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    ボケ

    オルト

    TRAINING付き合ってないタイカケ。
    寝ぼけているか、寝ぼけたフリかは、ご想像にお任せします。
    何でもない休日の午後。暖房の効いたぽかぽかの部屋。まだほんのりと温かいココア。お気に入りの漫画の新刊。そして……。
    「……んがぁっ」
    「ふふっ」
     俺のベッドで大の字になって眠るタイガ。全てが俺の幸せを作っている。
     つい一時間ほど前、俺の部屋にやって来たタイガは俺が漫画を読んでるのを見ると、邪魔しないように気を遣ったのか黙ってベッドに寝転んだ。そして、その五分後にはいびきをかいていた。他人のベッドで即眠れるタイガって、本当に凄い。
    「俺のこと信用してくれてるってことかなぁ?」
     漫画を閉じて、俺はベッドの端に腰かけた。少しだけベッドが沈み、その振動でタイガ前髪が揺れた。きちんとお手入れしているわけでもないのに、意外とさらさらストレートなタイガの髪を、羨ましく思うこともある。
    「ほーんと、なんでこんなに綺麗なのかにゃあ?」
     肌だって、俺やレオきゅんが無理矢理化粧水や乳液をつけているけど、逃げられる日が殆どで、それなのに全然カサカサしていない。
    「うーん、やわらかほっぺ」
     起こさないようにそっとタイガのほっぺをつついてみる。むに、と俺の指が食い込む。
    「はぁ~。ぷにぷに。吸い付きたく 1090

    オルト

    TRAININGタイカケ
    ホントはわかってて、でも恥ずかしいからとぼけてる可能性もあるかも。
    いつものように俺は、カズオに宿題の面倒を見てもらっている。最後の問題も、あと少しで解き終わる。これが終わったら、カズオは自分の部屋に帰っちまう。
    「カズオ、あ、あのさ……」
    「ん? なぁに?」
     部屋に二人きりの、今がチャンスだ。
    「お、俺、おめぇに言わなきゃいけねぇことがあって……」
     俺は問題を解いていた手を止めて、カズオの方を向いた。
    「あ、の……」
    「なに? 早く言いなよ?」
     カズオも、取り組んでいた自分の宿題を解く手を止めた。綺麗な瞳が、俺を捕える。世界を見ているようなコイツの目が、今、俺だけを見ている。それが嬉しくて、同時に胸が苦しくて、俺は言おうと思っていた言葉を飲み込んだ。
    「どしたの? ……ま、まさか、追試に落ちて留年確定とか!?」
    「ち、ちっげーよ!」
     真っ青な顔をするカズオ。流石にそれはない。何とかギリギリ、追試はクリアしたんだ。
    「じゃあ、なに? タイガきゅんがおれっちに隠し事してるとは思えないし……」
    「……隠してたことなら、ある」
    「え、まじ!?」
     カズオは心底驚いたような顔をして俺を見る。そんなに俺は、カズオに隠し事してないように見えるのか? まぁ、 1319