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    紅茶

    スガ🦀

    DOODLE前にさらっと書いていた学パロ楽ヤマ
    紙パックの紅茶飲んでるといいですね。
    ①グッドフィーリング

     テスト中は帰りが早いせいで帰りの電車は座る事が出来る。座るべき人が来たらもちろん譲るつもりではいるが車内はまだ多少の余裕があるのでとりあえずドア横の席に座る。今日はイヤホンを忘れて来てしまって、いつものようにスマホで音楽を聞く事は出来なかった。だからといって明日の教科の予習をする気にも、スマホを見る気にもなれずぼんやりと車窓を眺めるだけになった。
     静かな車内に響く走行音はテスト勉強で寝るのが遅かった楽を眠りの淵へと誘う。ほんの数分、眠りかけたところで次の駅に到着するアナウンスが流れて、意識を覚醒させられた。降りる駅まではまだある。駅に着いてドアが開くと一番最初に乗り込んで来た学生に目が行った。
    『あ、あれ…』
    目を引くその制服に先日友人達と遭遇した事を思い出した。

    **
    「あの、白い制服かわいいな」
     楽が友人の天と龍之介と学校帰りのファストフード店でテスト勉強をしていた時に、外を通った特徴的な制服のグループがいて思わず呟いた。ボタンのない白い詰襟の制服。なんとも浮世離れした様子は真っ黒な詰襟の学生服を着る自分たちと対照的で気になった。
    「あれ、愛七学園で 8539

    Sion

    DONE紅茶部と渉

    「飽きたら捨てますよ」を(英智が)飽きたら捨てますよ、だと思って書いてます。
    画像だと枚数多くなっちゃったのでこっちにも
    ガーデンテラスに現れた英智は真っ青だった。
     普段から決して血色が良いとは言えないけれど、陶器のような肌は血の気が失せてしまって蝋人形のよう。いつも優し気に細められている瞳は虚ろで、ガラス張りの扉に寄りかかってようやく立っているような様子だった。
     「! 危ないっ」
     ついにぐらりと傾いた英智を凛月が抱き留めた。凛月の腕の中でぐったりとした英智の表情は前髪の陰になっていて伺えない。咄嗟の出来事に創は口を覆うばかりで動くことができなかった。


     「は~くん、毛布持ってこられる?」
     呆然と立ち尽くす創に凛月が優しく呼びかけた。見れば英智は凛月が愛用しているカウチに横たわっている、凛月が運んだようだった。
     「は、はいっ」
     カップや茶葉の缶がしまってあるマホガニーの棚の一番下の段を急いで開け、クリーム色の毛布を取り出すと英智の上にそっとかけた。長い前髪をはらうと少しだけ顔色が戻っていてほっとする。貧血だったのだろうか。でもそれなら佐賀美先生を呼んでこなくては、だって保健室まで英智を運べる部員は紅茶部にはいない。でも、それならどうしてテラスに?体調不良で欠席することは珍しくないし、そん 4900