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    みのりのめも

    MAIKING郡司くんに対する気持ちがよく分からずに感情が暴走していく天空橋くん

    試しに翔って呼んでみてよってあまみゃさんに言われていつも通りの困り顔+上目遣いで「……しょうくん?」って言われて表情変えずにドッドッドッってなる天空橋くん可愛いと思います。「何か言ってよ」ってあわあわする郡司くんと全て察して「戻そっか」っていうあまみゃさん…
    これを愛と呼ぶのなら 気づけば、俺の周りには人が居なかった
    いつだって1人の空間に俺は立っている。
    でも悲しくは無い。寂しいなんて言葉は口にしてはいけない。俺は武器なのだから。

    ――

    「天空橋くん?」
    不安気に揺れる瞳が俺を捉えていた。
    「だ、大丈夫?どこか痛い?」
    怪我をしたってすぐに治せるのに、優しいその人は俺の身体を誰よりも大切にしてくれる。
    返事を待っている間もその目を逸らさずに俺の言葉を待ってくれる。いつの間にかその時間が心地よくなっていた。
    「いいえ、どこも痛くありません。」
    ちょっと冷たかっただろうか。しかし目の前にいる、同じ特別機動隊3課に所属する郡司晃さんはその言葉にほっと息をついた。
    他人の痛みを気にするなんて、この人はどこまでお人好しなのだろうか。
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    いしえ

    DONE鈴と若7本初出順まとめ
    ・さあ、おとぎばなしを生きよう!/鈴若鈴でも鈴若でも
    ・出世した魚、大海ゆうゆう/鈴若(※若干の事後描写あり。具体的ではないですが)
    ・そして青さと春を知る/鈴若でも鈴若鈴でも(田中時代メイン)
    ・おとぎ参り/鈴若でも鈴若鈴でも
    ・ぬくもり、火ともし道となる/鈴若鈴でも鈴若でも若鈴でも
    ・季節がきっと、めぐりゆけども/鈴若
    ・夢の跡地は虹の架け橋/鈴若鈴でも鈴若でも若鈴でも
    鈴若と、受攻解釈お任せの鈴若鈴or鈴若(ものによってはor若鈴も)の小説7本まとめ◆さあ、おとぎばなしを生きよう!/鈴若鈴でも鈴若でもお任せします◆
    (2023.09.03初出)幽白読み返し中で、田中まで読んだので、ひとまず今の印象をSSにしました。





     伝説を、作ろうとしていた。それにはまず、戸愚呂に勝つことだと思ったのはそう、田中を名乗っていたころだ。そして俺は、惨敗という語すら恐れ多いほどみじめにいきのこる。ああ、負けた。だが同時に思う。自身は、生への執着が強いのだろう。もうこんな思いはしたくない。強くなりたい。強くなれれば、戸愚呂へのリベンジマッチが果たせれば、きっとこの生にもみじめな執着は薄れよう。そう思うほど、戸愚呂への勝利が生きる意義になっていた。きっとつよさとは、もうそのまましんでもいいと思えるほどのそれ以上ない境地にあるのだろうから。そうすれば、そうだ、自ずと伝説にもなれよう。伝説とはきっと、数々の偉業がつむぐ物語なのだから。強くなりきるまえに老いることだけがただ恐く、人間のようにすぐ老いる儚い存在でなくて良かったとだけ、密かに安堵する。ああ、老いとは、儚く醜く度しがたいものだ。人間にだけは、なりたくないものだ。
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