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    憧憬

    masu_oekaki8810

    DONE「どっちもしていいでしょ?2」展示のための書き下ろしSS。
    ギリギリ全年齢/エッチさ皆無/山なしオチなし

    【注意書き】
    ◆律が回想の中で出てきて二人の性生活に関与します。
    ◆律が「ボトムを担当するのはその人の男性性を失わせるリスクがあるのでは」と危惧してますが、兄への憧憬がジェンダー観を強化し歪めてるだけで、偏見だと私は思います。
    ◆セックスの話ですが直接描写はないのでR-15くらいかな…と
    おしり開発レポート(仮)「師匠、おかえりなさい」
    同棲して半年になるモブが珍しく玄関までドタドタと出迎えてくれた。と、思ったら
    チュッ。
    「こら、俺がうがい手洗いしてからにしろ」
    「僕もまたするからいいでしょ」
    と言いながらまた唇をついばむようにして可愛いキスを浴びせてくる。
    「ししょう……準備してあるから、その…」
    「若いなー、モブくんは。いいけど先に飯食わせてくれ」

    モブと付き合い始めて同衾するようになった時、弟子の童貞を捨てさせてやりたいという師匠心(そこに「モブの童貞は絶対に俺がもらう」という気持ちも含まれてたのは否定しないが。)と、身体に負担が少ないほうが良かろうという考えから、最初は俺がボトムを担当していた。
    だが最近になってモブが自分もボトムをやりたいと言い出した。
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    yugayuga666

    DONE【小説】憧憬/さとあす
    テキストver.です。

    画像ver.
    https://poipiku.com/7817908/90
    憧憬「最近、すっかり暑くなりましたね。明日ノ宮先生」
     そう言ってぐい、と向かいのソファで麦茶を飲み干す彼の額には確かに、大粒の汗が滲んでいた。
    「そうか、もうそんな季節か」
     正直、小説家という仕事柄、この家から殆ど外へ出ない私にとっては、季節など些末な問題であった。常に空調の効いた室内の温度は一定に保たれ、私から四季という概念を奪って久しい。それでも、彼が──佐藤入間が私の担当編集となってからは、彼の運んでくる風が、言葉が、全てが──鮮やかな世界を見せてくれた。
     それが、私は、嫌いではなかった。



    「そういえば先生、ポストにこんなチラシが」
     傍らへ鞄や上着を置くのも早々に、一枚のいかにもといった光沢紙を机上へ差し出す。他人の郵便物など放っておけばよいものを、と初めは煩わしく思っていたが、付き合いが長くなるにつれ不要なDMの類は勝手に処理してくれていたり、興味を唆る様なものはこうして話題にあげてくれたりと、今では寧ろ有り難い。そんな彼のお眼鏡に叶ったらしい紙きれを覗き込む。それは、色とりどりの花火を背に目がチカチカする配色のゴシック体で『納涼祭』と書かれた、この辺りの自治体が執り行っている夏祭りの知らせだった。
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