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    ka_shion_wr

    DONE清麿が舌ピしてたらいいなっていう完全なる癖のお話。舌ピはいいぞ。
    私は舌ピ開けたとき3日目には普通にご飯食べてましたが麿水ちゃんには2週間ほど我慢して頂きました。我慢してすれ違っちゃう麿水ちゃんは可愛いですね、ワハハ(?)

    ※シリアスになると見せ掛けて、ちょっとだけいかがわしいので注意。
    「……無理だ…」
    自室の机に突っ伏して魂が抜けたようにぼそりと水心子は呟く。
    何が無理かと言えば、ここ二週間ほど清麿からキスをされていない。いや、正確にいえばキスどころか手も繋いでいないし触れられてもいないし、もちろんセックスだってしていない。
    普段であれば清麿から手を繋いできたり、抱き締めてきたり。あるいは自ら甘えるように抱き着いたりキスをしたり。そして夜になれば一緒の布団に入り、そういう雰囲気になれば甘い夜を過ごす。けれどこの二週間はそういったことが全くと言っていいほどにない。出陣や非番だって被っているし、共に過ごす時間だってある。それなのに、だ。
    一週間程前に手を繋ごうとすれば慌てたように手を離され、三日程前には、痺れを切らしてキスがしたいと強請ったところ、「ごめんね」と一言やんわりと断られてしまう始末。
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    hiko_kougyoku

    DONE若やまささ+千日、逆骨
    「世のため人のため飯のため」④
    ※やまささと言い張る。
    ※捏造あり。かなり自由に書きました。
    ※名前付きのモブあり。
    世のため人のため飯のため④  4

     逆骨の霊圧を辿ろうと意識を集中させるも、それらしき気配を捕まえることは叶わなかった。そういう時に考えられるのは、何らかの理由で相手が戦闘不能になった場合――そこには死亡も含まれる――だが、老齢とはいえ、隊長格である逆骨が一般人相手に敗北するなどまずあり得ない。となると、残るは本人が意識的に霊圧を抑えている可能性か……。何故わざわざ自分を見つけにくくするようなことを、と懐疑半分、不満半分のぼやきを内心で吐きながら、長次郎は屋敷をあてもなく進む。
     なるべく使用人の目に触れないよう、人が少なそうな箇所を選んで探索するも、いかんせん数が多いのか、何度か使用人たちと鉢合わせるはめになってしまった。そのたびに長次郎は心臓を縮ませながらも人の良い笑みを浮かべ、「清顕殿を探しております」とその場しのぎの口上でやり過ごしているうちに元いた部屋から離れてゆき、広大な庭が目の前に現れた。どうやら表である門の方ではなく、敷地の裏手へと出たようだ。
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    hiko_kougyoku

    DONE若やまささ+千日、逆骨
    「世のため人のため飯のため」①
    ※やまささと言い張る。
    ※捏造あり。かなり自由に書きました。
    ※名前付きのモブあり。
    世のため人のため飯のため①  1

     寒さが日に日に厳しさを増し、いつ雪が降ってもおかしくはないとの囁きを耳にするようになってからどのくらいの日数が経っただろうか。長かった秋が終わり、季節は冬になろうとしていた。
     日が昇ったばかりの透明な空気が、背筋をぴんと伸ばさせる。首筋を撫でる鋭さがまるで刃のようだと感じた長次郎は、そういえばここしばらく斬魄刀の手入れをしていないことを思い出した。思い立ったが吉日。長次郎は朝餉を終えた足で一番隊舎の自室へと向かい、押し入れから道具を引っ張り出すと、職務までの時間を手入れに充てるべく縁側へと座り込んだ。
     周りに人がいないことを確かめて鞘から引き抜くと、厳霊丸は光と言うには頼りない、曇り越しの淡い朝日を受けてやわらかく輝いた。慎重な手つきで柄を抜き、はばきを外しながら確かめれば、刃の表面に皮脂や汚れが付いているのが見て取れる。その向こうに眉間に皺を寄せた自分の顔が朧に映ったのを確かめると、思うところがあった長次郎はふと手を止め、刀を見つめた。
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