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    プライス

    夜盲症

    DONE「早起きの徳はプライスレス」の小話。
    蓄光ゴムと消えちゃうキャンディと事故チュー。
    【閑話】8時過ぎ拙者のベッド 久しぶりに眩しい光で目を覚ます。そういや昨日はフロイドを自室に呼んで深夜までゲームをしたんだっけ。光の方へ目をやると、逆光の中でターコイズブルーが光った。フロイドのピアスがチリ、と光って天井に海を作る。あ〜めっちゃ綺麗。もしかして、神様?
     「おはようホタルイカ先輩」
     フロイドの少し高い声がイデアの脳を揺すった。「おはよう」と言った声は思ったより掠れていて、昨日あんだけ喋ったもんなぁと他人事のように思った。ふたりで激甘紅茶を飲んで、今日は何をしようかと話しているとフロイドは何か思い立ったように辺りを探す。フロイドが掻き集めたものは蓄光のゴムで、そう言えば朝に光を蓄えようって言ったなぁ、と記憶を引っ張り出した。イデアのベッドに蓄光ゴムが並べられる。その間にオルトが目を覚ます時間を遅らせた。こんなところ、弟には見せられない。整然と並べられたゴムを横目にフロイドが持ってきたクッキーで朝食にした。数十分経ち、待ちきれなくなったフロイドがブラインドを閉じた。部屋が暗くなり、ほのかに発光したゴムを見て顔を見合わせて笑う。フロイドが「ホタルイカ先輩も」と言うのでなんのことかと思ったら髪の事だった。そうか、昨日寝落ちしたから暗い場所では見てないんだ。
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