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    ハリ

    ue_no_yuka

    DONE参拾玖

    ようみつシリーズ、これにて完結です…!!
    ここまで読んで頂き本当にありがとうございました。メリハリもなく、説明不十分で、だらだらとただ長かったこの物語、大変読み苦しかったと思います。最後まで読んでくれてマジ感謝。
    分かりにくかったところはXで呟いたりして補完していければと思います。

    最終話と言いつつ、皆様の理解の程度と需要によっては奥原氏編を書こうかと考えています。
    ツルの嫁入り 季節は春になり、鍜冶屋敷のある山もすっかり春模様。山道にはフキノトウ、福寿草、つくし、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、カタクリ、スミレ、カラスノエンドウ、勿忘草、色とりどりの花が咲き乱れていた。雪解け水が心地よい音を立てて勢いよく沢を流れ落ち、その水の中ではメバルやワカサギが冷たい水を求めて遡ってきていた。他の動物たちも活発に動き始め、鍜冶屋敷の周りにもよく、鹿や兎、狐に狸、たまに熊もやって来た。屋敷の研場の近くにある池には、カルガモが雛を連れて泳いでいた。北国に生きる人々にとって、冬の間空が晴れることはほとんどなく、どんよりと落ち込んだ中寒さに凍えながら、今か今かと心待ちにしていた春の到来は、きっと他県で生まれ育った人々が考える倍以上は、希望に満ち溢れ、心が晴れ渡り、気分が高揚するものである。東北出身の演歌歌手・千昌夫の「北国の春」は私の最も好きな楽曲のひとつだが、あの曲は北国で生まれ育ったからこそ沁みるものがある。
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    hummingbird_aa

    DONEハリウッドスター赤井×一般人れいくんシリーズの後日談です。
    再録集の書き下ろしを読んだ方にしかわからないかもしれません。
    運転手のモブおじさんのその後のお話。
    アルマジロおじさんと赤安のその後のお話セルジオは今、目の前にそびえ立つ巨大な真っ白の門の前で、ドアベルを押すべきかどうか悩んでいた。
    押すべきかどうかというよりも、チャイムの類が見当たらないのだ。ここはハリウッドの中心部から少し離れた高級住宅街、バレーAKAM3229番地。城壁のようにがっちりと囲われた中には地上で一番有名な俳優と呼ばれる赤井秀一と、そのパートナーのスイートホームがある。セルジオは別に有名人をひと目見たいとか、そんなミーハーな気持ちでここを訪れたわけでは決してない。正式に、ここの住人から招かれたのだ。
    『セルジオさん!今ロックを開けますね。そのまま入ってきてください』
    ふいに頭上から聞こえてきた爽やかな声に、セルジオは驚きあたりをきょろきょろと見渡した。カメラもマイクもどこにあるのかわからないのに訪問者の様子は筒抜けだったのだろう、ガゴゴ…と物々しい音を立てて白い門が開く。恐る恐る邸宅へ続くポーチを進む。道の両脇は鮮やかな緑に溢れ、先ほどセルジオを招き入れた声の主と同じくあたたかで品があった。
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