Give me your ring finger.「いい式だったね」
共通の友人が遂に籍を入れ、式を挙げると聞いた僕達はそれはもう驚く程の行動力をもって有給申請から宿の手配までを行った。
大事な友人が世界で一番幸せな瞬間を共に祝いたくて、妙に張り切ったその気持ちはネロも同じだった。なんせ、彼が荷造りを一週間前から始めたくらいだ。圧縮袋に入れてしまえば通勤鞄に入ってしまう、たかが一泊の普段着一着と下着が大事そうにキャリーの横に置いてある光景はなかなかしみじみと趣のあるものだった。
「な。親御さんでもないのに、なんか感慨深くなっちまったよ」
会社の飲み会では絶対に参加しない二次会に足を運び、二次会どころか三次会まで参加して。
幸せに包まれたアルコールと食事と、新婚夫婦から頂いた有り余る程の幸福でおなかいっぱいになった僕達は、それでも飽き足らずコンビニで安酒を買ってホテルのベッドで乾杯し直している。揃いで買ったフルオーダーの上等なシーツのまま、髪型もセットしたまま。満たされた心身には一本二百円弱の安酒でさえシャンパンに等しい味わいになる。

夏五版ワンドロワンライ第71回お題「富本銭」　なにもかも変わってしまったように思える男にも、記憶のままの部分は存在する。例えば文字の書き方。綺麗なんだか汚いんだかわからんと担任に言われていた、ところどころ繋がった漢字。特に「悟」の口はほとんど丸である。
　長期の任務を終えて、久しぶりに高専に戻ると、ほとんど使ったことはない一応五条専用の机の上にそれはあった。自然と、頬が緩む。

『東京都立呪術高等専門学校内　五条悟様』

　いつものように、それ以外は差出人の名前すら書いていない。ひっくり返してみれば、某トトロにでも出てきそうな大きな木の下に小さな祠がある風景がある。
　――いや、どこだよこれ、わかりづら。
　消印は、５日前。この地名は、九州だっただろうか。その前は北陸あたりだったので、随分と移動したものだ。

「……ロ、ネロ！」
「あぁ、わり、先生…なんか用事？」
「用事、っていうかそれいいのか？焦げてない？」
「うわ、やべ」
焦って火を止めようとして、近くに置いていた野菜の入った箱に思いっきり足先をぶつけて、あまりの痛さに思わずしゃがみ込む。背中から、小さなため息と、それから呪文が聞こえて、煮詰まりかけたスープがぎりぎり焦げつかないところで救われていた。
「ありがとな、先生。助かった」
「まったく……。足、痛かったんだろう。座って」
「いや、大丈夫。先生朝メシだろ？」
皿の準備をしようと立ち上がって、出しっぱなしにしていた水を止めた。サラダに使う野菜を洗いながら、ついぼうっとしてしまっていたらしい。使っていたボウルから水はこれでもかと溢れているし、その流れに乗ってグリーンフラワーがボウルの周りに散乱している。

Ngoại truyện 4: Cơn bão nhiệt đới (phần ba)Khu rừng mưa nhiệt đới rộng lớn này từng được mệnh danh là lá phổi của Trái Đất.

Cơn bão nhiệt đới mang theo một lượng mưa lớn không ngừng trút xuống, rừng nhiệt đới bị màn mưa dày đặc bao phủ, gió giận dữ rít gào thổi qua cánh rừng quá rộng lớn này.

Chỉ có Cố Trường An và Seryozha là nằm ở một góc không mưa không gió.

NLBT71 - Chương 33Ở trong tàu Conquest, Cố Trường An - người đã bị chôn trong cát bạc đến tận đầu gối - đột nhiên biến thành một đứa trẻ bảy tuổi. Anh đang mặc chiếc áo mùa xuân của cô nhi viện thêu dòng chữ “Cô nhi viện Stardust” bằng tiếng Anh và tiếng Trung, quần đùi có dây đai, tất dài đến đầu gối và giày mềm đi trong nhà.

膝折れてなお「知っているかい、坊や」
　ふつりと細い茎を手折った鶴丸がついでのように口を開く。鶴丸の唐突な語りはめずらしいことでもない。はぁ、と諦めたように息を吐き、大倶利伽羅は話の続きを待った。
「こいつらは折れて倒れても、そこから根を伸ばして立ち上がるんだそうだ」
「そうか」
「こんな細っこい茎だっていうのになぁ」
　再び、鶴丸の手が花を手折る。
「…おい、あまり引きちぎるな」
「刈りつくさなければ別にいいだろう？」
　気にした風もなく鶴丸は足を進めていく。ゆらゆらと揺れる花の群れ。
「きみと似ている」
　ともすれば聞き逃しそうなほどに、ぽつりと紡がれた言葉に、思わず足を止める。その気配に気付いたのか、振り返る鶴丸の口許には静かな笑みが浮いていた。