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    市場

    minamidori71

    DONEビョルアシェ。春の出航に向けて、イェリングの市場へ買い出しに訪れたふたりの話。あいかわらず、同衾前提の話になっていますが、後半に一瞬出てくるのみなので、警告入れません。今回は、気の合うふたりの会話を書くのが課題でした。なお、固形石鹸の登場は12世紀だそうです。今回出てくるのは、あくまで過渡期のものということでひとつ。
    最後の部分が、現パロになっています。幸せなビョルアシェを愉しみたい方向け。
    君よ知るや南の国 冬の間、村を覆っていた雪の下から土と水仙の芽がのぞき、街道を往来する乗り物が橇から馬車に変わるころ、いつものように窓辺で頬杖をついたまま、彼が言う。「そろそろか」、と。
     彼とふたりで三ヶ月、巣ごもりするようにゴルム邸の離れで暮らす日々は終わり、出航の準備にかかる時が来た。名残惜しくないといえば嘘になるが、この準備のための小旅行を、毎年ビョルンは心待ちにしている。なにしろ行き先はイェリング、日の出の勢いのデンマーク王国の都だ。しかも春の到来を前にした今、イェリングの市場は俄然活気づく。遠方からやってくる異国の商人たちが増えはじめ、掘り出し物が見つかりやすいのもこの時期なのである。
     その日も朝から塩漬け肉やら干し鱈を買い込み、旅籠の奉公人に荷物の番を頼むと、ビョルンは市場にさまよい出た。アシェラッドはすでにふらりと姿を消している。昼食を食って村に戻ると決めているので、正午の鐘が鳴るまでは何をしても自由だ。
    7132

    masasi9991

    DONE市場でソファを探しているデググラサイズがない

    「なかなか……あれもこれもどれもそれも……いい! ウーム」
    「さあどうしようか。ソファはなくても生活できなくはないし、これというのがなければまた後日でも」
    「む。いやしかし明日はまたさらにいいお店が出店していたら、困る。決めきれない!」
    「あはは。じゃあ今までに見た中から決めてしまうか」
    「あ! これはどうだ?! これはすごいぞ、ベッドにもなるソファだ!」
    「へえ、いいじゃないか。座り心地も良さそうだし、デザインも値段も申し分ない」
    「なあ座ってみてもいいか? 座ってみてもいいだろうか、店主! おお、思った以上にフカフカだ!」
    「そんなに端っこに座らずに真ん中に座ればいいじゃないか」
    「いやいや、おれが場所をとってお前が座れなくなったらいけない」
    「別に全く、問題ないとは思うけどな。キミの隣ならなんでも。ま、それはそれとして……。でもこれは確かにいいかもしれないな。これでベッドにもなるなら場所もお金も節約できる。一石二鳥だ」
    「そうだ、一石を投じている……ソファ界に一石を投じているのだ!」
    「待てよ、ベッドにするとこれはシングルサイズだ」
    「ジングルベル?」
    「キミかお 775