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    BIWAHAGOROMO

    PROGRESSメインで進めている最王SSの進捗を1週間限定で晒します!プロローグから第1章途中までです
    完全に自己満解釈捏造世界・死ネタ(?)なのでお気をつけくださいまし
    体温(仮題)僕は好きだった。君の手が。





    僕は君の手が好きだった。
    そこから感じられる君の体温だけは、君のぬくもりだけは、絶対に嘘をつかないから。
    どれだけ僕を翻弄したって、どれだけ嘘にまみれたって、どれだけ虚偽の海の泡に消えてしまいそうになっても…ほんの少し小さな手を握れば、すぐに本物だと分かる。それが、いつの間にかすり替えられてしまいそうな、どこか危うい雰囲気を纏う君を確かめる、唯一の方法だった。


    窓の向こうで、一番星がゆっくりと目を覚ます。
    君と迎えたこんなにも綺麗な夜が、こんなにも痛い。


    どうして僕は、君の気持ちに応えてあげなかったのだろう。

    後悔を噛み締めながら…いや、後悔に噛み締められながら、の方が正しいだろうか。とにかく僕は、自分でどんな表情を浮かべているかもわからないまま、君の布団に顔を伏せた。ベッドの前で、情けなくも床に膝をつく。ただ茫然としてしまっていた。ようやく受け入れられ始めた段階で、僕の心は鋭く貫かれた。銃か何かで撃たれたりしたら、きっとこんな感覚になるんだろう。頭は重く、重く、そのまま顔を起こすことすら叶わず。ただくぐもった声で、人が来ないよう小さく、何度も何度も君の名前を呼んだ。呼べば答えてくれる気がした。無邪気に笑って意地悪に嘲って、嘘だと笑う。そんな君が今にでも目を覚ますような、そんな気がした。
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    krkr_aoi

    PAST書きかけのカガバレを見てたら記憶に無さ過ぎて興奮したので晒す
    続きが欲しいよ〜〜〜〜!(書け)
    カガバレ! 固く閉じられた瞼が、ゆるりと開かれる。次第に暗闇が視界に映り、バレットは数回瞬きをしながら鈍い思考を持て余した。辺りが暗いのは電気を消しているからだろう。窓から差し込む月の光だけが、薄く部屋を照らしていた。カーテンを閉め忘れていたらしい。雲がかかっているのか月の光はほんの穏やかで、漸く手元が確認出来る程度のものだ。やがて瞳が慣れて、掠れた暗闇だった部屋が徐々にはっきりと輪郭を表す。それでも鈍い思考は変わらない。どこかぼんやりと霞がかったような感覚に浮かされながら、バレットは瞳を細めた。こんな暗闇の中で、自分は一人で立っていた気がする。時を待ちながら、じっと動かず、ただ命令を遂行する人形のように。何をしていたのだろう。そんなものはいくらでも想像できた。バレットの首筋に冷たい汗が滲む。得体の知れない恐怖が身を包み、ぎゅうと瞳を閉じた。訪れる暗闇にまた怯えを思い出し、無意識に握り込んでいた掌が震えていた。その鈍い痛みに、握り込んでいた掌を頭上に掲げ少しずつ緊張を解いていく。ゆっくり、ゆっくりと指を開いて、そろりと開けた瞳が露になった手のひらを視界に映した。その瞬間、バレットは瞳を見開きビクリと大きく肩を揺らした。
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