Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    greensleevs00

    DONE #タル鍾ワンドロワンライ  
    お題「花言葉」
    *タルが何気なくあげた花についての花言葉でぐるぐる考えてしまう先生と、そんな先生が何を考えているのか分からなくてもやもやするタルの話。

    タル鍾ワンドロワンライさんがクローズされるということで、2021年11月に投稿したものを記念に再アップ。タル鍾初書きかつ、初めての原神二次創作だった。
    花言葉 夕間暮れ、太陽が寂々と山の端に入りかかる頃、朱の格子から滲むように漏れ出す橙の灯りを、タルタリヤは薄ぼんやりと眺めていた。見慣れ、通い慣れた往生堂の玄関口である。普段ならば悠々とその扉を抜け、奥へ進み、此処の客卿と名乗る男に会いに行く。だが、今夜はどうにも扉へ手をかけるところから躊躇われた。ここ幾日か、鍾離の態度がどうにも奇妙なのである。
     発端と思しき出来事は数日前のことであった。
    「先生、これあげる」
     まるで野良猫が都合の良い投宿先を見つけたかのように往生堂に居つくタルタリヤは、ある日、蝋梅を鍾離の眼前へと差し出した。蝋梅は、古来より璃月で愛でられたきた梅花の一種であり、その名の通り蝋の如き花弁を持つ花であった。寂とした黄金こがね色であり、その長閑な輝きは月の風格に似る。鍾離と異なり、文人墨客的な美学を持たないタルタリヤでも、その璃月の文化的風土の一縷をその身に湛えたような花は、素直に美しいと感じた。
    5487

    れっか

    DOODLEタル鍾のうさぎバース
    TLで湧いてがーって書いたので世界観がめちゃくちゃです……。うさぎバースの詳細は各自で回覧お願いします。
    タル鍾のうさぎバース風呂場からあがり、冷んやりとするフローリングを踏みしめながらベッドの上に身を置く。滴る水滴をタオルに染み込ませながらゆっくりと体を拭いていった。
    「ふぅ」
     ほんの少し茹る体はこれからの快感を待ち焦がれているようだ。毛が密集する場所である頭髪と腰にある丸い尻尾を細やかに、丁寧に、香りの良いオイルで染み込ませて行くのが鍾離の日課であり楽しみであった。
     (愛も変わらず伽羅の香りは落ち着く。)
     細い手に琥珀色の粘性のあるオイルがとろりと落ちる。それを手に広げて自身の頭にある大きな耳をにゆっくりと馴染ませていった。
    根本には少しだけ。中間から毛先になるにつれて多めに漬け込んでいく。満遍なくしっとりした毛心地はずっと手入れをしているおかげで埋めたくなるような柔らかさだ。大きなうさぎの耳を顔の前に持っていけばふわっと広がる重厚な香りに酔いしれそうで。風呂から上がったとはまた違った意味で頬を染めていく。この時間がなんとも気持ちよくて。このまま眠ってしまいたくなるくらいに幸せで。
    6139