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    nighthawks_l

    DOODLEいつか作品にしたいパイレーツ捏造モリモリ小説!まだ肉付け前ですが載せちゃう。ほんのりヒュチャ(雨想)です
    あの夜から、どれだけの時間が経っただろうか。
    暗い闇の中、幽霊船は永遠に近い時間を彷徨い続けていた。感じるのは船の揺れと波の音だけ。あたりは真っ暗だが、波や風はずっと穏やかだ。進んでいるのか止まっているのかも分からない。
    何もない、何も──この身体になってから、食事も睡眠も必要なくなった。思いつく暇つぶしは最初の数年でぜんぶ終えてしまって、あとはただ、何もない日々の記憶で過去が上書きされてゆくだけ。こんな暮らしを続けているとかつての人格も何もかもが曖昧になるような心地がして、だから、この船は、在りし日の美しい姿のまま、少しずつ狂っていったのだろう。

    最初に"消えた”のはエドワードだった。彼はこの船の航海士をしていた青年で、一番最初にこの生活に根を上げた。憂鬱に飲み込まれて船室から出てこなくなって、数ヶ月だったか数年だったか──皆が彼の名前すら忘れてしまった頃、ふと疑問に思ったフリオが開かずの間となっていた彼の船室の扉を開けた。ずっと動かしていないにもかかわらず、錆びついた音も立てずにゆっくりと開いた扉の先には、大量に積まれた書籍のみがあって誰も居なかった。
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    Emitany54

    DONEゲームやっててエメと自機との関係性がしっくり来なかったので、しっくりさせる為にとりあえず出会い編を書いてみました。古代人小話。

    ※暁月のネタバレがあるよ!
    ※アゼム設定の捏造があるよ!
    ※該当の人物やモンスター名が今後出てきたらこの設定は即座に爆発するよ!
    夢を織る花花咲き乱れる園、エルピス。ここは実験生物の為の理想的な気候が常に用意されている。今日もまたどこまでも高い空に白い花弁が風に舞い、実験場の浮島に落ちる光と影が美しい景色を織り成していた。
    エメトセルクはここで新しくアゼムの座に就く予定の青年を探していた。その青年とは長らく連絡がつかず、業を煮やしたエメトセルクは、ヴェーネスに似た色を持つエーテルの残滓を辿ってここまでやって来たのだった。
    「なぜエルピスに?」
    エメトセルクは眉を顰めた。創造生物の実験場であるこの場所に、アゼム候補が赴いた理由が分からない。彼が創造生物の研究に携わる理由も略歴書からは窺い知れなかった。しかし、アゼムの座に就く奴、またはアゼム候補はいつだって奇人変人ばかり。気まぐれでここに潜り込もうとするような輩でもおかしくはないだろう。エメトセルクはさらに眉間に皺を寄せて軽い溜息をついた。広大なエルピスの中をエーテル視で確実に標的の元へと辿りながら、エメトセルクはその冷静な瞳で周囲を観察していた。
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    diolete

    DOODLEスミスとブレイバーンのパロコメディ導入の小ネタ

    ◇このネタ最終話ごろからあったんだけど、ブレイバーンが消えちゃった上に、スミスとの関係性をどう考えていいか迷ってたのでさわりだけしか作ってない
     スミスもブレイバーンも一緒においしいものいっぱい食べてくれ
    私とデートをしよう──ルイス・スミス。君に頼みがある。

     朝起きて、鏡に写ったブレイバーンから藪から棒にそう告げられた。
     そもそもブレイバーンと俺は、俺がブレイバーンでブレイバーンが俺であったはずなのに、こうして会話ができる時点で何かがおかしいのだが、寝起きの頭と、地球外生命体との死闘やらで、俺はこの程度の自体に動じなくなっていた。鏡の向こうに見えるブレイバーンは今日も元気だ。

    ──説明しよう!私ことブレイバーンは、ルイス・スミスとその他の存在が融合した存在だが、その後、イサミ、ルル、果ては亡き友であるスペルビア、そして駆け付けてくれたATFメンバーの勇気が収束して勇気のいち概念として再び形となり、基となったルイス・スミスとは少しズレた存在なのだ。さらに鏡に写っているこの私は、デスドライブズに死という勇気を与えその先に生まれた別世界のユニバースで存在を確立している別個体でもある。
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