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    ドム

    rani_noab

    PROGRESS攻男主。Subの先生のどむさぶつづき。支部の後の話1万字ほど
    次に琉嘉と会う時までに考えようと思っていたことがある。
    すぐに答えが出ずとも構わないものだ。そしてすぐに答えが出るとも思えない。
    それは自分が琉嘉という男に対して抱く興味についてだった。
    友かと問われたら否と答える。友のようだと思ったこともあったが、彼はそうではない。
    鍾離にとって友とは、その歩みを認める相手だ。助言を与え、過てば苦言を呈し、時には共に歩み、そしてその背を見送る者だ。行く末を見たいと思う相手でもある。この感覚が凡人のものとは差異があるのは自覚しているが、今のところ変えようとは思っていない。
    琉嘉に抱いている感情はそれとは異なっている。彼に対して抱いているのは、どちらかというと赦しの感情だ。平等と契約を物事の礎にしてきた鍾離にとって、赦す、という感情にはあまりなじみがない。契約を破った者に対して、鍾離は赦しではなく、対価を支払わせている。そこには私的な感情は含まれていない。では私(し)としての経験といえば、立場ゆえに、鍾離が友と呼ぶ相手が少なかったのもあるが、その中でも鍾離を怒らせることとなれば、数は少なくなる。友を赦す経験と照らし合わせたとき、これは類似する感情ではあると思えるが、やはり琉嘉を友だとは思っていない自分がいる。
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    rani_noab

    PROGRESSどむさぶ。さぶの先生。セーフワードについて。どむさぶの独自の設定を含みます。ついったに乗せてた進捗にぷらすしたもの。
    次に琉嘉と会う時までに考えようと思っていたことがある。
    すぐに答えが出ずとも構わないものだ。そしてすぐに答えが出るとも思えない。
    それは自分が琉嘉という男に対して抱く興味についてだった。
    友かと問われたら否と答える。友のようだと思ったこともあったが、彼はそうではない。
    鍾離にとって友とは、その歩みを認める相手だ。助言を与え、過てば苦言を呈し、時には共に歩み、そしてその背を見送る者だ。行く末を見たいと思う相手でもある。この感覚が凡人のものとは差異があるのは自覚しているが、今のところ変えようとは思っていない。
    琉嘉に抱いている感情はそれとは異なっている。彼に対して抱いているのは、どちらかというと赦しの感情だ。平等と契約を物事の礎にしてきた鍾離にとって、赦す、という感情にはあまりなじみがない。契約を破った者に対して、鍾離は赦しではなく、対価を支払わせている。そこには私的な感情は含まれていない。では私(し)としての経験といえば、立場ゆえに、鍾離が友と呼ぶ相手が少なかったのもあるが、その中でも鍾離を怒らせることとなれば、数は少なくなる。友を赦す経験と照らし合わせたときに、赦す感情ではあると思えるが、やはり琉嘉を友だとは思っていない自分がいる。
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