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    ダントツ

    オルト

    TRAININGパンそばのタイカケ
    そばくん、とことんニブいといいな。私の中では、派生の中でダントツで鈍いことになっています。
    「うーん、どうしよう」
    「どーした?」
     僕の独り言に、タイガくんが反応する。ホントにただの独り言だったんだけど、こうして反応してくれるとちょっと嬉しくなっちゃう。
    「あのね、バレンタインの時にファンの子たちからプレゼントとかお手紙もらったでしょ? そのお返しに、何かできないかなって」
    「あー……」
     タイガくんは視線を反らして、頭を掻いた。タイガくんは、こういうイベントごとには興味がないから仕方ないかもしれないけど、僕は皆に何かを返したい。
    「ねぇね、今からじゃライブは無理だろうけど、動画配信なんてどうかな?」
    「動画ぁ? どこで撮るんだよ」
    「僕の部屋は?」
    「まぁ、良いけど……ネタすんの?」
     出来ればネタをしたい。芸人だもん。でも、動画配信というコンテンツを考えると少し趣向を変えてみるのも良いかも知れない。「そういう需要」もあるだろうから。
    「僕たちのオフの様子の配信しようよ?」
    「あぁ? だから、そういうのはナシっつてんだろ。オフのおめぇ、見せるなんて……」
    「そうだよねぇ。やっぱり、普段の僕じゃ、いつもの僕と違いすぎてファンのみんなは……」
     がっかりしちゃうかも。ホントは 896