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    ミイ

    krimstowrds

    DOODLEスミイサ/花屋バース⑤
    ※スミ→(←※自覚無し)イサ

    最初①https://poipiku.com/9568623/10481928.html
    前回④https://poipiku.com/9568623/10521495.html
    次回⑥https://poipiku.com/9568623/10701347.html
    Flowering ジーワジーワと蝉が鳴いている。容赦なく降り注ぐ直射日光に額から汗が止めどなく流れ、イサミは目に入りそうな雫を軍手で拭った。
    (あっちぃ)
     時刻は昼の一時を過ぎた辺り、太陽が最も高くなる時間帯である。イサミは握り締めていた雑草に目を落とすと、溜息と共にそれをゴミ袋へと放り込んだ。
     先日、スミスから一緒に出掛けないかと誘われて以来イサミはずっと落ち着かないでいる。今日もヒビキの頼みで勤務が交代となり、急遽休みになったのにじっとしていられず朝から動き通しである。午前の内に家事を済ませてしまうとたちまち手持ち無沙汰になって、思い立って始めたのが草むしりだった。
     しかし、よく考えずとも真夏の昼過ぎなど草むしりに向いている時間ではない。まだ開始してから三十分も経っていないというのに危ない火照りを体に感じ、これは失敗だったなと自身に続行不可を言い渡したイサミは傍らに置いていた蚊取り線香を手に取ると縁側へと上がった。ゴミ袋の処理は夕方になってからでいいだろう。
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