑑みたとしても。今のカーヴェの目の前に広がる光景は、間違いなく新たな最悪として数え上げられそうなものだった。
    「メラックをなくした?!!?」
    「手元にない、というだけだ。約束は三日だった」
    「本当に帰ってくるんだな?」
     妙に秘密主義なところのあるこのかわいくない後輩――アルハイゼンの、錆びついた沈黙に潤滑油をしこたま流し込み、どうしても調査したい遺跡があるらしいということを聞き出したまでは、多分、良かった。だから、問題はその後にある。……いや、“前”というべきか。まあ、前か後かはこの最重要じゃない。重要なのは、問題はそこにはないということだけだから。
    20174