Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    メルヘン

    monoichion

    MEMO五悠のメルヘン話餌を求めて森をさまよっていた子虎のユージ、優しいハンターのお兄さんに保護され美味しい肉🍖まで貰ったけれど、どうにも食い気がおさまらない。深夜に耐えきれず眠るハンターの喉元にキバを突き立てたが、瞬間キバが縮んで体が人間になってしまう。恩をあだで返すからだよとハンターは恐怖に固まるユージに笑いかけた。彼の正体は悪徳魔術師だった。 

    ユージは術師の下働きとしてこき使われた。慣れない二本足でもたもた走っては転ぶので、バランスが取れるようにと耳と尾を戻して貰ったが、その姿では獣にも人にも狩られるねと笑われ逃げる事も出来ない。

    悪徳だけあって術師は毎日豪勢な食事をしていて、それを何故かユージにも与えた。テーブルマナーも料理も覚えさせられて、毎日大きな風呂に入っては歌を教えられ、それを二人で歌った。
    床で丸まり眠る習慣は虎のままでいたが、稀に術師がやってきてユージを抱えて眠るので、ユージは考えて、自分も術師のベッドを訪ねてやることにした。それ以来それは習慣になった。
    やがてユージは人になった気になってきて、術師の事も離れがたいくらい好きになった。
    でも森が恋しくなることもあって、 1411