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    義勇

    ゆん/かなこ

    DONE社畜義勇さんがバカンス中に出会った炭治郎に惹かれてしまう話。
    とても中途半端なところで終わっておりますが、完全に書き上がりましたら上げ直します。
    ニルヴァーナ④


     今日という一日が始まったことをカーテンの隙間から差し込む太陽で知った。
     朝は嫌いだ。こいつさえ来なければ自分の体温で程よく温まった布団から出なくていいし、満員電車に無理やり押し込められて、顔を顰めながら知らない連中と体を寄せ合ったりしなくていいのに。
     朝が来れば休日でも、どこにいても会社のことが頭を過ぎる。骨の髄まで仕事に支配されているのを自覚してしまって、そう社会に作り替えられた自分が心底嫌になる。
     朝なんて一生来なければいいのに。
     ただ、今日だけは少し違った。炭治郎が待っていると思えば会社のことなんかすぐ忘れられたし、心が空飛ぶ風船のようにふわふわと浮き立つ感覚さえあった。
     いつもより念入りに身だしなみを整える。「今日くらいしなくても平気」とたまにサボるシェービング後のケアも今朝は保湿クリームまで塗った。髪も手櫛で纏めてひとつ括りにしているだけだったのを、きちんと梳かして前髪を軽くヘアワックスで流れをつけた。これで少しは清潔感が出ただろうか。今更ながら炭治郎に少しでもいい印象を持たれたかった。
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    るか(Luka)

    MOURNING⚠大学卒業と共に義勇さんとの関係を終わらせようとする炭治郎がいます。
    もしそんな事をしても追いかけて絶対離さないのが義勇さんなのでハピエンです!
    …がここにはそんな要素ひとつもありません!

    別で載せてたお試し投稿用の話ですが、サイト閉鎖かな?なのと、夏が終わってしまってるやんと思い出したのでこちらで供養
    書きたいとこだけ書いたハピエン前提ですが、そこまで書いていないので大丈夫な方のみお進み下さい
    Fireworks付き合って4度目の夏。
    ふたりで観る4回目の花火大会。
    ふたりで観る最後の花火。


    屋台もなければ、人もいない、会場から少し離れたこの場所はふたりだけの特別な場所だ。
    付き合い始めてまともな遠出自体が初めてだった4年前の夏。新生活に慣れるまでふたりとも必死で日々を駆け抜けていた。そんな時義勇が恋人らしいことをしようと炭治郎を連れ出したのが始まりだった。
    誰に迷惑をかけるでもない、敷物を広げても気を使わない。ふたり身を寄せ合っていても、手を繋いでいても、たとえ触れるだけのキスをしても。

    暗闇に大輪の花が咲き誇り、少し遅れて「ドーンッ」と爆発音が耳に届く。
    火花は夜空を明るく照らし、隣に座る恋人の顔に睫毛の影を作る大事な役割を果たしてくれる。
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