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    Orr_Ebi

    TRAINING喧嘩する沢深。でも仲良し。
    なんだかんだ沢が深に惚れ直す話。
    とあるラブソングを元に書きました!

    大学生深津22歳、留学中沢北21歳くらいをイメージしてます。2月のお話。
    期間限定チョコ味 足先が冷たくなっていく。廊下のフローリングを見つめて、何度目か分からないため息をついた。
    「ちょっと頭冷やしてきます」
     深津さんにそう告げて部屋を出てから、15分は経っている。もうとっくに頭は冷えていた。爪先も指先も冷たくなっていて、暖かい部屋の中に入りたいと思うのに、凍りついたようにその場から動けなかった。
     なんて事ない一言がオレたちに火をつけて、すぐに終わる話だと思ったのに、想定よりずっと長くなって、結局喧嘩になった。オレが投げかけた小さな火種は、やがて深津さんの「俺のこと信用してないのか?」によって燃え広がり、結局最初の話からは全然違う言い合いへと発展し、止まらなくなった。
     いつにも増して深津さんが投げやりだったのは、連日の厳しい練習にオレの帰国が重なって疲れているから。そんな時に、トレーニング方法について何も知らないくせに、オレが一丁前に口出ししたから。それは分かってるけど、でも、オレがやりすぎなトレーニングは体を壊すって知ってるから、心配して言ったのに。
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    Orr_Ebi

    MAIKING大人🏀選手沢(29)と会社員深(30)の沢深が10年の時を経てやっと燃え上がる話。
    ・沢が自分勝手
    ・完全な両思いではない
    ・NTRを匂わせる表現あり(直接は無し)
    ・深に♀がいる
    ・深の♀が不憫
    ・深が流されやすい
    そこまで過激に表現してませんが、ふんわり上記要素入ってます。逆にこういうの好きな方はどうぞ!
    連れてって 「いつ別れるの?」
    明日の予定を聞くような軽さで、沢北はとんでもないことを言った。
    「……別れる?」
    「うん。深津さん、彼女ともう長いんでしょ」
    頬杖をついて、にっこり笑って言う男は今年もう29だ。深津は30になる。まるで高校生のような若さ、瑞々しさを持ち続けるこの男は、深津にとって厄介な男だ。


    「───深津さんが好きなんですけど」
    突然、深津の職場に現れて深津を呼び出し、沢北は開口一番にそう言った。
    「……は?」
    10年ぶりに会って、深津が沢北に返した言葉はそれだけだった。沢北は、あの頃と変わらない笑顔でニカッと笑って、「飲み行きましょうよ」と深津の手を握った。それが2ヶ月前のこと。
     沢北はアメリカにいると思ったのに、どうやら今は日本にいるらしい。高校を卒業してから、しばらく連絡は取っていたが、深津の就職や沢北のアメリカでのバスケ選手としてのキャリアがスタートした頃に、自然と連絡は途絶えてしまった。
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    桃本まゆこ

    MAIKINGこの本(https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=20595666)を出した時にイベントの無配にしようと思って当日までに終わりませんでした。今年中に書き終わったらこことpixivに載せます。同じ設定の短編(https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21176506)も再録したのでよかったらぜひ読んでみてください~
    カズピョンの浮気(仮題) 自分の恋人が見知らぬ男と親しげに寄り添いあって歩いていた。しかもその相手が信じられないくらいのイケメンだった—―と言って、うちの常連客は大げさに泣き崩れた。
    「浮気ってこと? カズピョンに限ってそんなことないと思うけど」
    「俺だって疑ってるわけじゃないんですよイチノさん。でも実際に見たんです。すっげぇカッコイイ人と一成さんが、めちゃくちゃ仲良さそうに笑いながら歩いてるところ……!」
     そう叫んでぐすぐすと鼻を啜る沢北を見て、俺はひとつため息をついた。

     数年前からうちの店に通うようになった沢北栄治というこの男は、まさに彗星のように夜の街に現れた。
     背が高く、顔が良く、声も身体も良く、初めて来た時からその存在感は周囲を圧倒していた。モデルか芸能人かと噂されていたが、ただの新卒サラリーマンだったというのだから驚きだ。外見の良さだけでなく、性格も愛嬌があって明るくコミュ力もあるとくれば、モテない理由などなかった。誰もが沢北の恋人になりたがったが、意外なことにその想いを遂げられた人間は一人もいなかった。
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