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    ラブコメ

    satoru1114s

    PROGRESS『初めてはあなた』
    という作品のできているところまで掲載していきます。6月30日発行予定です。


    ※8万文字予定、キリの良い部分(おそらく5万文字程度)くらい載せる予定です。
    ※永田というモブがまぉまぁ出てきます。
    ※流川くんにセフレ♀がいます。
    ※二人が付き合っても付き合わなくても大丈夫な方向けですが、最後は盛大に?ラブコメです。流三です。
    本当に出るかなぁ…。
    初めてはあなた(1) 1.疑惑7選
    「どうしたのよ? 朝からそんなにソワソワして」
     ソファに座ってスマートフォンを眺めていたら、後ろから彩子に声をかけられた。どうやら無意識に貧乏ゆすりをしていたみたいだ。よくない。
    「いや、今日三井サンがテレビに出るから不安でさ……しかも例の番組で……」
     そう伝えると、彩子は「ああ、例の……」と声を落とした。
     例の番組。それで伝わってしまうのは、前回の放送で大炎上、いや正確には大盛り上がりだろうか。sNSで連日話題になった為だ。最近は便利だ。アメリカに居たってスマートフォンのアプリで日本のテレビ番組を観ることができる。
    「もう変な質問とかなしで、炎上はしない……と思いたいわね」
     彩子の言葉に宮城が大きく頷いていると、スマートフォン画面から『春爛漫! スポーツ選手大集合!』という愉快な音声テロップと曲が流れ、テレビ番組のコーナーが始まった。
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    🌸🌸🌸

    DOODLE同じ日に顕現した大倶利伽羅と女士の鶴丸のラブコメです。
    大倶利伽羅くんの苦労性な日常②「伽羅坊、ちょっと付き合ってくれないか」
     鶴丸国永にはノックという習慣がない。引き戸であるから仕方がないのだが、それにしたって声を掛けるのと同時に戸を引くのはどうかと思う。見られて困ることでもしていたらどうするつもりなのだろう。残念ながら鶴丸にはその発想もないのだ。
    「なんだ」
     部屋の掃除をしていた大倶利伽羅は、作業をしていた手を止めて顔を上げた。
     大倶利伽羅の部屋には物が多い。困ったことに、私物というわけではなかった。鶴丸が好き勝手に物を持ち込んでは置いていくのである。捨てるわけにもいかず、かといって鶴丸の部屋には入りにくい。鶴丸の部屋は大倶利伽羅の部屋のとなりであったが、鶴丸がこの本丸唯一の女士ということもあり、そこに立ち入る気は起きなかった。こうして鶴丸が毎日のように大倶利伽羅の部屋へ入り浸っているので今更他人から受ける誤解を気にする段階はとうに過ぎ去ってしまったが、大倶利伽羅なりに気を遣ってのことである。また、鶴丸は自分が女士であることにあまり頓着をしていないので、自分が着替えをしている最中であっても訪ねる者がいたら入室を許可してきそうな光景が容易に想像できたから、というのもあった。
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