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    リーガ

    れんこん

    DONEビリーが居なくなってしまった話。
    未来ごりごり捏造しています。
    すっかり慣れ親しんでしまったタワー。
    最早実家よりも馴染んでしまうくらいになったそこでの生活。
    パトロールが終わって、後は眠るだけの時間。
    ……今日は夜から出掛けるのはやめよう。

    昔程は毎日のように夜遊びという無茶はしない。
    まぁ頻度がほんの少し減っただけ。特に大きくも変わらない。相変わらず女の子からの連絡は沢山くるしね、むしろ昔よりさらに増えたくらい。
    理由と言えば、少しだけ明日のヒーロー活動のために睡眠を取らなきゃいけないかな、なんて思った時だけ眠るようにしている。
    今日の理由はほんのちょっと、違うけれど。


    最早見慣れてしまった街でパトロールをしていた。
    ただいつもと変わらないその日常で、今日は背景のひとつだったキャンディショップが目に入った。綺麗にまるで花束みたいにラッピングされたロリポップが明るいオレンジ色のリボンで纏められて。恐らく誰かへのプレゼント用か、ただのディスプレイなのか。わからないけど。
    あの時渡したそれにすごく似ていたな、なんて思ったらぽっかり空いていた穴みたいなものに久しぶりに引き摺り込まれてしまったような感覚に陥った。ずっと、その気持ちにわざと知らぬフリ 4821

    soydayooo

    MOURNING我々の脅威はアクセサリーが嫌いゾムはアクセサリーの類が嫌いだ。

    どんなに似合うから、と誰かから送られようがなんだろうが受け取ることはしてもつけることはないし、死亡確認に必要なドッグタグですら頑なに着けようとしなかった。

    金属アレルギーでもあるのだろうかと思い、聞いてみたこともあったが否定されたことを覚えている。

    「なんでアクセサリー類つけへんかって?んー特に理由とかないなぁ。」
    「え、無いのん?」
    「あ、強いて言うなら邪魔やねん。ちゃらちゃら動くやん?あれが嫌やねんな。」

    ポン、と思い出したように手のひらを叩き、ゾムは頷く。

    まあ滅多に動き回らん大先生には分からんやろうけどな。と意地悪く笑うこの男は我々軍隊の中でも、危険な場所へ行く任務が最も多い。
    そんな男だからこそ、もし生存確認ができなくなったときのためにドッグタグをつけなければならないはずなのだが…?

    「でもドッグタグ位はつけた方がえぇで?もし生きて帰れへんかったらどないするん、生きてるか死んでるか分からへんねんで?」
    「そんなことあるわけ無いじゃ無いですかー。それとも大先生、俺に死んで欲しいん?」

    けらけらと笑いながら、冗談を飛ばすゾムは本気で 9169

    marintotiko

    MOURNING兄様とシャーリーがエンカウントしてしまう話(未完)。6巻以降10巻未満くらいの時系列。
    ウィルアル風味。
    *


     人払いしたユニバーサル貿易社の来客室で、アルバートはある人物と相対していた。

     よほど重要な案件でなければ彼ーーーマイクロフトがここに足を運ぶことはない。今回の作戦の報告自体はさほど重要性は高くなかったから、なにか別の目的があるのだろう。

    「さて、ここからは私の独り言なのだが…」

     思った通り、帰りがけにマイクロフトは芝居がかった口調で口を開く。独り言云々については、アルバートがまだ陸軍中佐であった時のそれの意趣返しに違いない。

    「ディオゲネスクラブの会員が複数名、ここ最近姿を見せなくなっている。もちろん、単純に他のクラブに興味が移ったというなら問題ないが…」

     彼はそうとは思っていないから、こうして独り言を装った情報提供をしているのだ。

    「我がクラブの特性上、会員の素性や動向を詮索することはできない。問題がクラブの中で起こっているわけではないのでな。そして、現状あくまで噂レベルの話であるが、どちらかと言うと君たち向きの問題であると思う」

    「…………。お話はよく分かりました。当然、クラブに入会するための推薦状は長官が書いてくださるのですよね」

     マイクロフト 4476