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    ルフィ

    あいぐさ

    TRAINING二部更新後のゆるいフィガファウ。
    何かしようとするフィ、ちゃんと見ているファ。
    ゆらぐかみ 四百年前の一年間。あのころの教え教わる関係になり早数日。
     真面目で気遣いのできるファウストはフィガロの言いつけをきちんと守っている。普段は今まで通りの態度を取り、修行になると昔のように敬意を持った言葉を紡ぐ。初めの数日はそれらが混ざり合う日々も続いたが、今ではしっかりと使い分けができるようになったらしい。
     なんだが面白いねと言えば、スイッチが切り替わって気が引き締まると大層真面目な答えが返ってきた。まるで村の子供達がしていたごっこ遊びみたいだ。そう口に出そうとして、こほんと咳払いをする程度に留めておいた。
     フィガロが教えるのは実践だけではない。そう、ファウストが東の国の魔法使いたちに座学を行うように。フィガロも知識と経験を診療用の丸椅子に座るファウストへ伝えていく。夜でもサングラスをかけた彼はいつだって大真面目な顔で耳を傾けている。そして、少しでも引っかかりを感じればじっとフィガロの瞳を見つめ続せるのだ。目は口ほどにものを言う。本人は無意識らしいが、その言葉通りであるとしみじみ感じられる。
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