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    馬鹿

    shirufe_chi

    DOODLE四月馬鹿ビリグレ。
    🧁に好きと言われた🍭のおはなし。
    多分コメディ。二人は付き合ってない。
    【April Fool】

    四月一日、エイプリルフール。一年に一度の嘘をついても許される日。
    ビリーは今日という日を思いっきりエンジョイする為に、昨日のうちにルームメイトであるグレイに「明日はどんな嘘でもついていいヨ」と告げていた。事前にそう言っておけば、グレイも気軽にエイプリルフールに参加できるだろうから。せっかくのイベントなのだから、楽しむ人数は多ければ多い程いい。
    ビリーの言葉にエイプリルフールに嘘を吐いたことがないらしいグレイは「頑張って嘘つくね……!」と握り拳を作って意気込んでいた。真面目なグレイが嘘をつくのはとても珍しいから、どんな嘘をつくのか楽しみで仕方ない。
    「ビ、ビリーくん!」
    グレイに声を掛けられたのは、ちょうどそんなことを考えていたタイミングだった。きっと一生懸命考えた嘘を披露しに来たのだろう。胸のあたりでお祈りするみたいに両手をぎゅっと組んでいるグレイはかなり緊張しているように見えた。がんばれ、と心の中でエールを送る。
    「じ、実は今日、ビリーくんに、伝えたいことがあって……!」
    「うん、なあに」
    ビリーはにこにこと笑いながらグレイの言葉を待つ。
    さて、一体どんな 1394

    sgm

    DONE酔って陽気になって「渙渙」って呼ばれたい兄上(馬鹿力)
    Qにはいつだって夢が詰まってる。
     誰だ。この人に酒を飲ませたのは。
     ……俺だな。
     今まさに自分の身に降りかかっている惨状に溜め息を吐いて、江澄は手にある酒杯を煽った。いっそ自分も酒精に理性を奪われてしまっていれば楽になれただろうに、真後ろに酔っ払いがいる状態では、酔うに酔えない。むしろ酔いもさめた。
     卓の上に散乱した酒壷と元は酒杯だったものの残骸を見つめて眉間にしわを寄せた。途端、後ろから伸びて来た指が、ぐりぐりと眉間の皺を伸ばそうと押してくる。
     痛い。この馬鹿力め。
     怒鳴る気すら失せて、煩わし気に手を払うと、くすくすと楽し気な笑い声が聞こえてくる。
    「おい、藍渙。そろそろ放してくれ」
     椅子に座り、膝の上に自分を乗せて後ろから抱きかかえている藍曦臣に無駄だと分かりながらも声をかけた。顎でも乗せたのか、ずっしりと肩が重くなる。
    「なぜだい? こんなに楽しいのに」
    「そうか。あなたは楽しいか。それはよかった。だが、放しても楽しいと思うぞ」
     俺は楽しくない、という言葉は辛うじて飲み込んだ。
     藍曦臣は酒精を飛ばして水のようにして飲むことができる、と魏無羨から聞いていたため、藍曦臣が珍しく茶ではなく、江澄の酒壷 3901