魏
羽神弓槻
MOURNING8/2は兎の日と聞いたので、龍藍湛と兎魏嬰のお話です・・・ちなみにまとまらずいつもと変わらない感じになり没ったので供養ということでここで上げることに・・・。「藍兄ちゃん、明日はお誕生日なんだってな。何か欲しいものとか俺にして欲しい事とかあるか?」
白い龍の膝の上で赤い着物を着た黒い小兎が足をパタパタさせながら聞いてきた。
「欲しい物?」
「何かあるのか!」
顔を見上げ藍湛を見つめる瞳はキラキラと輝いていた。
「君とこうしている時間」
「俺と一緒にいて楽しい?」
「うん。あと、とても嬉しい」
「俺と同じだ!!すっごい嬉しい!!」
大きな声を出す黒兎に白い龍は指を口元において「しー」と呟く。
慌てて小さな手で小さな口を押さえバツが悪そうな顔をして小さく謝罪した。
「うん、魏嬰は良い子」
大きな手で頭を撫でられ目を細めて気持ちよさそうにしている魏嬰を静かに見つめる。
「魏嬰と出会えて幸せだ」
729白い龍の膝の上で赤い着物を着た黒い小兎が足をパタパタさせながら聞いてきた。
「欲しい物?」
「何かあるのか!」
顔を見上げ藍湛を見つめる瞳はキラキラと輝いていた。
「君とこうしている時間」
「俺と一緒にいて楽しい?」
「うん。あと、とても嬉しい」
「俺と同じだ!!すっごい嬉しい!!」
大きな声を出す黒兎に白い龍は指を口元において「しー」と呟く。
慌てて小さな手で小さな口を押さえバツが悪そうな顔をして小さく謝罪した。
「うん、魏嬰は良い子」
大きな手で頭を撫でられ目を細めて気持ちよさそうにしている魏嬰を静かに見つめる。
「魏嬰と出会えて幸せだ」
KaimenSponge
MOURNING・息抜きに考えてるギスギスから始まる岱庶バディものの一部・この頃にょ庶殿ブームが来ていたので徐庶殿がにょ庶殿です!気をつけて!
・徐庶殿→魏から出戻って軍師しつつ、馬岱殿とは別方面からの後ろ暗いお仕事もしている。結構歳上
・馬岱殿→徐庶殿を警戒しているけど、丞相に命じられたのでイヤイヤながらバディを組んでる。歳下
・一緒に寝てるけどくっついてない
・徐庶殿が女体化してます!お気をつけて! 3972
hy_s
DOODLE南蛮で暑いしセッしたくないって魏さんが言うのでじゃあ素股させて欲しいって岱ちゃんが言ったのでしょうがないにゃあってさせてあげるけどまだ自分に余裕がある状況で自分の体で気持ちよくなってる岱ちゃんを間近で見てたら最終的に自分も物足りなくなってきて岱ちゃんに強請る魏さん という流れ(計画通り)南蛮には夢しかない
りゅうひよこ
DONE🍑桃娘魏嬰🍑歳の差
🍑17藍湛と11魏嬰
🍑藍氏に入門する魏嬰
桃娘・魏嬰のおはなし藍忘機は桃娘を一人引き取った。
桃娘と言っても、十一歳になる少年だ。魏嬰といって、藍忘機より六つほど歳が下だった。
出会ったのは、藍忘機がある町へ夜狩で訪れたときだった。
邪祟を退治するまでのあいだ、大きな屋敷で部屋を借りた。桃娘を育てることを生業とする屋敷だった。少年少女が何人か育てられていて、魏嬰はその中の一人だった。
そして数日が経ち、藍忘機が屋敷を離れるころには、魏嬰から一緒に連れて行ってくれと散々せがまれることになった。
魏嬰は、書で読んで仙門や修士に興味を持っていたらしい。藍忘機が部屋を借りてからは、屋敷中彼を付け回した。藍忘機が邪祟の調査のために町へ出ようとしたときも、魏嬰はなんとか屋敷の者を説き伏せて付いていこうとした。
2808桃娘と言っても、十一歳になる少年だ。魏嬰といって、藍忘機より六つほど歳が下だった。
出会ったのは、藍忘機がある町へ夜狩で訪れたときだった。
邪祟を退治するまでのあいだ、大きな屋敷で部屋を借りた。桃娘を育てることを生業とする屋敷だった。少年少女が何人か育てられていて、魏嬰はその中の一人だった。
そして数日が経ち、藍忘機が屋敷を離れるころには、魏嬰から一緒に連れて行ってくれと散々せがまれることになった。
魏嬰は、書で読んで仙門や修士に興味を持っていたらしい。藍忘機が部屋を借りてからは、屋敷中彼を付け回した。藍忘機が邪祟の調査のために町へ出ようとしたときも、魏嬰はなんとか屋敷の者を説き伏せて付いていこうとした。
koke_pst
DONEややあって農家のおばちゃんの手伝いをしている
魏先輩と思追と景儀と金凌の漫画です
緩い気持ちでみてやってください····!
※大根のくだりは、自己解釈強めです
※わたしは頭が悪いです 4
華 月
MAIKINGめっちゃくちゃ笑顔の魏嬰描きたいって描き始めたんだけど視線の先が藍湛なら待ち構えるより両手広げて走り寄りそうだなと思わなくもなく🙄けど素早く寄ってくるワンジーもアリかもしれない🤔
りく/dorof
TRAINING陳情令/藍忘機陳情令を完走しました✨
泣きました。結果知ってたけど泣きました😭
魏嬰の美しさ、藍湛の微笑みにやられました。
魏嬰描けるようになりたいな…
青年を描くのは難しい…練習中です。
hy_s
DOODLEアイドルの魏さんのトレーニングの後に岱Pがマッサージをする流れで前立腺マッサージに移行したらなんか言われるまま魏さんが受け入れてしまいそれから毎回トレーニングの後には前立腺マッサージをしてもらってる魏さん。アイドルなのでエッチなことがいけないのは知ってる。 4
りく/dorof
DOODLE陳情令 見てる途中。やっっっと辛いツライ過去編が終わりました。
藍湛と2人で真相に近付きつづ、関係が良好♡になるのを待ってます!笑
そんなこんなでドラマを観ながら藍忘機と魏無羨描いてみました!
ryu0802_
PAST過去分☆☆金丹交換アクセ○藍忘機モチーフピアス...1
○暁星塵モチーフピアス...1
○魏無羨の冬のピアス...2
○冬モチーフ忘羨ピアス...2
○江澄モチーフピアス...1
○忘羨モチーフピアス(紅白椿)...1 6
ゆ / ゆまい
PASTTwitterにあげたりあげなかったりした忘羨(イラスト中心)です。魏さん単品も後半にまとめました。最後のほうに現パロ忘羨。本垢とまどそし垢のIDまざってます。
pass イベントタイトルの漢字部分を英数字4ケタで語呂合わせ 33
ko1se2tsu1
DONE賈郭+魏軍師の現パロ小説風です。雨関係で色々書いてみようと思って、書いていたものです。雨に降られて魏の会社、とある一角。仕事をあらかた終え、窓をボーッと見ていた満寵が外の変化に気づき、荀彧と賈詡に声をかけた。
「あ、お二方見てくださいよ。雨が降ってきました。」
「ほぉ、こりゃ結構降ってるなぁ。」
「本当ですね。・・・そういえば、公達殿と郭嘉殿が先ほど外周り終わったので戻ります、と言っていたような・・・。」
「そうなんですね・・・あれ?2人とも、傘とか持ってましたっけ?」
「いや、持ってなかったんじゃないかな?天気予報では曇りって言ってたからね。」
「・・・はぁ、心配ですね。雨に当たって濡れてなければ良いのですが。」
「濡れたら濡れた時の話ですよ。とりあえず、タオルでも用意しておきます?」
「んー、そうだね。一応準備しときますか。」
1981「あ、お二方見てくださいよ。雨が降ってきました。」
「ほぉ、こりゃ結構降ってるなぁ。」
「本当ですね。・・・そういえば、公達殿と郭嘉殿が先ほど外周り終わったので戻ります、と言っていたような・・・。」
「そうなんですね・・・あれ?2人とも、傘とか持ってましたっけ?」
「いや、持ってなかったんじゃないかな?天気予報では曇りって言ってたからね。」
「・・・はぁ、心配ですね。雨に当たって濡れてなければ良いのですが。」
「濡れたら濡れた時の話ですよ。とりあえず、タオルでも用意しておきます?」
「んー、そうだね。一応準備しときますか。」
kuzu_kuzuwasabi
DOODLE藍忘機のちんぽと精液大好き魏無羨俺は藍湛の陽物の匂いが好きだ。
そして精液の匂いも大好きだ。
藍湛と毎日スるから、当然俺も藍湛の陽物を舐めたりしているが、とにかく大好きだ。
藍湛の陽物は少し白檀の香りがする。
陽物自体は無臭なのだが、口に含むと藍湛の味がしてとっても好きだ。
亀頭をしゃぶって尿道を舌でほじくりながら手でも扱いてやると我慢しているのか、しょっぱい味が口に広がって藍湛も人間なんだ、と当たり前のことを思ってしまう。
俺は藍湛の精液を飲むのも好きだが、顔にぶっかけられるのも好きだ。
藍湛は草ばかり食べてるせいか、精液はほんのり甘い。
藍湛がよく俺の精液を躊躇いなく飲むから、試しに自分の精液を舐めたことがあるが、藍湛のよりもだいぶ苦かった。
980そして精液の匂いも大好きだ。
藍湛と毎日スるから、当然俺も藍湛の陽物を舐めたりしているが、とにかく大好きだ。
藍湛の陽物は少し白檀の香りがする。
陽物自体は無臭なのだが、口に含むと藍湛の味がしてとっても好きだ。
亀頭をしゃぶって尿道を舌でほじくりながら手でも扱いてやると我慢しているのか、しょっぱい味が口に広がって藍湛も人間なんだ、と当たり前のことを思ってしまう。
俺は藍湛の精液を飲むのも好きだが、顔にぶっかけられるのも好きだ。
藍湛は草ばかり食べてるせいか、精液はほんのり甘い。
藍湛がよく俺の精液を躊躇いなく飲むから、試しに自分の精液を舐めたことがあるが、藍湛のよりもだいぶ苦かった。
名護屋乃(なごやん)
PASTcqlj軸二次小説シリーズ『七色胡蝶』再録(その1)。(本をお持ちの方への御礼用再改訂版PDFから抜粋。2024/4/26まで公開)
#1『小虫収集符』文庫18P分。
扉絵はまよたまご様(@mayo_animefan )
題字はro様( @rooooca1 )
***pass 藍湛と魏嬰の誕生日をつなげて半角数字8桁入力***
続き5本有。ポイピク内に期間限定再掲済み。 21
kurono_666_aka
DOODLE逆転if忘羨の小話。螺旋②の後の藍湛と兄上の話です。魏嬰が姑蘇で犬を見かけない理由について。
前の小話
https://poipiku.com/5523475/10090994.html
沢蕪君は「あにうえ」と呼ばれたい②「兄上、金子軒の犬はどうなりました?」
「今朝早くに金氏の門弟が金鱗台へと連れ帰ったよ。もう雲深不知処にはいないから心配ないと無羨に伝えてくれるかな」
平静を装った弟の声にどこか喜色が滲んでいることに気づいて、藍曦臣は微かに笑む。
魏無羨との仲が進展したのだろうか。
だが尋ねたところで、この弟は内心を吐露してはくれないだろう。彼の中では自分はまだ共通の目的のための協力者だ。
それでも「兄」と呼んでくれるのだから、今はそれで良い。
(忘機、いつかお前にも無邪気に頼ってもらえるように私は頑張るよ)
密かに決意を新たにする兄の胸中に気づくこともなく、藍忘機は「そういえば」と言を継いだ。
「何度か彩衣鎮を訪れましたが、あの町は野犬こそいないものの犬を飼っている家は多いように見受けられました。魏嬰は大丈夫なのですか?」
878「今朝早くに金氏の門弟が金鱗台へと連れ帰ったよ。もう雲深不知処にはいないから心配ないと無羨に伝えてくれるかな」
平静を装った弟の声にどこか喜色が滲んでいることに気づいて、藍曦臣は微かに笑む。
魏無羨との仲が進展したのだろうか。
だが尋ねたところで、この弟は内心を吐露してはくれないだろう。彼の中では自分はまだ共通の目的のための協力者だ。
それでも「兄」と呼んでくれるのだから、今はそれで良い。
(忘機、いつかお前にも無邪気に頼ってもらえるように私は頑張るよ)
密かに決意を新たにする兄の胸中に気づくこともなく、藍忘機は「そういえば」と言を継いだ。
「何度か彩衣鎮を訪れましたが、あの町は野犬こそいないものの犬を飼っている家は多いように見受けられました。魏嬰は大丈夫なのですか?」
kurono_666_aka
DONE逆転if忘羨の続き。絆され中の魏嬰と懐柔する為ならすけべも我慢できる藍湛。
藍家の第二公子だけど訳あって江家育ちの藍忘機と
江おじさんではなく藍先生に引き取られた魏無羨な設定です
※なんでも楽しめる方向け※
次の話
https://poipiku.com/5523475/11566043.html
前の話
https://poipiku.com/5523475/7570349.html
螺旋 ② 改めて耳をすませてみれば、藍忘機に関する噂はそこかしこで囁かれていた。
抹消された第二公子の存在は藍家の門弟の間では公然の秘密であり、知らなかったのは部外者の自分だけだったらしい。厳しい箝口令は敷かれていたが本人が座学に現れたことで抑えが効かなくなり、今では座学に参加している他家の子弟たちにも広まっているようだ。
夜の庭を見回りながら魏無羨は美しい玉のように整った藍忘機の容貌を思い浮かべる。
(第二公子、師兄の弟……)
どれほど造作が似ていようと、やはり信じ難い。あんな傍迷惑で破廉恥極まりない男が、清く優しく穏やかな藍曦臣の弟であるなどと信じられるわけがない。
『魏嬰、気持ち良い?』
不意に甘たるく囁く声が耳もとに甦り、身体の奥がじわりと熱を持つ。
5388抹消された第二公子の存在は藍家の門弟の間では公然の秘密であり、知らなかったのは部外者の自分だけだったらしい。厳しい箝口令は敷かれていたが本人が座学に現れたことで抑えが効かなくなり、今では座学に参加している他家の子弟たちにも広まっているようだ。
夜の庭を見回りながら魏無羨は美しい玉のように整った藍忘機の容貌を思い浮かべる。
(第二公子、師兄の弟……)
どれほど造作が似ていようと、やはり信じ難い。あんな傍迷惑で破廉恥極まりない男が、清く優しく穏やかな藍曦臣の弟であるなどと信じられるわけがない。
『魏嬰、気持ち良い?』
不意に甘たるく囁く声が耳もとに甦り、身体の奥がじわりと熱を持つ。
kurono_666_aka
DONE逆転if忘羨の三番目の話。口づけが気に入ってしまった魏嬰ちゃん。
藍家の第二公子だけど訳あって江家育ちの藍忘機と
江おじさんではなく藍先生に引き取られた魏無羨な設定です
※なんでも楽しめる方向け※
次の話
https://poipiku.com/5523475/7093713.html
前の話
https://poipiku.com/5523475/7091923.html
階−きざはし−③ 雲深不知処、裏山。心地良い風が吹き抜ける木陰で、探していた人物は穏やかな寝息を立てていた。
「藍湛。藍忘機」
声をかけても起きる気配はない。隣に腰を降ろして魏無羨はそっと藍忘機の顔を盗み見る。恐ろしいほど整った造作も、寝顔は年相応の幼さを感じさせた。
「寝てるとかわいいのにな」
呟きながら、何気なく軽く引き結ばれた唇に目をやる。途端にざわりと心が波立った。これの熱を覚えている。なんの温度も持たないかのように見えるのに、触れ合ったところから溶けてしまうかと思うほどに熱い。魏無羨は無意識のうちに己の唇に手を当てていた。
(気持ち良かった……)
その熱に初めて教えられた感覚が忘れられない。感触をなぞるように指を這わせても、自らの体温では物足りない。あの柔く熱いものにもう一度触れてほしい。もっと激しく満たしてほしい。
2084「藍湛。藍忘機」
声をかけても起きる気配はない。隣に腰を降ろして魏無羨はそっと藍忘機の顔を盗み見る。恐ろしいほど整った造作も、寝顔は年相応の幼さを感じさせた。
「寝てるとかわいいのにな」
呟きながら、何気なく軽く引き結ばれた唇に目をやる。途端にざわりと心が波立った。これの熱を覚えている。なんの温度も持たないかのように見えるのに、触れ合ったところから溶けてしまうかと思うほどに熱い。魏無羨は無意識のうちに己の唇に手を当てていた。
(気持ち良かった……)
その熱に初めて教えられた感覚が忘れられない。感触をなぞるように指を這わせても、自らの体温では物足りない。あの柔く熱いものにもう一度触れてほしい。もっと激しく満たしてほしい。
kurono_666_aka
DONE逆転if忘羨の二番目の話。「気持ち良い」を教えられる魏嬰ちゃん。
藍家の第二公子だけど訳あって江家育ちの藍忘機と
江おじさんではなく藍先生に引き取られた魏無羨な設定です
※なんでも楽しめる方向け※
次の話
https://poipiku.com/5523475/7091925.html
前の話
https://poipiku.com/5523475/7091910.html
階−きざはし−② 蔵書閣で雅正集の書き取りをせよと、昨晩の飲酒の罰として言い渡された。
戒尺で打たれるのもやむ無しと思っていた魏無羨は、ほっと胸を撫で下ろしながら蔵書閣に向かっている。
(でも、酒って存外美味いんだなぁ)
意識を失う前に口に含んだ酒の味はなんとなく覚えていた。ふくよかな香りと、わずかに喉を焼く旨み。確か姑蘇の銘酒、天子笑と言っていたか。
(そういえば彩衣鎮でたくさん売っているのを見たな)
ぺろりと無意識に唇を舐める。
雲深不知処内ではご法度だが、飲酒自体は禁じられていないはずだ。
(予定のない日に町に飲みに行ってもいいか師兄に相談してみよう)
駄目だと言われたら大人しく諦めればいい。けれど、次期宗主である藍曦臣は意外に話の分かる人だった。もしかしたら許可してくれるかもしれない。それに、今回の罰が思ったより軽いのも、彼が何かしら口添えしてくれたからだろう。にこにこと自分を送り出してくれた姿を思い出して、魏無羨は心の中で感謝した。
5955戒尺で打たれるのもやむ無しと思っていた魏無羨は、ほっと胸を撫で下ろしながら蔵書閣に向かっている。
(でも、酒って存外美味いんだなぁ)
意識を失う前に口に含んだ酒の味はなんとなく覚えていた。ふくよかな香りと、わずかに喉を焼く旨み。確か姑蘇の銘酒、天子笑と言っていたか。
(そういえば彩衣鎮でたくさん売っているのを見たな)
ぺろりと無意識に唇を舐める。
雲深不知処内ではご法度だが、飲酒自体は禁じられていないはずだ。
(予定のない日に町に飲みに行ってもいいか師兄に相談してみよう)
駄目だと言われたら大人しく諦めればいい。けれど、次期宗主である藍曦臣は意外に話の分かる人だった。もしかしたら許可してくれるかもしれない。それに、今回の罰が思ったより軽いのも、彼が何かしら口添えしてくれたからだろう。にこにこと自分を送り出してくれた姿を思い出して、魏無羨は心の中で感謝した。
kurono_666_aka
DONE逆転if忘羨の最初の話。勢いで書いたので唐突に始まってます。
酔っぱ魏嬰ちゃんの翌朝。
藍家の第二公子だけど訳あって江家育ちの藍忘機と
江おじさんではなく藍先生に引き取られた魏無羨な設定です
※なんでも楽しめる方向け※
次の話
https://poipiku.com/5523475/7091923.html
階−きざはし−① 卯の刻。起床の時間だ。
掟通りに目覚めようとして、魏無羨は違和感を覚える。
妙に身体が重い。頭はすっきりしないし、瞼もくっついてしまったかのように開かない。それに、微かに鼻腔をくすぐる馴染みのないこの香り。
(……酒?)
そうだ。昨晩、雲深不知処に酒を持ち込もうとしている藍忘機を見咎めて口論になった。売り言葉に買い言葉で、うっかり酒をひとくち口に含んでしまい、その後の記憶がない。
(家規を破ってしまった……)
しでかした失態に青褪めながら、魏無羨は重たい瞼をどうにか押し上げた。押し上げて、視界に飛び込んできたものに息が止まる。
家規を破る原因となった男が至近距離で微笑んでいた。いや、微笑みといえるほど明確なものではなく、表情だけ見るならば無表情に近い。しかし、明らかに歓喜の笑みを含んだ気配を纏った男がすぐそばに横たわり、自分を見つめていたのだ。
1743掟通りに目覚めようとして、魏無羨は違和感を覚える。
妙に身体が重い。頭はすっきりしないし、瞼もくっついてしまったかのように開かない。それに、微かに鼻腔をくすぐる馴染みのないこの香り。
(……酒?)
そうだ。昨晩、雲深不知処に酒を持ち込もうとしている藍忘機を見咎めて口論になった。売り言葉に買い言葉で、うっかり酒をひとくち口に含んでしまい、その後の記憶がない。
(家規を破ってしまった……)
しでかした失態に青褪めながら、魏無羨は重たい瞼をどうにか押し上げた。押し上げて、視界に飛び込んできたものに息が止まる。
家規を破る原因となった男が至近距離で微笑んでいた。いや、微笑みといえるほど明確なものではなく、表情だけ見るならば無表情に近い。しかし、明らかに歓喜の笑みを含んだ気配を纏った男がすぐそばに横たわり、自分を見つめていたのだ。