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    むっつり

    オルト

    TRAININGタイカケ
    ムッツリスケベのタ
    リズム良く、曲を奏でるよう動いていたカズオの指がピタリと止まった。
    「んっ、んー!」
     変な声を出しながら大きく伸びをすると、どこかからボキボキと音が鳴った。ずっとおんなじ姿勢をしていたから、かなり凝っているのだろう。筋肉が凝り固まるのは絶対に良くない。あんな状態でレッスンしたら、痛めてしまうかもしれない。
    「なぁ、カズオ。もう仕事終わったのか?」
    「うん! さ、レッスン行こう!」
     くるりと椅子ごと回って、ベッドに座っている俺を見るカズオの表情は、どこか疲れている。
    「そんなんで練習したら、怪我すっぞ」
    「え?」
     立ち上がってカズオの手を掴み、引っ張ってベッドに寝転がす。驚いた顔をしていたカズオだったけど、俺が「うつ伏せ」と言ったら素直に従った。
    「な、なに?」
    「マッサージしてやるよ」
     言いながら背中をそっと撫でると、カズオは「へぁ?!」とへんな声を上げた。俺は構わずカズオの背中を擦ってから、上から順に揉んでいく。
    「え、ちょ、なんで? 嬉しいけど……」
    「そんなガチガチの状態で練習したら、筋肉痛める。ちゃんと解してから」
     カズオは納得したのか「おねがいしまーす」と言って大人 1149