『オイディプスの鈴蘭』1（シトロン、千景）鈴蘭の花、触ってはいけないよ
毒があるから

青い宝石、見惚れてはいけないよ
不幸を呼ぶから


『オイディプスの鈴蘭』


　晴れ渡るザフラの青い空に現王の誕生日を祝う白い花びらが舞っていた。花の多いザフラが、一年で最も花の咲き誇る芳しい季節。王の産まれた日である今日は国の祝日として制定されており、街の大通りを王が馬車に乗って盛大なパレードを執り行う事が毎年の慣例になっている。
　王の乗る馬車、その隣の座席に座らされた幼いシトロニアは、ザフラ首都一番の大通りを埋め尽くす人々、そして建物の窓からも花に負けないほど華やかな笑顔で籠から花びらを撒く人々に向けて、王族として相応しい柔らかな笑顔を浮かべ手を振った。
　シトロニアの実父であるザフラ王は芸術をとても愛していると諸外国にも広く知れ渡り、国をあげて芸術文化を奨励していた。先頭を歩く国家おかかえ楽隊のマーチに合わせて、王に気に入られようと道端から歌声自慢の男が馬車を見上げ祝いの歌声を響かせる。王に捧げられた歌に、馬車から王は満足そうに微笑んで見せる。

【Shuca】《寂寞反芻》0101


放學後，搭火車到隔壁鎮的補習班，路途會經過一間從沒見過它熄燈的超商。進教室前，他會順路進去隨意地挑個御飯糰當晚餐，在上課前迅速解決——這是Shu每天固定會走的行程。

補習班的教室是由低到高的階梯式座位，位置之間的距離極近。

不希望跟陌生人坐太近的同學，會提早到教室佔據視野佳、人又少和溫度適宜的絕佳好位置，再將書包放在鄰座。

Shu雖然不介意隔壁坐不認識的同學，但教室座位實在太過窄小，即便他相對其他男生纖細一些，也不免覺得縮在桌下的腿無處可伸。所以，這兩年間他總是第一個抵達補習班教室，坐在同樣的位置，吃著同樣味道的鮪魚御飯糰。

但從前陣子開始，Shu不再是最早到的人。

那位比他還早到的男孩，此刻正坐在他平時坐的位置，趴在桌面睡得極沉，捲起的制服衣袖露出刺在手臂上的謎樣焰火紋身。身形比他高大一點的金髮男孩擠在教室狹小的座位，擱在臂膀的睡臉，在照度不足的日光燈下有些通紅，不知道夢到什麼，嘴角微微上揚。