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    タラ

    pekodoria

    PROGRESSゲイの悠仁とバイの悟の話をこんな感じで書いてます。ちょっと長めの話になりそうなので、こんな雰囲気の五悠だよってことで置いておきます。興味持ってくれる人がいたらうれしいな
     ざあざあと雨が降る夜だった。新宿の街はネオンが光り、水たまりの反射で煌びやかに彩る。あちらこちらで男女の艶やかな声が聞こえる。夜は始まったばかりで、昼間とは違う喧騒で埋め尽くされていた。
     その中にその男の子はいた。雨の中傘もささずに。キャップを被り顔は見えないが少年と青年の間の年ごろだろう。向かい合っている男がその子に何かを叫ぶ。この街じゃよくあるセリフ。お互いのマッチングが合わなかった結果。その鬱憤を男は目の前で立ち尽くす少年に吐き出しているのだ。

    (あーあ、かわいそうに)

     僕はその光景を傘の合間から横目にし、そしてすぐ興味をなくした。

    (こんなの毎日どこかで起こってる。今日は君たちってだけ)

     僕は目的地に近くを通りかかっただけ。野次馬になる気はないし、ただちょっと気になっただけ。キャップの横から見えたピンク色の髪の少年が。ネオンに反射するその色は、ちょっとだけ綺麗だなって思っただけ。それだけなんだ。だから歩き出した瞬間に、もう頭からは消える。僕にとってそんな存在だった。はずだった。
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    yayosan_P

    PASTFE覚醒12周年おめでとうございます! 干支が一周した……。
    大昔に出していた、ジェロームとマークちゃんが兄妹設定の絶望の未来のお話です。
    DLCぜつみらのマークちゃんがドラゴンマスターでさ……私はさ……嬉しかったんですよね、へへ……ッ。
    10年以上前のお話ですが楽しんでもらえたら嬉しいです。
    【FE覚醒】いとしき望んだ世界の子 一人ぼっちにはなりたくない。
     それが、少女が口にした悲痛な叫びだ。
     ぱちり、ぱちり。
     数度、彼女はその大きな瞳の開閉を繰り返す。視界が一度黒に染まり、そして再び空を映せば、桃色の睫毛が揺れていった。
     横たえていた体を起こし、周囲を見渡す。
     広がる空は、青くはない。
     新緑の生い茂る大地もどこにもない。
     枯れ果て、痩せこけた、悲しい色をした世界。
     それを視界に収めながら、少女は何を思うでもなく。ただ茫然とその場に佇み続けるのだ。

     神竜ナーガの声を聞いた。
     それは、遠いようで、つい先ほど彼女が経験したばかりの出来事である。湧き上がる数多くの屍兵と戦い続け、命からがら生き長らえることを日常としていた世界にやっと見出す事のできた光明。それは、神竜ナーガに対してやっとの思いで捧げる事のできた、覚醒の儀のことである。
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