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    うず潮

    PAST高校生の頃に書いたドラゴンボールの二次小説です。
    セルゲーム直後のチチさんのお話。カプ色は濃くないですが悟チチです。
    Xでのフォロワさんとのやり取りから過去の作品が懐かしくなり掘り起こしてしまいました。
    取り繕ってもしょうがないので、あえて表現はほぼそのままです(分かりにくいところやおかしな表記は直しました)。
    高校時代の作文という観点で、拙さはお目こぼしいただけますとありがたいです😅
    LAST WISH ──最後の伝言── 初夏の風が木々の葉を揺らし、さやさやと音を立てている。そんな戸外の様子を、チチは窓からぼんやりと眺めていた。
     まだ本調子に戻り切らない身体をソファーに埋もれさせながら。今は亡き人のことを想いながら。

     悟空の死から、早や半年以上の時間が過ぎていた。
     もう悟空を想うとき、彼女の心に哀しみはない。その代わりに、懐かしさと愛しさによって満たされていくのが彼女自身にもわかる。

    ​ しかし、こう想えるようになるまでに、一体どれくらいの涙を流したことだろう──。


      *  *  *


     悟空の死を悟飯から聞かされた瞬間、チチの頭の中は真っ白になった。

    「……うそだろ? 悟飯ちゃん……何、嘘言ってるんだ……?  悟空さが死んだなんて、そんなバカなこと……」
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    とらのめ

    DONEカジッチュ交換後、覚悟の決まったハルト君がスグリ君に猛アタックする話。ラブコメ(?)。
    けっこう乗り気で女装してるハルト君と、ハルト君の女装で鼻血出しちゃうスグリ君がいます。

    前作『答えはかみさまのみが知る』の続編です。攻めの女装はいいぞ。
    熱情トランスインファイト「スグリは、僕のこと好き?」
     ほとんど脈絡なく問うてきたハルトの声から感情を読み取れなくて、スグリは目線を下向けたまま、とても困った。俯いたままで、垂れた自分の前髪越しにハルトの顔色をうかがってみる。相変わらずまっすぐスグリへ向けられているハルトの瞳は普段通り優しげで、怒ってはいないみたいだと、ひとまず内心ほっとする。
     カジッチュの噂のことを知ってしまって以来、どうにもハルトの顔を見て喋りづらい。スグリから送った子のことはともかく、ハルトもスグリにカジッチュをくれた意味を、どうしても考えてしまう。気になる。すごく気になるけど、訊けない。『あれどういう意味?』なんて尋ねたら、せっかく修復できた今の関係が崩れて変わってしまう気がして、怖い。怖くてつい、ハルトと二人きりになることをあからさまに避けてしまって、申し訳ないと思ってはいるけれども。
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