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    マツ

    もったいないおばけ

    DOODLE白刃の日ユキアマ。アマツと会うの久しぶり過ぎて若干日和見してるユキノジョウとそういうまどろっこしいのに耐えきれなかったアマツの話。途中で何かちゃうなってなって匙を投げたけど勿体ないので供養。
    白刃の日ユキアマ「どうした。そんなに熱い視線送られちゃあ、流石の俺も溶けちまいそうだ」──ユキノジョウのそれは老若男女を虜にする甘露のような声音だが、いつもと異なるのは舞台ではなく畳六畳の一室でたった一人に向けられた台詞であると言う点だった。
    胃もたれを起こしそうになりながら「別に見てねえよ」と、その言葉をかけられたアマツは目を逸らす。正直見ていたと言うのは事実だ、だがそんな熱っぽい視線を送った覚えは一つもない。
    ただユキノジョウが保湿用だと話しながら顔につけている液体に、就寝前だというのによくも顔にべたべたと塗りたくれるものだと一瞥していたに過ぎなかった。
    もとよりアマツにはユキノジョウの蠱惑的な演技も表情もこれっぽっちも響きはしない。それはユキノジョウ自身が最もよく知っているだろうに、今日はやたらと吐く言葉がわざとらしくそれを掛けられるアマツは若干うんざりしてきたところだった。
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