サルベージ
u_tm_275
PAST【出逢い初め】過去作サルベージ。
毎月300字小説企画第1回参加作品。
猫又と男子高校生の出逢い。
出逢い初め 初詣で、猫又に出逢ってしまった。
「こんにちは、少年」
参拝中――突然の呼びかけに顔を上げてから、やってしまったと後悔した。
思わず渋面になる俺を面白がるように、目の前では声の主――賽銭箱の上に行儀よく座る小柄な三毛猫が目を細めて微笑んでいる。猫が小首をかしげると、首輪についた小さな鈴が、ちりん、と軽やかな音を響かせた。
「妖怪の姿だけでなく言葉まで認識できる人間なんて、何百年ぶりでしょう。ねえ、お友達になってくださいよ」
にこやかな声音とともに、二股の尻尾が嬉しそうに揺れている。
――ああ、神様。たしかに俺はついさっき、出逢いが欲しいと願ったけれど。
「……人外のオスとの出逢いなんて求めてねえーーー!」
337「こんにちは、少年」
参拝中――突然の呼びかけに顔を上げてから、やってしまったと後悔した。
思わず渋面になる俺を面白がるように、目の前では声の主――賽銭箱の上に行儀よく座る小柄な三毛猫が目を細めて微笑んでいる。猫が小首をかしげると、首輪についた小さな鈴が、ちりん、と軽やかな音を響かせた。
「妖怪の姿だけでなく言葉まで認識できる人間なんて、何百年ぶりでしょう。ねえ、お友達になってくださいよ」
にこやかな声音とともに、二股の尻尾が嬉しそうに揺れている。
――ああ、神様。たしかに俺はついさっき、出逢いが欲しいと願ったけれど。
「……人外のオスとの出逢いなんて求めてねえーーー!」
u_tm_275
PAST【夕焼けに向かって】過去作サルベージ。
300字トラベルアンソロジー『ANYWHERE!』寄稿作品。
夕焼けに向かって「後輩チャン。ボクと旅に出ませんか?」
いつもの放課後。いつもの通学路。だけどいつもと違う、先輩サンの言葉。ワタシはぱちぱちと瞬きを繰り返す。
「旅行に?」
「いいえ。旅に、です」
旅と旅行、いったいなにが違うのか。律儀に訂正する先輩サンに内心首をかしげつつも、ワタシは迷わず差し出されていた手を取った。だって大好きな先輩サンからのお誘いだもの。断るなんて選択肢は持ち合わせていない。
「素敵な旅に連れて行ってくださいね、先輩サン」
「もちろんですよ、後輩チャン」
――グッバイ日常、ウェルカム非日常。さあ、夕焼けに向かって出発!
269いつもの放課後。いつもの通学路。だけどいつもと違う、先輩サンの言葉。ワタシはぱちぱちと瞬きを繰り返す。
「旅行に?」
「いいえ。旅に、です」
旅と旅行、いったいなにが違うのか。律儀に訂正する先輩サンに内心首をかしげつつも、ワタシは迷わず差し出されていた手を取った。だって大好きな先輩サンからのお誘いだもの。断るなんて選択肢は持ち合わせていない。
「素敵な旅に連れて行ってくださいね、先輩サン」
「もちろんですよ、後輩チャン」
――グッバイ日常、ウェルカム非日常。さあ、夕焼けに向かって出発!
MORI
DOODLEクリスタのサブスクがぼちぼち切れそうなので落書きサルベージ最後の模写は多分最終巻発売頃に描いたやつ…自分で笑ってしまった
あの笑顔何度見ても心が爆発する
クリスタアイパヨ版も買い切り出してくれないか、無理か
ちょっと早いけど、12月のイベントかげながら応援してま〜す📣
いつも一人虚空に向かって叫んでいる
(2023/11/18) 4
すいまー
MOURNINGブログが見つかってサルベージしてきた花たま夫婦などなどはるか過去の作品でお恥ずかしいですが供養…🙏
いまだにめっちゃ好きです花たま夫婦🥰🌸
写真が発掘されて嬉しかった!大学生の頃友達と旅したヘルシンキ&スオメンリンナの写真です📷✨ 32
sengiricabbagee
DONEかるまごう+みつるぎしん 逆転裁判2時点(身内のサルベージ)
熱海 ゴルフを楽しんだ後、
温泉にでも浸かりませんか、
と眼鏡の若手弁護士に誘われた時、
何と馬鹿げたことを言い出すのかと、
狩魔はその男を心の底から軽蔑した。
百万年、早いわ。
あまりに軽蔑したので、
常より滑らかに返事をしてしまった。
「断る」
「やはり、お忙しいですか?」
「当然だ」
「残念です」
言葉ほど残念そうには聞こえない声で、
眼鏡の弁護士はあっさりと引き下がった。
「では、どなたか別の方をお誘いしてみます」
そう言われて、
狩魔は軽蔑の上に怒りを重ねた。
「待て」
「はい」
「貴様、何様のつもりだ」
「と、おっしゃいますと」
過度の軽蔑と怒りのために、
平たくなった声で狩魔は言った。
「吾輩を、誰だと思っている」
1610温泉にでも浸かりませんか、
と眼鏡の若手弁護士に誘われた時、
何と馬鹿げたことを言い出すのかと、
狩魔はその男を心の底から軽蔑した。
百万年、早いわ。
あまりに軽蔑したので、
常より滑らかに返事をしてしまった。
「断る」
「やはり、お忙しいですか?」
「当然だ」
「残念です」
言葉ほど残念そうには聞こえない声で、
眼鏡の弁護士はあっさりと引き下がった。
「では、どなたか別の方をお誘いしてみます」
そう言われて、
狩魔は軽蔑の上に怒りを重ねた。
「待て」
「はい」
「貴様、何様のつもりだ」
「と、おっしゃいますと」
過度の軽蔑と怒りのために、
平たくなった声で狩魔は言った。
「吾輩を、誰だと思っている」
ちょこむい
DOODLEX/twitterサルベージブラメンコさんに狂っていたときのやつ。ほぼ編集なし。
これを書いてるちょこむいさんの性格の悪さだけが溢れ出していてちょっと悲しい……
最低なルッキズム丸出しです。
でもブラメンコさんに狂っていたときの熱量を忘れたくないため、まとめた。
Pass:🤍🥸海賊団の船長のお名前のうしろのほうをカタカナで6文字
まとめた日:2023/08/31 3248
ちょこむい
DOODLEX/twitterサルベージ現パロ・🐯など・日常・編集なし
宗教的表現あります注意/🐯家を🌰すチャンにしています
解像度低め。理想押しつけ。
※自分のためのログです。
Pass:🐯の名前の最初のカタカナ7文字
まとめた日:2023-08-31 9814
hiyokurenri688
MOURNING壊れたスマホのメモからサルベージ尻切れトンボ
陰陽師×妖狐出久は妖狐である。まだ何の力も無いイズクという子狐の頃に人を救けんとその身を賭して命を落とした。それを見た引子という巫女が八木の神に祈ったことで畜生である魂を掬われ、神域で修行をしてから力を与えられた。以降は西へ東へと昼夜を問わず人の為、妖の為、霊魂の為に駆けずり回っている。
だから陰陽師に目をつけられる悪行は記憶にない。それも爆豪─激しい火を操る豪傑─の二つ名の者に。
「…………」
自分の四肢を大の字で地面に捕縛した陰陽師は黙ったまま何も言わない。出久も口を閉じて様子を伺うことにしたが、彼は一向に話そうとしない。出久は気まずさに耐えかねて口を開いた。
「あの、陰陽師さん? 僕何かしましたか?」
「…………お前、名前は」
1636だから陰陽師に目をつけられる悪行は記憶にない。それも爆豪─激しい火を操る豪傑─の二つ名の者に。
「…………」
自分の四肢を大の字で地面に捕縛した陰陽師は黙ったまま何も言わない。出久も口を閉じて様子を伺うことにしたが、彼は一向に話そうとしない。出久は気まずさに耐えかねて口を開いた。
「あの、陰陽師さん? 僕何かしましたか?」
「…………お前、名前は」
Luna__tsu
PAST随分昔に書いたツーサト短文サルベージカチリ。
無機質な音を立てボールが動きを止める。
ボールの持ち主、ミュウツーはそれが完全に収められたのを見守ってからそれを手に取った。
傷物を扱うようにそっとボールを撫でる。両手で優しく包み込み、胸元へ押し当てる。
そうすれば、器から彼の命の暖かみを感じられる気がした。
夢に向かって当てのない旅に出ては、各地のポケモンたちを導いていく。そんな彼に惹かれるようになったのはいつだっただろうか。
彼のそばにいたいと思うようになったのはいつだっただろうか。
彼の命の灯火が消えてしまうことが怖くなったのはいつだっただろうか。
無機質な空間に一人で閉じ込められるのは寂しいだろうと、彼の相棒である小さな電気鼠も共に収めた。あのポケモンもまた彼を作り出す重要なパーツなのだから失うわけにはいかない。
432無機質な音を立てボールが動きを止める。
ボールの持ち主、ミュウツーはそれが完全に収められたのを見守ってからそれを手に取った。
傷物を扱うようにそっとボールを撫でる。両手で優しく包み込み、胸元へ押し当てる。
そうすれば、器から彼の命の暖かみを感じられる気がした。
夢に向かって当てのない旅に出ては、各地のポケモンたちを導いていく。そんな彼に惹かれるようになったのはいつだっただろうか。
彼のそばにいたいと思うようになったのはいつだっただろうか。
彼の命の灯火が消えてしまうことが怖くなったのはいつだっただろうか。
無機質な空間に一人で閉じ込められるのは寂しいだろうと、彼の相棒である小さな電気鼠も共に収めた。あのポケモンもまた彼を作り出す重要なパーツなのだから失うわけにはいかない。