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    天生麻菜

    PROGRESS10月神ノ叡智12の新刊の3話目。このお話で終わり+書き下ろしの内容になります。
    綾人蛍綾人で年齢制限あり。
    蛍ちゃん攻め、綾人さん非童貞非処女描写があります。(挿入は綾人→蛍のみ)
    綾人さんと姫蛍ちゃんの政略結婚から始まるお話。
    このお話の続きにも年齢指定入りますが2話目以降は年齢指定ありサンプルはあげませんのでよろしくお願いします🙇‍♀️
    私が私たちであるように 33.私が私たちであるように


    「綾人さん」
     蛍の抱えるものを聞いた日から、綾人と蛍の距離は以前より近いものになった。少しずつではあるが、蛍から綾人に近づいていくことが増えていったのだ。
    「林檎飴の屋台の人から材料が少し足りなくなりそうって手紙が来てますよ。少し調達しておきますか?」
     ただそれは彼女が綾人の公務を手伝うようになり、会話する機会が増えたのも理由ではあるのだが綾人は大きな進展だと思っている。
    「おや、予定量で足りなさそうなのですか?」
    「……実はこの花火大会、社奉行が主催ってことが各国とカーンルイアやアビス教団にも伝わったみたいで。各国からの観光客が二倍に増えてるんだそうです」
    「……なるほど」
     この花火大会は毎年行っており、社奉行が主催していることは特別ではない。ただ今年は、社奉行が――神里家当主である神里綾人がアビス教団の最高指導者であり、カーンルイアの姫君でもある蛍と婚姻を結んだことは当然各国に知れ渡っている。蛍を迎え入れてから初めての花火大会ということで注目を浴びているのだろう。かといって特別何か新しいことを催すということはない、花火は昨年よりも多めに打ち上げるよう依頼はしているが。
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