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DONE🔗🔮。公園とパンと黒猫。 くるくる。とん、とん。くるり。
今朝「今日これ着るね」の一言で奪われた俺のシャツの裾を翻しながら、数メートル先で踊る恋人の姿。楽しげなダンスのパートナーは長い尻尾をピンと立て、同じように軽やかにステップを踏む。時折ぴょんと跳ねては、浮奇の靴の紐を捕らえようとぽってり丸い前足を一生懸命伸ばして追いかけていた。
そんな奮闘を可愛くてたまらないといった柔らかい表情で見つめながら、器用にも人が少ない方へと誘導するように足を運ぶ浮奇の姿をぼんやり眺め、心地よいあたたかな日差しにうとうととする俺は今、世界一平和な心持ちなんじゃないだろうか。少なくとも、この公園内では一番だと断言できる。
お姫様のご要望でお気に入りのパン屋で今日明日のごはんを仕入れた帰り道、せっかく出掛けたのだからと散歩がてら少し遠回りをして、普段は寄らない公園に足を踏み入れた俺たちを歓迎してくれたのが、浮奇のダンスパートナーであるあの黒猫だった。
2217今朝「今日これ着るね」の一言で奪われた俺のシャツの裾を翻しながら、数メートル先で踊る恋人の姿。楽しげなダンスのパートナーは長い尻尾をピンと立て、同じように軽やかにステップを踏む。時折ぴょんと跳ねては、浮奇の靴の紐を捕らえようとぽってり丸い前足を一生懸命伸ばして追いかけていた。
そんな奮闘を可愛くてたまらないといった柔らかい表情で見つめながら、器用にも人が少ない方へと誘導するように足を運ぶ浮奇の姿をぼんやり眺め、心地よいあたたかな日差しにうとうととする俺は今、世界一平和な心持ちなんじゃないだろうか。少なくとも、この公園内では一番だと断言できる。
お姫様のご要望でお気に入りのパン屋で今日明日のごはんを仕入れた帰り道、せっかく出掛けたのだからと散歩がてら少し遠回りをして、普段は寄らない公園に足を踏み入れた俺たちを歓迎してくれたのが、浮奇のダンスパートナーであるあの黒猫だった。
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DONE🔗🔮。怪我や痛みに鈍い🔮。薄らと怪我や過去に受けた暴力の描写があります。薄らとね。
ゲームのBGMの合間に聞こえた「あ、」という声。二人分のおやつとコーヒーを準備をしてくれている浮奇のその声だった。ゲームを一時停止して、ソファーの上でキッチンを覗き込む様に身体を反らし視線を向けると、カウンター越しに手を洗う姿が見える。
「どうかした?」
「ん、んー…大丈夫」
手元を見つめたままの返答になんとなく違和感を覚えるが、浮奇の表情はいつもと変わりなく、慌てた様子も困った様子も見受けられない。コーヒーの粉を溢したとかかな、なんて思いながらも何となく勘が働いて、コントローラーを置いて立ち上がり様子を見に行くと、浮奇の手元を見るなり俺の眉間に深くシワが刻まれた。
「それのどこが大丈夫なの?」
いつも綺麗に手入れされている浮奇の手。昨晩「新しいネイル、いいでしょ」と嬉しそうに見せつけられたその手に、赤い筋が走っている。人差し指の根本側面に刻まれた切り傷から水に滲んだ血が滴り落ち、シンクに弾ける。
2286「どうかした?」
「ん、んー…大丈夫」
手元を見つめたままの返答になんとなく違和感を覚えるが、浮奇の表情はいつもと変わりなく、慌てた様子も困った様子も見受けられない。コーヒーの粉を溢したとかかな、なんて思いながらも何となく勘が働いて、コントローラーを置いて立ち上がり様子を見に行くと、浮奇の手元を見るなり俺の眉間に深くシワが刻まれた。
「それのどこが大丈夫なの?」
いつも綺麗に手入れされている浮奇の手。昨晩「新しいネイル、いいでしょ」と嬉しそうに見せつけられたその手に、赤い筋が走っている。人差し指の根本側面に刻まれた切り傷から水に滲んだ血が滴り落ち、シンクに弾ける。
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DOODLE幼なじみパロ🔗🔮。ただじゃれてるだけ。付き合ってません。
自室での作業明け。時計をチラリと見て外を見れば当然ながらとっくに日が登りきっていて、急ぎの仕事をなんとかデッドラインまでに納められた事に安堵するとどっと眠気が襲い来る。このまま即ベッドにダイブして惰眠を貪りたいのは山々だが、担当者からのOKの返事がない事には安心しきれない。
手持ち無沙汰でしかない待ち時間にせめて身体だけでもすっきりさせるか、と椅子から立ち上がり、同じ体勢で座り続けて凝り固まった身体を解そうと伸びをすると、肩やら腰やらがパキッと良い音を立てる。それだけで幾分かすっきりした心地になり、とっくに空になっていたマグカップを手に自室を離れキッチンへと向かうと思わぬ先客の姿が目に飛び込んで来た。
2279手持ち無沙汰でしかない待ち時間にせめて身体だけでもすっきりさせるか、と椅子から立ち上がり、同じ体勢で座り続けて凝り固まった身体を解そうと伸びをすると、肩やら腰やらがパキッと良い音を立てる。それだけで幾分かすっきりした心地になり、とっくに空になっていたマグカップを手に自室を離れキッチンへと向かうと思わぬ先客の姿が目に飛び込んで来た。
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DOODLE🔮の隣を歩く🔗の胸中。前作の対になるものなので、そっちを先に見ていただくと分かりやすいです。
浮奇の隣を歩く時、ふとした時に「ああ…悔しい」と思うことがある。
二人で出掛ける時、浮奇は決まって俺の腕に触れる。それは歩き始めて直ぐのこともあれば、少し間を置くこともあって、いつだろうかと密かに頃合を見計らう。
マニキュアで彩られた指先がこちらの反応を窺うように触れてくると、何気無いフリをして腕を少し浮かせてやる。それを合図に猫のしっぽのようにするりとしなやかに絡みついてくる腕を甘受し、満足そうに服越しの俺の腕を撫でる浮奇を横目に確かめつつ、気付かれない程度の緩やかさで歩調をもう少しゆったりとしたものへと変えていく。そうすると僅かに地面を擦るような俺のスニーカーが奏でる足音にリズミカルなヒールの音が重なり、さらにそこに浮奇のハミングが乗り、心地好く俺の心を弾ませる音楽に変わる。
1123二人で出掛ける時、浮奇は決まって俺の腕に触れる。それは歩き始めて直ぐのこともあれば、少し間を置くこともあって、いつだろうかと密かに頃合を見計らう。
マニキュアで彩られた指先がこちらの反応を窺うように触れてくると、何気無いフリをして腕を少し浮かせてやる。それを合図に猫のしっぽのようにするりとしなやかに絡みついてくる腕を甘受し、満足そうに服越しの俺の腕を撫でる浮奇を横目に確かめつつ、気付かれない程度の緩やかさで歩調をもう少しゆったりとしたものへと変えていく。そうすると僅かに地面を擦るような俺のスニーカーが奏でる足音にリズミカルなヒールの音が重なり、さらにそこに浮奇のハミングが乗り、心地好く俺の心を弾ませる音楽に変わる。
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DOODLE🔗の隣を歩く🔮の胸中。 サニーの隣を歩く時、ちょっとしたことで「ああ、好きだな」と感じることがある。
ひとつは、だらりと下されたままの長い腕に俺の指先が触れると、腕と身体の間に俺の手が通るだけの隙間を作って腕を組みやすいようにしてくれること。服にほんの僅かに触れるだけで、何も言わず、視線すらこちらに寄越すこともなく当たり前に受け入れてくれるその仕草が好きで、嬉しさについ腕を組むに止まらずぎゅぅっと腕に抱きついてしまう。まあ、流石に歩く時は片手をサニーの腕に掛けるに留めるけど。べったりと引っ付いて歩いているカップルなんかもたまに見るけど、足が引っかからないように上体を傾けて無理やり身を寄せて歩いているのは正直格好が悪いと思ってしまうから、俺はしない。こんなにいい男の隣を歩くなら、俺自身も美しいと思われる姿でありたいと思うのは当然でしょ。
1054ひとつは、だらりと下されたままの長い腕に俺の指先が触れると、腕と身体の間に俺の手が通るだけの隙間を作って腕を組みやすいようにしてくれること。服にほんの僅かに触れるだけで、何も言わず、視線すらこちらに寄越すこともなく当たり前に受け入れてくれるその仕草が好きで、嬉しさについ腕を組むに止まらずぎゅぅっと腕に抱きついてしまう。まあ、流石に歩く時は片手をサニーの腕に掛けるに留めるけど。べったりと引っ付いて歩いているカップルなんかもたまに見るけど、足が引っかからないように上体を傾けて無理やり身を寄せて歩いているのは正直格好が悪いと思ってしまうから、俺はしない。こんなにいい男の隣を歩くなら、俺自身も美しいと思われる姿でありたいと思うのは当然でしょ。
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DOODLE🔗🔮♀。付き合ってません。遊び人な🔗×遊びつかれた🔮♀
続きは気が向いたら書くかもしれない。
⚠🔗がモブ女と絡んでます。
行きつけのバーに行けばほぼ必ずと言っていい程に会うサニー・ブリスコーという男は、一言で表すなら「顔だけは最高」に尽きる。ぶっちゃけ昔の私だったら是が非でも自分の男にしていたと思うけど、若い頃散々遊び回って色んなトラブルに巻き込まれた結果、ある日突然何もかもに疲れてしまった今の私は全力で避けたい人物だった。
彼の周りにはいつも女の子が居て、それが知り合いだろうとナンパだろうと拒むこと無くまとわりつかせたままマスター自慢の料理を無心で食べている。初めてその光景を見た時は異性に興味が無いのだろうかと少し離れたカウンター席から横目に眺めていたが、食事を終えた途端隣にいた女の子の腰を抱いてキスをし始めた時は思わず「は?」と声が出てしまった。その声は幸いにしてズルいズルいと騒ぐ子達の声で向こうに届くことなくかき消されたようで、タイプも様々な女の子達に競うようにキスをされるがままに受け入れる彼の姿から視線を外し私は一切関わるまいと決めたのに。…なのに、何度かカウンター席で隣合いマスターを交え話すうち意気投合し、軽口を叩き合う程の仲になるとは思わなかった。なるつもりなんて、無かった。
1861彼の周りにはいつも女の子が居て、それが知り合いだろうとナンパだろうと拒むこと無くまとわりつかせたままマスター自慢の料理を無心で食べている。初めてその光景を見た時は異性に興味が無いのだろうかと少し離れたカウンター席から横目に眺めていたが、食事を終えた途端隣にいた女の子の腰を抱いてキスをし始めた時は思わず「は?」と声が出てしまった。その声は幸いにしてズルいズルいと騒ぐ子達の声で向こうに届くことなくかき消されたようで、タイプも様々な女の子達に競うようにキスをされるがままに受け入れる彼の姿から視線を外し私は一切関わるまいと決めたのに。…なのに、何度かカウンター席で隣合いマスターを交え話すうち意気投合し、軽口を叩き合う程の仲になるとは思わなかった。なるつもりなんて、無かった。
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DONE同棲してる🔗🔮が仲直りする話。 サニーが思うには、喧嘩のきっかけは些細なことだったと思う。……多分。
同じ家に住んでいてもすれ違う事ばかりで、ここ数日はお互いの顔をろくに見ることもなかった。
時間に余裕が無くなると共に、心にも余裕がなくなる。いつもなら軽く流すような浮奇の一言に苛立ってしまい、わざと神経を逆撫でする様な嫌な物言いをした自覚はある。一度言い合いになり始めると売り言葉に買い言葉で互いに止まらず、応酬は次第にヒートアップしていった。そんな中で投げ合う言葉はひどいもので、これ以上はまずいと頭の隅に残る冷静な部分が警鐘を鳴らす中、互いに仕事の為に家を出なくてはいけない時間が迫り強制的に終了となった。口論の〆は、サニーの「お互い頭冷やしてちゃんと考えたほうがいいかもね」という言葉になり、その日、二人が顔を合わせることは無かった。
3291同じ家に住んでいてもすれ違う事ばかりで、ここ数日はお互いの顔をろくに見ることもなかった。
時間に余裕が無くなると共に、心にも余裕がなくなる。いつもなら軽く流すような浮奇の一言に苛立ってしまい、わざと神経を逆撫でする様な嫌な物言いをした自覚はある。一度言い合いになり始めると売り言葉に買い言葉で互いに止まらず、応酬は次第にヒートアップしていった。そんな中で投げ合う言葉はひどいもので、これ以上はまずいと頭の隅に残る冷静な部分が警鐘を鳴らす中、互いに仕事の為に家を出なくてはいけない時間が迫り強制的に終了となった。口論の〆は、サニーの「お互い頭冷やしてちゃんと考えたほうがいいかもね」という言葉になり、その日、二人が顔を合わせることは無かった。
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DONE雪の日の🔗🔮。短い。いつもの通り中身は特にないインスタントさにうき。
オーナー自慢のアミューズに舌鼓を打ち、グラスを満たすドリンクで流し込む。心と腹を満たす、ごきげんな夜。
アルコールを楽しむ浮奇の身体が心地好く火照り、口調もふわふわとし始めた頃合いにふとサニーと目が合えば、言葉無くとも互いの求めることが伝わる。
浮奇が華奢な身体をすっぽりと包む込むお気に入りのカシミアのコートに袖を通し、サニーはチェックを済ませる。何をいうでもなく自然に動くのは、二人で過ごした時の長さを感じさせた。
恙無くチェックを終え戻ってきたパートナーにお礼と共に上着を手渡し、長い腕を袖に通すのを待てば、差し出された腕へと手を添え、それを支えに二人寄り添い店外へ続く階段を登る。
最初はこちらのことなどお構いなしに遠くへと伸びていた長い脚も、今では誂えたかのように浮奇の歩調に寄り添う。
1550アルコールを楽しむ浮奇の身体が心地好く火照り、口調もふわふわとし始めた頃合いにふとサニーと目が合えば、言葉無くとも互いの求めることが伝わる。
浮奇が華奢な身体をすっぽりと包む込むお気に入りのカシミアのコートに袖を通し、サニーはチェックを済ませる。何をいうでもなく自然に動くのは、二人で過ごした時の長さを感じさせた。
恙無くチェックを終え戻ってきたパートナーにお礼と共に上着を手渡し、長い腕を袖に通すのを待てば、差し出された腕へと手を添え、それを支えに二人寄り添い店外へ続く階段を登る。
最初はこちらのことなどお構いなしに遠くへと伸びていた長い脚も、今では誂えたかのように浮奇の歩調に寄り添う。
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DONE🔗🔮。「もし俺が女の子だったら、ずっと一緒にいられるのかな。」
「もし俺が女の子だったら、ずっと一緒にいられるのかな」
2人並んだソファーの上。
テレビの音に溶け込んでしまいそうな程小さな声で呟く。
映画を映し出す目の前の画面には、幸せそうな男女が小さな教会で式を挙げているシーンが映し出されていて、その映像から目を離さないままさらに言葉を続ける。
「例えば俺が女の子だったらさ。誰にも何も思われず、違和感もなく隣にいられるんだろうし、あんな風に皆に祝福される式を挙げて、いつかはサニーの子を産んであげられる」
「はぁ?何言ってんの?」
俺の戯言に返された怪訝そうな、または気持ち悪いものを聞いてしまったとでも言うような声音にそちらを窺えば、サニーが思いっきり顔を顰めていた。
11772人並んだソファーの上。
テレビの音に溶け込んでしまいそうな程小さな声で呟く。
映画を映し出す目の前の画面には、幸せそうな男女が小さな教会で式を挙げているシーンが映し出されていて、その映像から目を離さないままさらに言葉を続ける。
「例えば俺が女の子だったらさ。誰にも何も思われず、違和感もなく隣にいられるんだろうし、あんな風に皆に祝福される式を挙げて、いつかはサニーの子を産んであげられる」
「はぁ?何言ってんの?」
俺の戯言に返された怪訝そうな、または気持ち悪いものを聞いてしまったとでも言うような声音にそちらを窺えば、サニーが思いっきり顔を顰めていた。
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DONE🔗🔮?サニーと猫の話。
我が家には美人な猫がいる。
どこから入って来たのか、ある日突然我が家に現れたその子。美しい毛並みと瞳で俺を魅了して、すっかり居着いてしまった自由気ままなお姫様。
朝になると、大体決まった時間に部屋の前でみゃぁみゃぁ鳴く。まだ起きたくなくて布団を被って無視しようとするけど、鳴き始めて暫くすると扉をカリカリとし始めて、それは俺が起きるまで続くから渋々起きるしかなくなる。
自室の鍵を開け部屋から出て頭を撫でようとすれば、その手を避けて此方をじっと窺って来る。警戒する様なその仕草になにもしないとハンズアップして示して見せれば、先ほどまでの熱烈な呼びかけが嘘みたいにスッと離れてしまう。
すごい勢いで必死に起こしてくる癖に、朝はこんな風に絶対撫でさせてくれないのなんなの? 構って欲しいんじゃないの?なんて毎朝そんな抗議の気持ちを伝えるけど、小さな声でにゃあ、と一声鳴いて外へ出ていってしまった。キャットフードを用意してもいつも食べないから、どこかで美味しいごはんでも食べさせてもらっているのかもしれない。わざわざ通販で購入したフードがもったいない。
1847どこから入って来たのか、ある日突然我が家に現れたその子。美しい毛並みと瞳で俺を魅了して、すっかり居着いてしまった自由気ままなお姫様。
朝になると、大体決まった時間に部屋の前でみゃぁみゃぁ鳴く。まだ起きたくなくて布団を被って無視しようとするけど、鳴き始めて暫くすると扉をカリカリとし始めて、それは俺が起きるまで続くから渋々起きるしかなくなる。
自室の鍵を開け部屋から出て頭を撫でようとすれば、その手を避けて此方をじっと窺って来る。警戒する様なその仕草になにもしないとハンズアップして示して見せれば、先ほどまでの熱烈な呼びかけが嘘みたいにスッと離れてしまう。
すごい勢いで必死に起こしてくる癖に、朝はこんな風に絶対撫でさせてくれないのなんなの? 構って欲しいんじゃないの?なんて毎朝そんな抗議の気持ちを伝えるけど、小さな声でにゃあ、と一声鳴いて外へ出ていってしまった。キャットフードを用意してもいつも食べないから、どこかで美味しいごはんでも食べさせてもらっているのかもしれない。わざわざ通販で購入したフードがもったいない。
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DONE🔗🔮。⚠読んでいただく前に⚠
・ふわっとした奴隷パロです。
・ちょーっとだけモブが出ます。
・そのモブにより🔮が酷い目に遭う描写がうっすらあります。
🔗🔮未満というか、両片想いというか、なんというか。
広い屋敷の中にはそれぞれ仕事を与えられた奴隷が溢れていて、俺もその中の一人だった。
かつて共に暮らしていた両親は絵に描いたような“いい人”で、“わるい人”に騙された結果、本当に呆気なく俺を一人残して死んでしまった。当時まだ幼かった俺は訳もわからないままあっという間に売りに出され、今の貴族の屋敷で家内奴隷として暮らすようになってから、もう10年が経とうとしている。
いつもの時間に起きて、掃除や洗濯など与えられた決まった仕事を黙々とこなす日々。何かミスをすれば怒鳴られ、時には罰を与えられる。結果身体が傷もうと、それを理由に休むことは許されない。
ただ、俺にとっては決して悪い環境ではなかった。朝から晩まで働き詰めの成長期の子供には足り無いながらも、最低限の食事は口にする事が出来る。服も与えられるし、何より屋根の下で暮らすことができるのだから。
4625かつて共に暮らしていた両親は絵に描いたような“いい人”で、“わるい人”に騙された結果、本当に呆気なく俺を一人残して死んでしまった。当時まだ幼かった俺は訳もわからないままあっという間に売りに出され、今の貴族の屋敷で家内奴隷として暮らすようになってから、もう10年が経とうとしている。
いつもの時間に起きて、掃除や洗濯など与えられた決まった仕事を黙々とこなす日々。何かミスをすれば怒鳴られ、時には罰を与えられる。結果身体が傷もうと、それを理由に休むことは許されない。
ただ、俺にとっては決して悪い環境ではなかった。朝から晩まで働き詰めの成長期の子供には足り無いながらも、最低限の食事は口にする事が出来る。服も与えられるし、何より屋根の下で暮らすことができるのだから。
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DONE🔗🔮。ノンケ🔗とゲイの🔮。学生時代から一緒に過ごしてきた社会人パロ。
互いに仕事を終え店に集えばカウンター席に隣り合わせ、あれが食べたい、これが食べたいと、次々料理を決めていく。もちろん互いの好みは把握している。十何年も共に過ごし、その年月の中で幾度となく一緒に食事をしたのだから。
サニーはノンアルコールを、浮奇はカクテルをオーダーし、ぽつぽつと近況報告を重ねていく中、浮奇の端末が共通の友人からの年末の集まりの誘いを受信した。それに目を通しサニーにも内容を確認させようとそちらへ身体を傾けた瞬間、店内の照明が落ち暗闇に包まれ、突然の事に身動ぎひとつ出来ず固まる浮奇の唇に、そっと何かが触れた。
少しざらりとした、乾いた柔らかな熱。目の下を擽る毛先。僅かに掠めた、鼻先。
2362サニーはノンアルコールを、浮奇はカクテルをオーダーし、ぽつぽつと近況報告を重ねていく中、浮奇の端末が共通の友人からの年末の集まりの誘いを受信した。それに目を通しサニーにも内容を確認させようとそちらへ身体を傾けた瞬間、店内の照明が落ち暗闇に包まれ、突然の事に身動ぎひとつ出来ず固まる浮奇の唇に、そっと何かが触れた。
少しざらりとした、乾いた柔らかな熱。目の下を擽る毛先。僅かに掠めた、鼻先。
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DONE🔗🔮。書きたい所だけ書いてるので、突然始まり突然終わります。
酔った浮奇から迎えをねだるコールを受け、同じ理由で何度か訪れたことのあるバーに入るなり、サニーはすっかり慣れたもので迷うことなくカウンターへ足を進めた。
カウンターに並ぶスツールに腰掛けバーテンダーと楽しげに話す恋人の姿を見つけ背後から名前を呼べば、驚いた猫のようにぴっと背筋を伸ばし、弾かれたように振り返る姿に思わず笑ってしまう。
視線が合えば「帰るよ」と促す言葉に素直に立ち上がる浮奇の腰を支えつつ会計を済ませ、腕の中で楽しげに笑う恋人を速やかに連れ帰ろうとした矢先。サニーの背中に軽い衝撃を受け、反射的に謝罪を口にしながら振り返ると、顔を赤らめ明らかに酔っていると分かる男に睨み付けられていた。
自分がよろめいてぶつかってきたくせに、聞き取りが困難な言葉で詰ってくる。そんな見苦しい姿を冷めた目で見ながら浮奇の腰を囲う腕の力を強め、反対の手をホールドアップする。
1013カウンターに並ぶスツールに腰掛けバーテンダーと楽しげに話す恋人の姿を見つけ背後から名前を呼べば、驚いた猫のようにぴっと背筋を伸ばし、弾かれたように振り返る姿に思わず笑ってしまう。
視線が合えば「帰るよ」と促す言葉に素直に立ち上がる浮奇の腰を支えつつ会計を済ませ、腕の中で楽しげに笑う恋人を速やかに連れ帰ろうとした矢先。サニーの背中に軽い衝撃を受け、反射的に謝罪を口にしながら振り返ると、顔を赤らめ明らかに酔っていると分かる男に睨み付けられていた。
自分がよろめいてぶつかってきたくせに、聞き取りが困難な言葉で詰ってくる。そんな見苦しい姿を冷めた目で見ながら浮奇の腰を囲う腕の力を強め、反対の手をホールドアップする。
おまめさん
DOODLE🎭♀🔮♀要素もありタイトルの通りだけど、嫉妬…?感はある
🔗🔮♀嫉妬「ただいま~」
ほろ酔いで気分よく開けた扉。まだサニーは起きているであろう時間なのに返事がなくて、首を傾げた。ヘッドフォンでもしてゲームしてんのかな、なんて考えながら、手を洗って、薄手のコートを脱いだ。
電気はついているリビングに入りながら、もう一度「ただいま」と声をかけた。するとダイニングテーブルに、彼の姿はあった。
「いたの。ただいまってば」
「ん」
「………?」
おかえりの言葉すらない不機嫌そうな彼に、違和感を覚える。まず考えるのは、私、なんかしたっけ。いや、でも最近は浮気っぽい浮気はしてない。サニー以外の男と寝てないし。
じゃあ、何。仕事で嫌なことでもあったかな。まあ、そんな優しく「どうちたの~ベイビーちゃん」ってハグしてやるつもりはないけど。
1885ほろ酔いで気分よく開けた扉。まだサニーは起きているであろう時間なのに返事がなくて、首を傾げた。ヘッドフォンでもしてゲームしてんのかな、なんて考えながら、手を洗って、薄手のコートを脱いだ。
電気はついているリビングに入りながら、もう一度「ただいま」と声をかけた。するとダイニングテーブルに、彼の姿はあった。
「いたの。ただいまってば」
「ん」
「………?」
おかえりの言葉すらない不機嫌そうな彼に、違和感を覚える。まず考えるのは、私、なんかしたっけ。いや、でも最近は浮気っぽい浮気はしてない。サニー以外の男と寝てないし。
じゃあ、何。仕事で嫌なことでもあったかな。まあ、そんな優しく「どうちたの~ベイビーちゃん」ってハグしてやるつもりはないけど。
おもち
TRAININGviolisko。攻撃し合いって感じ(知らんけど)んーまっ、と聞こえた声に思わず部屋の前で足を止めた。顔を上げなくともそこが浮奇の部屋で、聞こえたのは浮奇の声だってわかってる。配信中か、誰かと通話中だろうか。少なくともそのキスをもらったのが俺ではないことは確かだ。まだ部屋の中から話してるような声が聞こえたから中に入っていくこともできず少しの間そこで突っ立っていたけれど、手の中にスマホがあることを思い出してロックを解除しメッセージアプリの彼とのトーク画面を開いた。何を送ろうか少し迷って、【お昼ごはん何か作るけど食べる?】と、返事が必要な内容を送る。部屋の中の彼の声が止まり、俺のスマホが震えた。
【食べる! サニーの作るものならなんでも。ありがとうベイブ】
1490【食べる! サニーの作るものならなんでも。ありがとうベイブ】
TkdChu_mgmg
DONE短いにょた女子高生百合(?)のvioliskoなんでも許せる方向け(?)
読んで気分を害されても自己責任でお願いします。
ちょっとエッチなのでR18
18以上ですか?
yes or no 2996
moooom__m
DOODLE🟡🟣/学パロピアスが開いている描写、🟡🟣が同級生設定などが含まれます。
ピアス痕といたずら 高校2年生の遠足はかったるい雰囲気に包まれている。勉強をしなくて良いという解放感と、でも無責任に楽しめるものでもないな、という全員の意識が絡まり合って、なんともカオスな空気を生み出す。
行きのバスで行われるレクリエーションなんかは本当に盛り上がるものでもない。そもそも先生が用意したものなど反抗期の子どもが楽しめるわけだってないのだ。スマホをイジるのもありだけど、でもそれは流石に興味を持たなさすぎなのかな、というギリギリのラインで、数人のクラスメイトは寝ている。
今回のレクは「実は私、〇〇なんです」を真実か当てるゲーム。司会はクラスの少しギャルっぽい女子。
〇〇ちゃん、実は男の兄弟が居るんです、〇か✕か。
1376行きのバスで行われるレクリエーションなんかは本当に盛り上がるものでもない。そもそも先生が用意したものなど反抗期の子どもが楽しめるわけだってないのだ。スマホをイジるのもありだけど、でもそれは流石に興味を持たなさすぎなのかな、というギリギリのラインで、数人のクラスメイトは寝ている。
今回のレクは「実は私、〇〇なんです」を真実か当てるゲーム。司会はクラスの少しギャルっぽい女子。
〇〇ちゃん、実は男の兄弟が居るんです、〇か✕か。