Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    冬至

    Norskskogkatta

    MOURNING主くり
    冬至の日に書いた
    いっしょにゆず湯に入るだけの話
    冬至の柚子湯


    一年で一番日が短い日、普段は刀剣男士たちが使っている大浴場に来た。仕事を片付けてからきたから誰もいない。
    服を脱いで適当に畳んでから、旅館のような脱衣籠に置いておく。磨りガラスのはめ込んである木枠の戸を横にひけばふわりと柔らかい湯気があたり、それにつられて奥を見てみれば大きな檜風呂には黄色くて丸いものが浮かんでいた。
    普段は審神者の部屋に備えてある個人用の風呂を使っているのだが、近侍から今日の大浴場は柚子湯にするから是非入ってくれと言われたのだ。冬至に柚子湯という刀剣男士たちが心を砕いてくれた証に彼らの思いに応えられるような審神者になろうと気が引き締まる。
    「柚子湯なんて本丸くるまでしたことなかったな」
    檜に近寄って掛け湯をするだけでもゆずの香りが心を安らげてくれる。
    さて洗おうかと鏡の前へ椅子を置いて腰掛けた時、脱衣所への戸が音を立てた。
    「ここにいたのか」
    「なんだ、まだだったのか」
    素っ裸の大倶利伽羅が前を隠しもせずはいってくる。まあ男湯だし当然なのだが。
    探していたのかと聞けばまた遅くまで仕事をしているのかと思ってなと返されてしまう。日頃の行いを振り返っている 1909

    shouenbou

    MEMO冬至の前日の尚六アホ文今夜は主上の訪いがありますと告げられたのは夕餉のとき。
    秋から治水の視察に出掛けた尚隆が帰ってきたのは夕方の頃。冬至の祀りを明日に控えて、慌ただしく帰ってきた。こちらも州侯の政務で忙しくて、出迎えには行かなかったから二か月も顔を見ていない。急の訪いでも、冬至の前に二人の時間を作ってくれて嬉しい。
    連絡に来た王付きの女官が帰ってから、仁重殿の女官たちは「麒麟の身支度」のために慌ただしく準備をした。
    いつも通り王がプラプラ仁重殿に来るのには構わないが、「夜の訪い」となると色々準備をするのが暗黙の決まりだった。

    六太は夕餉を終えて、急いで残った政務を片付けたあと、肌がすべすべになる薬湯に浸かり、鬣をフワフワに乾かしてもらう。それから王のための酒肴を用意してもらって人払いをする。あとは、黄医に渡された潤滑剤を塗り込めて、準備をしておく。
    尚隆とそういう関係になってから、自分で準備をするようになったので、もう慣れた。寝台に寝転んで、潤滑剤を付けた指を挿れて拡げる。最初の頃は苦労したが、今はもう慣れて指2本がすんなり入る。
    今夜、尚隆が、来る……。
    秋の視察に赴く前に一夜を過ごしてから、王がこち 995