coldxcold907
DONESebinis Kinktober DAY15 - Car sexWhen it comes to car sex, Titanic is a classic, right?
I'm also follow the trends!! σ`∀´)σ 2
hl_928
CAN’T MAKEフェルドクロフトでソロモンおじさんの家を片付ける話を書きたい(かけねえ)ので、自分のものを処分する下りだけ書いてみた。
We couldn't take everything. 半ヤードほどの穴を掘り、燃えやすそうなものから放り込む。擦り切れた毛布を焚き付けするように、マッチをそっとその上に置いた。あっという間に火が回り、抱いたものを炭と灰に変えていく。
ゴミを抱えてきたオミニスと転入生が、羊皮紙や革の焼ける匂いに顔を顰めた。
「燃やしてるのか?」
「納屋は村のものなんだ。空にしなきゃいけないから中身は処分してく」
「家に置けばいいのに」
「いいんだ」
二人に言葉を続けさせないために言い切って、傍らに積んでおいた本を三冊まとめて炎の中に放り込んだ。
「防衛術の理論」
転入生が重なった一番上の本のタイトルを読み上げる。彼の顔は何を考えているようでもなかった。きっと何気なくそうしただけだろう。
1151ゴミを抱えてきたオミニスと転入生が、羊皮紙や革の焼ける匂いに顔を顰めた。
「燃やしてるのか?」
「納屋は村のものなんだ。空にしなきゃいけないから中身は処分してく」
「家に置けばいいのに」
「いいんだ」
二人に言葉を続けさせないために言い切って、傍らに積んでおいた本を三冊まとめて炎の中に放り込んだ。
「防衛術の理論」
転入生が重なった一番上の本のタイトルを読み上げる。彼の顔は何を考えているようでもなかった。きっと何気なくそうしただけだろう。
hl_928
MAIKINGとちゅう~。戦闘シーンむずかしい「ディフィンド!」
魔法の刃がプロテゴを砕き、そのまま顔のすぐ脇を薙いでいったのが分かってゾッとした。
君とやるのは久しぶりだから楽しみだなんて始まる前は笑っていたのに、始まってみればこの殺気の籠もった攻撃はなんだ。初戦授業の決闘と甘めにしていたとはいえ、防御呪文を打ち破る威力なんて。セバスチャンの目を見ると、その真剣さはまるでフェルドクロフトでランロクの信奉者を相手にしているときのようだった。
「本気すぎない!?」
「君相手じゃ本気以外ないだろ。レヴィオーソ!」
得意の浮遊呪文でこちらの手を封じる気か。
「勘弁してよ…!」
細長い決闘台の上を前に転がって回避をする。身体能力のお陰で呪文を避けるのは得意だけれど、このやり方は相手の動きから目が離れるのが弱点だと分かっていた。それでもそう動いてしまったのは完全に癖で、下手を打ったとすぐに理解する。止まったところでセバスチャンに視線を戻すが、彼はこちらの動きを読んで次の呪文の軌跡を描き終えかけていた。
1571魔法の刃がプロテゴを砕き、そのまま顔のすぐ脇を薙いでいったのが分かってゾッとした。
君とやるのは久しぶりだから楽しみだなんて始まる前は笑っていたのに、始まってみればこの殺気の籠もった攻撃はなんだ。初戦授業の決闘と甘めにしていたとはいえ、防御呪文を打ち破る威力なんて。セバスチャンの目を見ると、その真剣さはまるでフェルドクロフトでランロクの信奉者を相手にしているときのようだった。
「本気すぎない!?」
「君相手じゃ本気以外ないだろ。レヴィオーソ!」
得意の浮遊呪文でこちらの手を封じる気か。
「勘弁してよ…!」
細長い決闘台の上を前に転がって回避をする。身体能力のお陰で呪文を避けるのは得意だけれど、このやり方は相手の動きから目が離れるのが弱点だと分かっていた。それでもそう動いてしまったのは完全に癖で、下手を打ったとすぐに理解する。止まったところでセバスチャンに視線を戻すが、彼はこちらの動きを読んで次の呪文の軌跡を描き終えかけていた。
hl_928
PAST本編後のやつ。ぼーっとしてるモーションの時に時計出してるパターンがあるのは忘れてもろて…。
unspoken 朝八時少し前。
生徒が一番多くなる頃合いを見計らって、ホグワーツの大広間をフクロウが行き交い始める。新聞を運ぶフクロウ、分厚い紙包みを運ぶフクロウ、吠えメールを運ぶフクロウ。大抵は自分たちには無縁のものなのだが、この日は珍しく、転入生、セバスチャン、オミニスの三人組が朝食を摂るテーブルの上を、ホーッっと鳴きながら灰色のフクロウが旋回していた。
「オミニス宛てかな」
転入生には荷物が届くような心当たりがなかった。オミニスの顔がぎゅっと寝起きの不機嫌さの数倍も険悪になる。
オミニスが家族に抱く感情とは裏腹に、彼の家族は思い出したかのようにふくろう便を送ってくることがあった。身の回りの細々とした品やお菓子、お小遣いなど。オミニスはそうした物が届くたびにこの顔をする。そんな様子でも荷物を捨てたり邪険にしたりはしないのが、なぜか彼らしいと思えた。
4848生徒が一番多くなる頃合いを見計らって、ホグワーツの大広間をフクロウが行き交い始める。新聞を運ぶフクロウ、分厚い紙包みを運ぶフクロウ、吠えメールを運ぶフクロウ。大抵は自分たちには無縁のものなのだが、この日は珍しく、転入生、セバスチャン、オミニスの三人組が朝食を摂るテーブルの上を、ホーッっと鳴きながら灰色のフクロウが旋回していた。
「オミニス宛てかな」
転入生には荷物が届くような心当たりがなかった。オミニスの顔がぎゅっと寝起きの不機嫌さの数倍も険悪になる。
オミニスが家族に抱く感情とは裏腹に、彼の家族は思い出したかのようにふくろう便を送ってくることがあった。身の回りの細々とした品やお菓子、お小遣いなど。オミニスはそうした物が届くたびにこの顔をする。そんな様子でも荷物を捨てたり邪険にしたりはしないのが、なぜか彼らしいと思えた。
hl_928
PASTオミ&セバ、友だちになるルート一案。個人的にはそれなりにオミニスにも性格悪くあってほしい「貴方はオミニスで『言い訳はバッチリさ』をお題にして140文字SSを書いてください。」のお題で書いた。
友を得る目が見えないことがやたらと同情を誘うらしいと気づいたのは、ホグワーツに入ってすぐだった。足を引っ掛けて転ばしても、
「見えなかったんだ、すまない」
と言えば、彼らは決まって気まずそうな顔をして怒りを引っ込め、それどころかこちらの悪意すら疑わなくなる。
見えていないのはどっちだ?
これだけの人がいても、ごくつまらない人間が大半だと気付いて正直ガッカリした。だから、
「嘘をつくなよ。ゴーント家だかなんだか知らないけれど、僕は売られたはケンカは買うぜ」
なんて啖呵を切ってくれる彼の反応が嬉しくて、思い切り肩を殴られて尻餅をついたけれど、思わず笑ってしまった。
「わざとって気付いたのは君が初めてだ!」
彼はキョトンとして、
588「見えなかったんだ、すまない」
と言えば、彼らは決まって気まずそうな顔をして怒りを引っ込め、それどころかこちらの悪意すら疑わなくなる。
見えていないのはどっちだ?
これだけの人がいても、ごくつまらない人間が大半だと気付いて正直ガッカリした。だから、
「嘘をつくなよ。ゴーント家だかなんだか知らないけれど、僕は売られたはケンカは買うぜ」
なんて啖呵を切ってくれる彼の反応が嬉しくて、思い切り肩を殴られて尻餅をついたけれど、思わず笑ってしまった。
「わざとって気付いたのは君が初めてだ!」
彼はキョトンとして、
hl_928
PAST目が見えなくなるセバを掻きたいと思って書いたけど、困らなかったから話が広がらずに終了したやつ。生粋の魔法界生まれは治る負傷に対する意識ガバガバ耐性ありあり過ぎて話にならなかった
目が溶けた起きたことは至極単純で、魔法薬学の授業でオミニスの作った目薬を使ったら眼球が溶け落ちた。それだけだった。
「目が…溶けた…? どういうこと? 大丈夫なの、それ…」
転入生は狼狽しきった震え声で言いながら、こちらの顔をペタペタ触ってくる。包帯がずれるから止めて欲しい。
この目で見られないのが残念で仕方ないが、セバスチャンには彼が青ざめているのがはっきりわかった。入学したばかりの頃のマグル生まれのクラスメイトたちを思い出す。魔法や薬で何かが起きるたびに大騒ぎしていた彼らも今やすっかり魔法界に順応してしまい、今やこの種の事故にも慣れっこだ。だから転入生のこの反応は懐かしくも新鮮で、イタズラをしている気分になれるのが楽しかった。
2867「目が…溶けた…? どういうこと? 大丈夫なの、それ…」
転入生は狼狽しきった震え声で言いながら、こちらの顔をペタペタ触ってくる。包帯がずれるから止めて欲しい。
この目で見られないのが残念で仕方ないが、セバスチャンには彼が青ざめているのがはっきりわかった。入学したばかりの頃のマグル生まれのクラスメイトたちを思い出す。魔法や薬で何かが起きるたびに大騒ぎしていた彼らも今やすっかり魔法界に順応してしまい、今やこの種の事故にも慣れっこだ。だから転入生のこの反応は懐かしくも新鮮で、イタズラをしている気分になれるのが楽しかった。
hl_928
PAST強欲セバスチャンエゴ諦めを知らない、我の強い彼が打ちのめされている様はとても見ていられなかった。
罪の恐怖と後悔と魂の亀裂。その全てから来る痛み。
取ってあげよう。そう思った。自分ならうまくやれる。
「大丈夫。安心して」
彼の前に温かい紅茶を差し出しながら笑いかけると、両手を額に当てて俯いていた彼が顔を上げた。何日も眠れていない酷い顔だ。
迷いなく彼の両腕の隙間に杖を差し込み、胸に先端を当てる。スッと杖を引くと、なんの手応えもなく銀色の液体とも気体ともつかないものが杖にまとわりついてきた。
彼は虚をつかれて自分の胸から引きずり出される銀色を見つめていたが、すぐに我に返ってこちらの手首を掴み上げる。
窶れたその顔には嫌悪と怒りが溢れていた。
482罪の恐怖と後悔と魂の亀裂。その全てから来る痛み。
取ってあげよう。そう思った。自分ならうまくやれる。
「大丈夫。安心して」
彼の前に温かい紅茶を差し出しながら笑いかけると、両手を額に当てて俯いていた彼が顔を上げた。何日も眠れていない酷い顔だ。
迷いなく彼の両腕の隙間に杖を差し込み、胸に先端を当てる。スッと杖を引くと、なんの手応えもなく銀色の液体とも気体ともつかないものが杖にまとわりついてきた。
彼は虚をつかれて自分の胸から引きずり出される銀色を見つめていたが、すぐに我に返ってこちらの手首を掴み上げる。
窶れたその顔には嫌悪と怒りが溢れていた。
hl_928
PAST本編後ウィーズリー先生が転とセバの後見人になるとしたら―生徒Aの場合―
「ウィーズリー先生が新しい後見人?」
彼は驚いたように聞いたばかりの言葉を繰り返した。それから数秒だけ考えこんでわかりましたと答える。
その表情には前任の後見人を惜しむ寂寥感と、僅かに安堵が見える。
「もちろんあんたが他の先生に後見人になって欲しいなら」
「いえ、大丈夫です!」
彼はこちらの言葉を最後まで待たずに深く頭を下げる。
「ご迷惑をお掛けするかも…でも先生なら安心です。よろしくお願いします」
「六年生ともなれば進路のことも考えなきゃいけないからね。相談したいことがあればいつでもおいで」
そう言葉をかければ彼はホッとしたように笑って、
「ありがとうございます、ウィーズリー先生。何かあったらすぐに相談させてもらいます」
703「ウィーズリー先生が新しい後見人?」
彼は驚いたように聞いたばかりの言葉を繰り返した。それから数秒だけ考えこんでわかりましたと答える。
その表情には前任の後見人を惜しむ寂寥感と、僅かに安堵が見える。
「もちろんあんたが他の先生に後見人になって欲しいなら」
「いえ、大丈夫です!」
彼はこちらの言葉を最後まで待たずに深く頭を下げる。
「ご迷惑をお掛けするかも…でも先生なら安心です。よろしくお願いします」
「六年生ともなれば進路のことも考えなきゃいけないからね。相談したいことがあればいつでもおいで」
そう言葉をかければ彼はホッとしたように笑って、
「ありがとうございます、ウィーズリー先生。何かあったらすぐに相談させてもらいます」
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PAST本編後。懲罰室を私物化するセバスチャンというアイデアがあるここはあなたのための部屋「なにここ…」
セバスチャンのあとに続いてその部屋に入った転入生は思わず顔をしかめた。
スリザリン寮のある地下牢と言われるエリアの中でも、ここの「牢獄」っぷりはとびきりだと思う。なんというか、シンプルに趣味が悪い。
けれど、嫌悪感丸出しの言葉を受けたセバスチャンはこともなげに答える。
「いい場所だろ? 静かで、広くて頑丈なテーブルがあって、何より誰にも邪魔されない」
何十年か何百年積み上げられたままだかわからない、大量の埃の積もった本の山に手を伸ばす彼は、こちらを見もしない。本当にここを気に入っているらしく、鼻歌でも歌いそうな上機嫌だ。
「場所が場所だから、ここを知ってるやつはスリザリン生にも多いんだ。でも誰も足を踏み入れたがらない。大抵の空き部屋はイチャつきたい奴らが忍び込んでるものだけど、ここだけは例外だ」
1281セバスチャンのあとに続いてその部屋に入った転入生は思わず顔をしかめた。
スリザリン寮のある地下牢と言われるエリアの中でも、ここの「牢獄」っぷりはとびきりだと思う。なんというか、シンプルに趣味が悪い。
けれど、嫌悪感丸出しの言葉を受けたセバスチャンはこともなげに答える。
「いい場所だろ? 静かで、広くて頑丈なテーブルがあって、何より誰にも邪魔されない」
何十年か何百年積み上げられたままだかわからない、大量の埃の積もった本の山に手を伸ばす彼は、こちらを見もしない。本当にここを気に入っているらしく、鼻歌でも歌いそうな上機嫌だ。
「場所が場所だから、ここを知ってるやつはスリザリン生にも多いんだ。でも誰も足を踏み入れたがらない。大抵の空き部屋はイチャつきたい奴らが忍び込んでるものだけど、ここだけは例外だ」
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PAST本編後。アンが○ぬので注意ですfarewell my better halfそれは突然だった。午後の暖かさとビンズの平淡な語り声にやられて落ちかけていた意識が即座に引き戻される。
ぷつりと頭の奥で音がして、なにか繋がっていたものが切れた感触。
いきなり自分が半分の重さになったような気色の悪い浮遊感。
何かがごそりと背中全体から剥がれ落ちたような感覚。
いつの間にか胸の真ん中にぽっかり穴が空いている気がする。
すぐに、ああそうかと解った。
横を見るとオミニスとその向こうの転入生はすっかり眠りの世界に旅立っていて、深い寝息まで聞こえる。彼らを起こして言うべきだろうかと逡巡したが、結局口を噤むことにした。どうせすぐに手紙が届く。彼らはそれに酷く動揺するはずで、そうなるまでは何も考えずに眠らせてやるのが良いだろう。
531ぷつりと頭の奥で音がして、なにか繋がっていたものが切れた感触。
いきなり自分が半分の重さになったような気色の悪い浮遊感。
何かがごそりと背中全体から剥がれ落ちたような感覚。
いつの間にか胸の真ん中にぽっかり穴が空いている気がする。
すぐに、ああそうかと解った。
横を見るとオミニスとその向こうの転入生はすっかり眠りの世界に旅立っていて、深い寝息まで聞こえる。彼らを起こして言うべきだろうかと逡巡したが、結局口を噤むことにした。どうせすぐに手紙が届く。彼らはそれに酷く動揺するはずで、そうなるまでは何も考えずに眠らせてやるのが良いだろう。
hl_928
PASTアズカバンルートのセバとオミさあ、声を揃えて、ご一緒にやあ、オミニス。意外と早かったな。
君のことだからグズグズ決断できずに、10年は会いに来ないと思ってた。
ずいぶん背が伸びたな。でも、ここにいるわけでもないのに痩せ過ぎじゃないか? ちゃんと食事は摂ってるのか?
ああ、まともな食事が恋しいな。お菓子もね。
ところでオミニス。僕はずっと待ってたんだぜ。ゴーント家の人間がここに来るのを。
僕をここに送った君のことだから、きっと君の家族も招待してくれるはずだと思ってたんだ。
そうしたらやっと君の家族に挨拶できるし、君の話もできると楽しみにしてたんだけどな。
なのに待てど暮せど来やしない。
なあ、どうしてだ、オミニス?
まさか僕にしたことを、君の大嫌いな家族にはしてないなんて言わないよな?
758君のことだからグズグズ決断できずに、10年は会いに来ないと思ってた。
ずいぶん背が伸びたな。でも、ここにいるわけでもないのに痩せ過ぎじゃないか? ちゃんと食事は摂ってるのか?
ああ、まともな食事が恋しいな。お菓子もね。
ところでオミニス。僕はずっと待ってたんだぜ。ゴーント家の人間がここに来るのを。
僕をここに送った君のことだから、きっと君の家族も招待してくれるはずだと思ってたんだ。
そうしたらやっと君の家族に挨拶できるし、君の話もできると楽しみにしてたんだけどな。
なのに待てど暮せど来やしない。
なあ、どうしてだ、オミニス?
まさか僕にしたことを、君の大嫌いな家族にはしてないなんて言わないよな?
hl_928
PASTすごい久しぶりに二次創作したやつ。now it's yours 呼び出されて訪れた地下聖堂には、既にセバスチャンが待っていた。
二人きりになったのは久しぶりのことに感じる。
「オミニス」
彼の声は張り詰めている。
アンからの手紙を受け取ったあの日以来、セバスチャンはこんなふうに追い詰められた硬い声を出さなかった。する必要がなくなった。何もかもを失ったから。
「セバスチャン」
呼びかけに応える自分の声に警戒の色が出ていないか心配になる。
彼は誰よりも大切な友人だ。「だった」と表現はしたくないし、するつもりもない。けれど既に起きてしまったことを思えば、いつかそうなってしまう日が来たとしても不思議ではないと心の片隅で怯えている自分がいる。そして、そうなるとしたらそれは彼自身の行いの結果としてだろうという予想も。
3341二人きりになったのは久しぶりのことに感じる。
「オミニス」
彼の声は張り詰めている。
アンからの手紙を受け取ったあの日以来、セバスチャンはこんなふうに追い詰められた硬い声を出さなかった。する必要がなくなった。何もかもを失ったから。
「セバスチャン」
呼びかけに応える自分の声に警戒の色が出ていないか心配になる。
彼は誰よりも大切な友人だ。「だった」と表現はしたくないし、するつもりもない。けれど既に起きてしまったことを思えば、いつかそうなってしまう日が来たとしても不思議ではないと心の片隅で怯えている自分がいる。そして、そうなるとしたらそれは彼自身の行いの結果としてだろうという予想も。