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    茅ヶ崎

    アイム

    PAST茅ヶ崎くん誕生日の至真。by2017年今年の四月二十四日は至にとって、学生の頃に大ハマリしたとあるゲームソフトが数年の時を経て復刻する日であった。

    「システムに凝り過ぎてパラメーター確認するのすら手間取ったんだよ……RPGなのに謎解き要素が本格的で全然進めねえし……あと主人公がめちゃくちゃチートで、装備選び間違えるとむしろ数値下がるから使えねーのなんのって……」
    「超絶クソゲーじゃないっすか」
    「クソゲーもクソゲーよ、初期装備でラスボス戦まで行けんだから。……なんであんなにやり込んだのかなぁ。全米が泣いたレベルの感動ストーリーっていう触れ込みだったのに、最初から最後までぶっ通しで笑い続けてた覚えしかねーわ俺」

    思い出というものにはひどい補正がかかるせいか、数年ぶりに振り返ってみても、うっかり失笑が零れてしまう。
    今まさに興奮しながらドハマリしているネトゲもソシャゲも山ほどあるというのに、それでも、再び発売すると聞いたら注目せずにはいられない。
    普段のような言葉を選ばない暴言、と呼ぶにはあまりにも情の満ち満ちたゲーム批評に、隣で同じくゲームに興じていた万里がちらりと視線を寄越してくる。

    「……んじゃ、至さんの誕プレ候補 3007