Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    HTML

    zeppei27

    DONEなんとなく続いている主福のお話で、単品でも読めます。数年間の別離を経て、江戸で再会する隠し刀と諭吉。以前とは異なってしまった互いが、もう一度一緒に前を向くお話です。遊郭の諭吉はなんで振り返れないんですか?

    >前作:ハレノヒ
    https://poipiku.com/271957/11274517.html
    まとめ
    https://formicam.ciao.jp/novel/ror.html
    答え 今年も春は鬱陶しいほどに浮かれていた。だんだんと陽が熟していくのだが、見せかけばかりでちっとも中身が伴わない。自分の中での季節は死んでしまったのだ、と隠し刀は長屋の庭に咲く蒲公英に虚な瞳を向けた。季節を感じ取れるようになったのはつい数年前だと言うのに、人並みの感覚を理解した端から既に呪わしく感じている。いっそ人間ではなく木石であれば、どんなに気が楽だったろう。
     それもこれも、縁のもつれ、自分の思い通りにならぬ執着に端を発する。三年前、たったの三年前に、隠し刀は恋に落ちた。相手は自分のような血腥い人生からは丸切り程遠い、福沢諭吉である。幕府の官吏であり、西洋というまだ見ぬ世界への強い憧れを抱く、明るい未来を宿した人だった。身綺麗で清廉潔白なようで、酒と煙草が大好物だし、愚痴もこぼす、子供っぽい甘えや悪戯っけを浴びているうちに深みに嵌ったと言って良い。彼と過ごした時間に一切恥はなく、また彼と一緒に歩んでいきたいともがく自分自身は好きだった。
    18826

    hirata_cya

    PROGRESS・軍事知識は無い
    ・ソドンの構造は全部嘘 ウソドン
    ・メインブリッジ→一番上
    ・サブブリッジ→真ん中あたり
    ・格納庫→一番下
    ・大佐が遊んでるだけということでお楽しみください
    冒頭部分→https://poipiku.com/7887705/11517886.html
    エピローグ(2ページ目から)
    →https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=24382867
    ソドン鬼ごっこ(本編)「78番ハッチを目視確認!開放状態でありますが、侵入者の姿はなし!」
    「探せ! 第二艦橋サブブリッジの周囲を虱潰しだ! 銃座の周りもくまなく調べろ、あれだけ目立つ人だ、そう長く逃げ隠れはできん!」
     第一艦橋メインブリッジへ続くエレベータの扉は冷たく固く閉ざされている。
    「侵入者の捜索は難航しているようであります」
     エレベータホール前の警備を任命された兵士のひとりが、受話器に耳を付け、通信機から飛び込みつづける情報を端的に告げた。
    「……不気味だな」
     この場の指揮を任されている軍曹は、眉をひそめて項を掻きむしる。
     第一艦橋へ続く最短ルートはこのフロアにあるエレベータだ。
     しかし、エレベータは一度乗り込んでしまえば到着するまで逃げ場がなく、搭乗階と到着階が各フロアに表示されるため待ち伏せに遭いやすい。安全を期すならエレベータを使わず連絡通路で遠回りする選択肢を取るだろう。
    10096