Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    成年

    kazu1003iroiro

    MOURNINGあの時、二人が出会わず秀にも会えずアイドルの道を進むことがなかったら。
    未成年が立ち入るべきではない場所へ、百々人踏み込んでしまっていたら。
    のIF設定10年後鋭百。
    途中で止まってます。続きは書く予定なし。
    直接描写はありませんがモブ百々、鋭心が薬を盛られるシーンなどがあるため地雷が多い方は注意してください。
    IF鋭百「あ、マユミくんだ」
    かけられた声に、思わず振り返っていた。
    振り返ってから、ああしまった、と思った。声をかけられるのはよくあることで、いちいちそれに反応していては身が持たない。それなのに、柔らかな、親しみすら感じられる声色に何を考えるよりもまず体が反応してしまっていた。
    繁華街のはずれ、人通りの少ない通りにその男は立っていた。
    柔らかな髪質の金糸雀イエロー。その下で柔らかく笑んだマゼンタ色の瞳はこちらをじっと見つめていた。
    「こんなところで会うなんて、凄い偶然だね」
    「……どちら様ですか?」
    友人にかける様な親し気な言葉だが、目の前の男に見覚えはなかった。すらりとした手足に甘さを感じさせる顔立ち。芸能界も広い、もしかしたらどこかの現場で顔を合わせたことがあるのかもしれない。けれどこんなに印象的な男、一度会えば記憶に残りそうなものだがいくら記憶を探っても出ては来ない。
    7326