plntanightlunch
DONE若いときに付き合って別れた30代後半の2人。大丈夫な人だけどうぞ。
手放せない「今度こそって思ったんだけどさ……」
そう言ってカウンターに肘をつき、その上に小さな顔を無造作に載せてこちらを見てきた頬がピンク色に染まっていた。目もこころなしかとろんと蕩けていて、そこでリョータは自分たちが思った以上に杯を重ねたことを知る。
「うん」
「だけど、俺の空回りだったっていうか」
「うん」
話はだらだらと続いている。さっきからずっと、同じところを行ったりきたり。古い遊園地のコースターみたいに、そのうち回り続けて気持ち悪くなりそう。
「プライベートをバスケに影響はさせないけどさ、だけどプライベートが充実してたほうがいいパフォーマンスができるに決まってるじゃん」
「うん」
「俺もいい年だし」
「うん」
「今度こそって……」
3320そう言ってカウンターに肘をつき、その上に小さな顔を無造作に載せてこちらを見てきた頬がピンク色に染まっていた。目もこころなしかとろんと蕩けていて、そこでリョータは自分たちが思った以上に杯を重ねたことを知る。
「うん」
「だけど、俺の空回りだったっていうか」
「うん」
話はだらだらと続いている。さっきからずっと、同じところを行ったりきたり。古い遊園地のコースターみたいに、そのうち回り続けて気持ち悪くなりそう。
「プライベートをバスケに影響はさせないけどさ、だけどプライベートが充実してたほうがいいパフォーマンスができるに決まってるじゃん」
「うん」
「俺もいい年だし」
「うん」
「今度こそって……」
p_okuretekita
MOURNING #沢リョ両片思い
事後の一コマしなやかなシーツの感触に身体を委ねる。瞼をもう一度あげる気力はない。
今日は降って湧いたような休日だった。本来ならバスケに没頭した身体を休めるためのベッドは、夜のはじまりとともにぐちゃぐちゃになった。
洗ったばかりのシーツは、どちらが出したものかわからない液体で柔らかくなっている。
リョータは湿ったシーツが好きだった。口が裂けても相手には言えないけれど、自分のものではない香水と、好きな男の汗が混じり合った匂いに抱かれて眠る時間は、心がゆるゆると溶けてしまいそうになる。
時間が止まればいいのに。ふたりだけの、ぬるいベッドの中で。
そこまで考えて、リョータは寝返りを打った。隣で身体を休めているのは、日本バスケ界の期待の星――しかも一等星。六等星の自分とは大きな違いだ。彼は事を済ませると、すぐに眠ってしまう。そりゃ、腰をバカスカ動かすのだから当然疲れるはずだ。ドラマで見るピロートークなんてしたこともない。
436今日は降って湧いたような休日だった。本来ならバスケに没頭した身体を休めるためのベッドは、夜のはじまりとともにぐちゃぐちゃになった。
洗ったばかりのシーツは、どちらが出したものかわからない液体で柔らかくなっている。
リョータは湿ったシーツが好きだった。口が裂けても相手には言えないけれど、自分のものではない香水と、好きな男の汗が混じり合った匂いに抱かれて眠る時間は、心がゆるゆると溶けてしまいそうになる。
時間が止まればいいのに。ふたりだけの、ぬるいベッドの中で。
そこまで考えて、リョータは寝返りを打った。隣で身体を休めているのは、日本バスケ界の期待の星――しかも一等星。六等星の自分とは大きな違いだ。彼は事を済ませると、すぐに眠ってしまう。そりゃ、腰をバカスカ動かすのだから当然疲れるはずだ。ドラマで見るピロートークなんてしたこともない。
udedukuri
MOURNINGドロライ間に合わなかったので線だけ描いて供養…沢リョ オメガバ(描写は無し)、二人とも中年、二人に子供いる。
特殊設定多いのでワンクッション入れました。
OKな方のみご覧ください~ 5
n_m3y8m0
MOURNING沢リョSS自己肯定感バグのリョと分かってはいるけど我慢のできない男沢
見たい沢リョ第二弾
咀嚼 いつもなら肩を並べて映画でも見ているような時間。
「リョータ、出て来いよ」
「…」
「ごめん全部俺が悪い」
「…うっせぇ」
「、なんで怒ってんの?…開けてよ」
冷えた部屋の空調をつけることすらせず、【エージ立ち入り禁止】と勢いに任せて書き殴ったであろう字で書かれた紙が貼ってあるドアの前で立ち尽くす。
リョータと気兼ねのいらない友人から睦まじい恋人になり生活を一緒にし始めてから、しょっちゅうと言うほどではないがこういう事は何度かあった。素直で真っ直ぐな愛を惜しみなく注いでくれる恋人は、対して自分に与えられる愛情には懐疑的で、往々にして無理難題を言っては何も映さない鈍く反射する瞳でこちらを見据えるのだ。そんなもんで自分の愛情を量れると思われているのは納得いかないが、自己評価がバグってる恋人が少しのコップで愛情を掬っては大切に抱きしめて満足しているのを見てどうして愛おしく思わないでいられるだろう。
567「リョータ、出て来いよ」
「…」
「ごめん全部俺が悪い」
「…うっせぇ」
「、なんで怒ってんの?…開けてよ」
冷えた部屋の空調をつけることすらせず、【エージ立ち入り禁止】と勢いに任せて書き殴ったであろう字で書かれた紙が貼ってあるドアの前で立ち尽くす。
リョータと気兼ねのいらない友人から睦まじい恋人になり生活を一緒にし始めてから、しょっちゅうと言うほどではないがこういう事は何度かあった。素直で真っ直ぐな愛を惜しみなく注いでくれる恋人は、対して自分に与えられる愛情には懐疑的で、往々にして無理難題を言っては何も映さない鈍く反射する瞳でこちらを見据えるのだ。そんなもんで自分の愛情を量れると思われているのは納得いかないが、自己評価がバグってる恋人が少しのコップで愛情を掬っては大切に抱きしめて満足しているのを見てどうして愛おしく思わないでいられるだろう。
n_m3y8m0
MOURNING沢リョSSホワイトバレンタイン
読み返してニマニマするくらいには我ながら可愛い沢リョが書けたのではないかと🤍💝🍫
ホワイトバレンタイン 外は白く染まり、吹く風は頬を刺すような寒さの二月。沢北とリョータは、ストーブを焚いた部屋で、のんべんくらりと過ごしていた。
「リョータ」
沢北の両の足を、ジェットコースターの安全バーのように抱え込み、スマホゲームに勤しむリョータに声をかける。
「うん?」
家で時間を過ごす際は、ここが2人の定位置だ。モール糸が気持ちいいアイボリーのソファーに沢北が座ると、何処からともなくクッションを引き摺りながらリョータが現れる。初めこそ、そんな甘えたな態度にドギマギしていたものだが、こんなことで心拍数を上げていては心臓が何個あっても足りない。心臓も所詮筋肉。鍛えれば応えてくれるのである。
「今日なんの日か知ってる?」
1357「リョータ」
沢北の両の足を、ジェットコースターの安全バーのように抱え込み、スマホゲームに勤しむリョータに声をかける。
「うん?」
家で時間を過ごす際は、ここが2人の定位置だ。モール糸が気持ちいいアイボリーのソファーに沢北が座ると、何処からともなくクッションを引き摺りながらリョータが現れる。初めこそ、そんな甘えたな態度にドギマギしていたものだが、こんなことで心拍数を上げていては心臓が何個あっても足りない。心臓も所詮筋肉。鍛えれば応えてくれるのである。
「今日なんの日か知ってる?」
n_m3y8m0
MOURNING沢リョSS付き合っていく中でどんどん自分に依存していく沢に怖くなって姿を消すリョ ~ エージの未来は俺が奪ったって思ってて欲しいし当の本人沢はただただ初めての自分から好きになった恋人に浮かれてるだけなんだよな…幸せになれ
冷えた夜「リョータ」
冷たい風が頬を刺し、背を丸めないと歩けないような夜、リョータがいなくなった。
2人で作った夕飯を悪くないなって笑いながら食べて、冷えるからって湯船で30まで一緒に数えて、ベッドに横になって今日の楽しかったことをお互いの腕の中でくすくす笑いながら言い合っていたのに。家中を探して、どこにも居ないことに気づいた時はどうにかなるんじゃないかってほど声を張り上げたし、流石の寝惚けた脳みそもこの時ばかりは覚醒した。近所や、駅、大学もチームメイトの家まで探しに行って、でもどこにも居なくて、今また家の中でリョータを探してる。
攫われたのかもしれない、身長だって小さいし鍛えているとはいえ抱えられたりしたら誘拐されることだって全然ありえる。コンビニに行こうと思って事故って病院に居るのかもしれない。
520冷たい風が頬を刺し、背を丸めないと歩けないような夜、リョータがいなくなった。
2人で作った夕飯を悪くないなって笑いながら食べて、冷えるからって湯船で30まで一緒に数えて、ベッドに横になって今日の楽しかったことをお互いの腕の中でくすくす笑いながら言い合っていたのに。家中を探して、どこにも居ないことに気づいた時はどうにかなるんじゃないかってほど声を張り上げたし、流石の寝惚けた脳みそもこの時ばかりは覚醒した。近所や、駅、大学もチームメイトの家まで探しに行って、でもどこにも居なくて、今また家の中でリョータを探してる。
攫われたのかもしれない、身長だって小さいし鍛えているとはいえ抱えられたりしたら誘拐されることだって全然ありえる。コンビニに行こうと思って事故って病院に居るのかもしれない。
n_m3y8m0
MOURNING沢リョSSリョへの好意を何となく自覚し始めた沢の日常の一瞬間。
暇な時間 お互いに何となく気に入って、隣にいる時の居心地が良くて、気が付けば、何の疑問も抱かずにここまできた。綺麗な男だとは思うけれど、女性的だと感じる箇所なんてただの一つとしてないのに。
「ンだよ」
何も言わずじっと見つめていたのが鬱陶しかったのか、赤褐色に反射する瞳にキリと睨まれる。
「いや、なにも?」
しらっと答え視線を逸らすと、じゃあ見んなと言わんばかりに更に鋭く睨まれた。
手元のスマートフォンに視線が戻され、寂しい気持ちになる。なんとなく構いたくて、晒されているうなじを指の背でなぞると、きゅっと肩を竦めて身を捩った。
「ん、おい、触んなって」
小動物か何かのような仕草に、思わず息が漏れる。
「リョータここに黒子あるの知ってる?」
402「ンだよ」
何も言わずじっと見つめていたのが鬱陶しかったのか、赤褐色に反射する瞳にキリと睨まれる。
「いや、なにも?」
しらっと答え視線を逸らすと、じゃあ見んなと言わんばかりに更に鋭く睨まれた。
手元のスマートフォンに視線が戻され、寂しい気持ちになる。なんとなく構いたくて、晒されているうなじを指の背でなぞると、きゅっと肩を竦めて身を捩った。
「ん、おい、触んなって」
小動物か何かのような仕草に、思わず息が漏れる。
「リョータここに黒子あるの知ってる?」
kh0810kh
DONE沢リョ沢→リョです。
沢の一目惚れだったらいいなぁ…という願望です。
落ちないはずない!それは一目惚れだった。
今までバスケに全てを捧げた17年間。
君のプレイをする姿をみた時頭に雷が落ちたような感覚だった。
湘北戦の対策を練るためにジッと見つめる画面。
一際背が小さくだからと言ってそのハンデをもろともしないドリブルと鋭いパスそして周りを見る力に関心した。
同じ二年…
開会式後先輩や後輩とふざけたり、笑い合っている姿を偶然見つけた。
背の高い先輩後輩の中にいる姿は画面の中でみた時よりも何倍も小さく見えた。
そしてチームメイトの中で楽しそうに笑う姿に
思わず「可愛い…」と思った。
オレはそこそこいや先輩が妬むほどモテる…
だから何故か根拠のない自信があった。
「絶対に落として見せる」と
カッコいい姿を見せれば誰だって落ちる。
1277今までバスケに全てを捧げた17年間。
君のプレイをする姿をみた時頭に雷が落ちたような感覚だった。
湘北戦の対策を練るためにジッと見つめる画面。
一際背が小さくだからと言ってそのハンデをもろともしないドリブルと鋭いパスそして周りを見る力に関心した。
同じ二年…
開会式後先輩や後輩とふざけたり、笑い合っている姿を偶然見つけた。
背の高い先輩後輩の中にいる姿は画面の中でみた時よりも何倍も小さく見えた。
そしてチームメイトの中で楽しそうに笑う姿に
思わず「可愛い…」と思った。
オレはそこそこいや先輩が妬むほどモテる…
だから何故か根拠のない自信があった。
「絶対に落として見せる」と
カッコいい姿を見せれば誰だって落ちる。
n_m3y8m0
MOURNING沢リョSS朝の描写が好きすぎて永遠に朝を迎えさせてしまうんだよな…沢リョ、夜より朝が似合いませんか?
ベッド カーテンの隙間からは微かな光が差し込み、隣で眠る恋人の肌を青白く照らす。顔に落ちる睫毛の影は長く、薄らと開かれた唇は、寝る前にリョータによって塗りたくられたリップクリームによって艶やかに輝いていた。
静かな彼をこう観察すると、ころころと変わる人懐こい表情がひとつないだけで、高尚な一枚の絵画のように見えてくる。この腹が立つ程に整ったツラやコートに立つ雄姿を見て、頬を染めた人間は両手では収まらないだろう。
「…リョータ?」
「ごめん、起こしたか?」
「…んー?ねてない」
もぞもぞと肩までかけた布団ごとにじり寄ってくる沢北を、腕の中に迎え入れる。
暫くすると良いポジションを見つけたのか、満足したように、ふふと鼻から笑い、ぐりぐりとリョータの胸に額を擦り付けた。
445静かな彼をこう観察すると、ころころと変わる人懐こい表情がひとつないだけで、高尚な一枚の絵画のように見えてくる。この腹が立つ程に整ったツラやコートに立つ雄姿を見て、頬を染めた人間は両手では収まらないだろう。
「…リョータ?」
「ごめん、起こしたか?」
「…んー?ねてない」
もぞもぞと肩までかけた布団ごとにじり寄ってくる沢北を、腕の中に迎え入れる。
暫くすると良いポジションを見つけたのか、満足したように、ふふと鼻から笑い、ぐりぐりとリョータの胸に額を擦り付けた。
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MOURNING沢リョSS同じ高校に通ってるし矛盾がすごいけどこんな沢リョも見たくね?!の為だけに書いたss
隣にいるから 埃臭く、ささくれ軋む木製の床。
少し空いた窓からは、騒がしい声と陽の匂いのする風が吹き込む。
「ふ、ゔっ、ああ!」
苦しげに吐き出される熱い息に、ほんのり桃色に色付いた焼けた肌、晒されたくびれはゆらと揺れる。上気した赤褐色の瞳に溜まる薄い涙膜は、微かな光を反射していた。
「誰が使うか分かんないもんに擦り付けて
…変態じゃん」
意地の悪い言葉とは裏腹に、ちょっかいを出す指はあくまで優しいもので、その双瞳にはじとりと熱が纏っている。
「っ!ん、、、ぅ」
「鍵掛けてないし先輩にも後輩にも見られちゃうかもね」
「は、うるさ…!」
普段ならば身を竦ませるほどのリョータの鋭い眼光も、快楽に身を落とさないよう気丈に振る舞うその姿から、見る者の理性を焦がすだけである。
919少し空いた窓からは、騒がしい声と陽の匂いのする風が吹き込む。
「ふ、ゔっ、ああ!」
苦しげに吐き出される熱い息に、ほんのり桃色に色付いた焼けた肌、晒されたくびれはゆらと揺れる。上気した赤褐色の瞳に溜まる薄い涙膜は、微かな光を反射していた。
「誰が使うか分かんないもんに擦り付けて
…変態じゃん」
意地の悪い言葉とは裏腹に、ちょっかいを出す指はあくまで優しいもので、その双瞳にはじとりと熱が纏っている。
「っ!ん、、、ぅ」
「鍵掛けてないし先輩にも後輩にも見られちゃうかもね」
「は、うるさ…!」
普段ならば身を竦ませるほどのリョータの鋭い眼光も、快楽に身を落とさないよう気丈に振る舞うその姿から、見る者の理性を焦がすだけである。
n_m3y8m0
MOURNING書けねえけどマジで読みたい沢リョネタリョ→彩のように言葉で伝えることが出来なかったリョとこのままリョの事ばかり考えて🏀に支障きたすような事になったら困る沢のすれ違い沢リョ。お願いだからハピエンであれ。
諦念 好きだとか愛してるだとか、そんな言葉で俺のこの感情を全部伝えることなんて出来ないのに
「…もういいよ、ほんと」
ぽつりと落とされた言葉は二人の溝にずぶりずぷりと沈んでいく。いつもなら暖かく嬉しそうに愛しそうに、じいと見つめてくる瞳はこちらを向く事はなく、自分よりも大きく少し丸まった背中が何も言わずとも諦念を滲ませていた。
「もうさ、」
好きだと伝えてくれた時のような震えた声で何を言うのか。
「もう無理だよ。わかんないもん俺、リョータのこと」
232「…もういいよ、ほんと」
ぽつりと落とされた言葉は二人の溝にずぶりずぷりと沈んでいく。いつもなら暖かく嬉しそうに愛しそうに、じいと見つめてくる瞳はこちらを向く事はなく、自分よりも大きく少し丸まった背中が何も言わずとも諦念を滲ませていた。
「もうさ、」
好きだと伝えてくれた時のような震えた声で何を言うのか。
「もう無理だよ。わかんないもん俺、リョータのこと」