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syunenmei
DONETSロジャグレ あなたの音、とくん とくん とくん夜。
天上に月が煌々と輝く、音の無い時間。
ゆっくりと、ゆったりと。特別な心臓の音を聴く。
胸に耳を当て、来ては引いていく海のさざめきのような、遥か遠くの星が煌めくような音を。
とくん。
とくん、とくん、とくん。
一定のリズム刻むそれ生きている証。奇跡のようで自分にもある当たり前の音。
とくん、とくん。
この音をずっと聴いていたい。叶うなら、夢の中まで。
「グレッグ、寝て良いよ」
「でも……」
「大丈夫」
柔らかい、暖かい声が耳に馴染んでいく。
呼吸をすれば、私の中にも染み込んでしまった匂いが肺に充満する。煙草の煙とは違う、甘いような、ひどく落ち着く、彼の香りが。
何度目かの呼吸にひたりひたりと夢が迎えに来て、意識の輪郭をぼかしていった。
469天上に月が煌々と輝く、音の無い時間。
ゆっくりと、ゆったりと。特別な心臓の音を聴く。
胸に耳を当て、来ては引いていく海のさざめきのような、遥か遠くの星が煌めくような音を。
とくん。
とくん、とくん、とくん。
一定のリズム刻むそれ生きている証。奇跡のようで自分にもある当たり前の音。
とくん、とくん。
この音をずっと聴いていたい。叶うなら、夢の中まで。
「グレッグ、寝て良いよ」
「でも……」
「大丈夫」
柔らかい、暖かい声が耳に馴染んでいく。
呼吸をすれば、私の中にも染み込んでしまった匂いが肺に充満する。煙草の煙とは違う、甘いような、ひどく落ち着く、彼の香りが。
何度目かの呼吸にひたりひたりと夢が迎えに来て、意識の輪郭をぼかしていった。
syunenmei
DONETSロジャグレ 流れでやらかした話「あ、の……ロージャさん?」
「なーに?」
「分かってるくせに」
背中には無慈悲な壁。
これ以上下がれないのに、距離を詰めて来る男を怪訝に見上げた。
「ち、近い」
「うん、抱きしめていい?」
「そんなこと今更……」
男女の仲になってハグは何度もしたしされた。体格差のせいですっぽり包まれてしまうのが心地いいと、まだ本人に言えていない。こちらからは片腕しか回せないのが残念でならないとも。
「えっと、じゃあ、ちょっと待ってくれる?」
「うん?」
「腕の袋取って来るから」
ロージャを静止して夜眠る時などにつけている革の袋を探す。
その気になれば革くらい裂いてしまえる腕だが、寝ている間程度なら覆いとして役に立つ。
特に、理性がちかちかして無我夢中で彼にしがみつかないといけないような夜には必須だった。
725「なーに?」
「分かってるくせに」
背中には無慈悲な壁。
これ以上下がれないのに、距離を詰めて来る男を怪訝に見上げた。
「ち、近い」
「うん、抱きしめていい?」
「そんなこと今更……」
男女の仲になってハグは何度もしたしされた。体格差のせいですっぽり包まれてしまうのが心地いいと、まだ本人に言えていない。こちらからは片腕しか回せないのが残念でならないとも。
「えっと、じゃあ、ちょっと待ってくれる?」
「うん?」
「腕の袋取って来るから」
ロージャを静止して夜眠る時などにつけている革の袋を探す。
その気になれば革くらい裂いてしまえる腕だが、寝ている間程度なら覆いとして役に立つ。
特に、理性がちかちかして無我夢中で彼にしがみつかないといけないような夜には必須だった。
syunenmei
MOURNINGTSロジャグレ「たまには、グレッグからキスして」
ぼんやりとした頭と気だるい体。
やっと激しい熱が引いたところで、そんなお願いが届いた。
「私から?」
「うん」
少し汗ばんでいる髪をさらさらといじりながらロージャが頷いた。
キスして欲しい……と、言われても。
普段は他の目があるからできないし、そもそもこの身長差だ。立ってキスするだけで首は真上に向くし、背伸びしたところで届かないから意味が無い。……この歳で、背伸びしてまでキスしたいと思われるのも、少し恥ずかしい。
だからこうして二人の時に出来なかった分を埋めるようなキスをする。座って、寝そべっていれば身長なんて関係ない。ロージャとのキスはす、好きだから。
「さっき散々したのに」
676ぼんやりとした頭と気だるい体。
やっと激しい熱が引いたところで、そんなお願いが届いた。
「私から?」
「うん」
少し汗ばんでいる髪をさらさらといじりながらロージャが頷いた。
キスして欲しい……と、言われても。
普段は他の目があるからできないし、そもそもこの身長差だ。立ってキスするだけで首は真上に向くし、背伸びしたところで届かないから意味が無い。……この歳で、背伸びしてまでキスしたいと思われるのも、少し恥ずかしい。
だからこうして二人の時に出来なかった分を埋めるようなキスをする。座って、寝そべっていれば身長なんて関係ない。ロージャとのキスはす、好きだから。
「さっき散々したのに」
間宮 ベン
DONE👹と🐤デビュー前に人狼やった話をA生時代にやったものと解釈した2P漫画
セリフはほぼ二人(ととミラ)の配信上で言っていたもの
出典↓
た行の朝活配信(2023/12/27/TS参照,2024/4/15/20:55-)
ミさんの深夜雑談(2024/4/13/TS参照) 2
ggtdwgm82843
DOODLE⚠️謎時空謎絶対パロディ、TS女体化⛈️、トマ🪳、本編6章spoilerなどの要素が含まれています。ムカデの3人がなんやかんやあって3人でバーを経営している漫画と落書きのまとめです。
あちこちに描き散らしたもののまとめと、6章以降の追加ネタです。 13
syunenmei
DONETSロジャグレ 手と手「グレッグの手って大きいね」
一日が終わり、休息の時間。
素っ裸で寄り添って、言葉と共に合わさる手。
ロージャはその体にふさわしく手も大きい。私の腰程度なら両手で掴みきれてしまう。
そんな彼の手と比べたら随分と小さいが、彼の感覚では大きいらしい。
「普通だろ」
「そう?」
合わせた手を、そっと指が絡んでいく。
すっぽりと包まれるような感覚が温かい。
やがて、うと、うと。
「もう寝る?」
「うん……眠い」
高い体温と消耗した体力が穏やかな夢を連れて来る。
手を握ったまま、彼が前髪に口づけた。
「おやすみグレッグ」
とろけるような甘い声。
好ましい体温と、大きな手。
寝てしまうのが勿体ないくらい穏やかな時間におやすみと。
全身の力を抜いて、彼の隣で夢を迎えた。
344一日が終わり、休息の時間。
素っ裸で寄り添って、言葉と共に合わさる手。
ロージャはその体にふさわしく手も大きい。私の腰程度なら両手で掴みきれてしまう。
そんな彼の手と比べたら随分と小さいが、彼の感覚では大きいらしい。
「普通だろ」
「そう?」
合わせた手を、そっと指が絡んでいく。
すっぽりと包まれるような感覚が温かい。
やがて、うと、うと。
「もう寝る?」
「うん……眠い」
高い体温と消耗した体力が穏やかな夢を連れて来る。
手を握ったまま、彼が前髪に口づけた。
「おやすみグレッグ」
とろけるような甘い声。
好ましい体温と、大きな手。
寝てしまうのが勿体ないくらい穏やかな時間におやすみと。
全身の力を抜いて、彼の隣で夢を迎えた。
syunenmei
DONETSロジャグレ 髪の話呼吸が喉を焼くようだ。
久しぶりの酸素を必死で取り込んだせいで変な風にむせてしまう。
チカチカする視界。
背中に添えられる大きな手が温かい。
「大丈夫?」
頭の上からかけられる言葉に嫌味は無い。だから余計に、窒息寸前のキスに怒れないのだ。
「落ち着いた?」
「ぁ……ああ。もう平気」
「そっか、よかった」
心から安堵したようにふわりと笑う美人に呆れを通り越して関心すら覚えた。
彼は、私を愛している。
こんな腕で、あんな過去を持つ私を。
戦場で旗を掲げ、数多の憎悪を受ける私を。
物好きだ。酷い変わり者だ。
そして、仕方ないほど愛しい男だ。
「グレッグ、髪解けそう」
「え? ああ、結び直さないと」
「ねえ、よかったら私にやらせて。こう見えても髪結ぶの得意なんだよ」
934久しぶりの酸素を必死で取り込んだせいで変な風にむせてしまう。
チカチカする視界。
背中に添えられる大きな手が温かい。
「大丈夫?」
頭の上からかけられる言葉に嫌味は無い。だから余計に、窒息寸前のキスに怒れないのだ。
「落ち着いた?」
「ぁ……ああ。もう平気」
「そっか、よかった」
心から安堵したようにふわりと笑う美人に呆れを通り越して関心すら覚えた。
彼は、私を愛している。
こんな腕で、あんな過去を持つ私を。
戦場で旗を掲げ、数多の憎悪を受ける私を。
物好きだ。酷い変わり者だ。
そして、仕方ないほど愛しい男だ。
「グレッグ、髪解けそう」
「え? ああ、結び直さないと」
「ねえ、よかったら私にやらせて。こう見えても髪結ぶの得意なんだよ」