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    読者

    あまね

    CAN’T MAKE兄貴サンド3️⃣🅿️
    もういっそそういうシーンは読者さん各自のご想像にお任せで良いのでは🤔
    「本当はしたかったんだろう? 俺にこういうこと」
     背中から抱きしめられ耳元で囁かれた。吹き込まれた息の熱さに身震いをし視線だけで背後を伺うと、切れ長の眼を楽しげに細めた表情と目が合う。よく見知った顔のはずなのに色の乗った表情がどこか別人のようにも感じられた。 背中に触れる引き締まった身体に白を基調とするぴったりとしたパイロットスーツを纏う姿は過去の映像でしか見たことのないものだった。
    「兄、貴……?」
     戸惑いつつその名を呼ぶタツミの下でもう一つの影が身動いだ。
    「タツミ、よせ」
     呼ばれて視線を下に移すと、両腕の間に組み敷いた黄色いスーツ姿のリュウジが困惑を孕んだ瞳で見上げてくる。常に顔を上げ前を向き続けてきた兄の見せる怯えた姿にタツミの喉が無意識に鳴った。

     初めての出撃はぶっつけ本番だった。なにせ適合率のテストはこっそり受けたものの、その後リュウジからシンカリオン運転士になることに対して猛反対に合い訓練すらまともにさせてもらえていなかった。羽島指令長と二人で話を進めていたのが余計に気に入らなかったらしい。自分だって速杉さんと二人だけで勝手に決めたくせにとタツミも内心で不満を募 2327