hoshinami629
MOURNING「視爾夢夢」からカットした部分②。パワーランチの部分の直前にこれが入る筈でしたが、①をカットした関係でここも没に。視爾夢夢没供養② そうだ、と何かを思い出した様に後方の耶利の方を振り返る。
「どうかしたか?」
「先程、英章の処で似た話をしましたので、それを思い出して。耶利を驍宗様の軍へ組み入れるという話があったかと思うのですが、少々事情が変わりまして」
今一つ話の全容を摑めずにいる驍宗に、掻い摘まんで事の次第を説明すれば、ああ、と言って泰麒の主は破顔して見せる。
「――面白い事を考えたな。回生については英章もかなり心配していたのだ。一度は私に相談しに来た事もあった。耶利の提案で、あれもほっとしているのではないか」
泰麒は驍宗の言葉に、そうでしたか、と得心がいった風に答える。
「英章の軍に二人を組み込む形で宜しいですか? 英章から手勢を割いて主上の軍を編成する可能性もあるかと思いますし、そちらに二人を入れるのでも良さそうですが」
3716「どうかしたか?」
「先程、英章の処で似た話をしましたので、それを思い出して。耶利を驍宗様の軍へ組み入れるという話があったかと思うのですが、少々事情が変わりまして」
今一つ話の全容を摑めずにいる驍宗に、掻い摘まんで事の次第を説明すれば、ああ、と言って泰麒の主は破顔して見せる。
「――面白い事を考えたな。回生については英章もかなり心配していたのだ。一度は私に相談しに来た事もあった。耶利の提案で、あれもほっとしているのではないか」
泰麒は驍宗の言葉に、そうでしたか、と得心がいった風に答える。
「英章の軍に二人を組み込む形で宜しいですか? 英章から手勢を割いて主上の軍を編成する可能性もあるかと思いますし、そちらに二人を入れるのでも良さそうですが」
hoshinami629
MOURNING支部にある「視爾夢夢」からカットしたもの。サンプルにはこの部分も載っていた気がする。結局、李斎や回生、耶利のことを追い切れないと思ってカットしてしまいましたが、何か勿体なかった気もする。でも、李斎のこれからについて考えるには、阿選を討つよりももっと時間が必要な気がして……。視爾夢夢没供養①「李斎」
朝堂を出た処で、後ろから声が掛かる。振り返れば、其処にいたのは先程壇上に座していた李斎の主公だった。先程の視線の意味を思い出しかけたところで、機先を制する形で驍宗が言葉を継ぐ。
「少し、話があるのだが。――この後の予定は?」
特に急用や面会の約束も無かった為、首を横に振る。参ります、と答えて踵を返す。驍宗が執務を行う書房へ歩を進めながら、李斎は用向きを半ば予想し、半ば摑めず、隣を歩く主を見た。
「主上、恐れながら……。先程の軍議については、お気を病まれませぬよう。私が鴻基攻略に当たれないのは、私も皆も承知の上ですし……」
驍宗はその言葉にすぐには答えず、相槌を一つ打って後は黙々と書房へ向かう。心配して下さっているのだろうか、と何となく思いながら、李斎も矢張り黙した儘、複雑な気持ちで王に従った。
20686朝堂を出た処で、後ろから声が掛かる。振り返れば、其処にいたのは先程壇上に座していた李斎の主公だった。先程の視線の意味を思い出しかけたところで、機先を制する形で驍宗が言葉を継ぐ。
「少し、話があるのだが。――この後の予定は?」
特に急用や面会の約束も無かった為、首を横に振る。参ります、と答えて踵を返す。驍宗が執務を行う書房へ歩を進めながら、李斎は用向きを半ば予想し、半ば摑めず、隣を歩く主を見た。
「主上、恐れながら……。先程の軍議については、お気を病まれませぬよう。私が鴻基攻略に当たれないのは、私も皆も承知の上ですし……」
驍宗はその言葉にすぐには答えず、相槌を一つ打って後は黙々と書房へ向かう。心配して下さっているのだろうか、と何となく思いながら、李斎も矢張り黙した儘、複雑な気持ちで王に従った。
hoshinami629
MOURNING花影と李斎を書こうとしたけど、何かどう書いたら良いか分かんなくなって放置したもの。花影視点で李斎を思うと、辛さが溢れてしまう。花影と李斎 花影は夏の終わりが好きだった。より具体的に言うのなら、晩夏が好きだった。長雨の降る夏の初旬、北国にしては蒸し暑い中旬に比べ、戴の南部の夏の終わりはからっと明るく、涼しい海風が吹き抜ける。幼い頃から、この時期になると院子に卓を出し、風に吹かれながら勉強したものだった。
場所が雲海の上でも、事情はそう変わらない。江州城内に賜った官邸には、紫薇の古木が植わっていた。この木陰で午前中の執務を行うのが、近頃の花影の好きな過ごし方だった。
今日も何通か書類を認めては下官に渡してゆく。軍事優先の時期にあって、花影の様な文官が忙しいのは、自分でも意外だった。
——荒民の保護を行えないでしょうか。
李斎の朝議での発言を思い出す。これからの進軍について、策を持ち寄って話し合う場で良くもまあ、あの発言をした事だ。思い返して、花影は小さく笑う。
2047場所が雲海の上でも、事情はそう変わらない。江州城内に賜った官邸には、紫薇の古木が植わっていた。この木陰で午前中の執務を行うのが、近頃の花影の好きな過ごし方だった。
今日も何通か書類を認めては下官に渡してゆく。軍事優先の時期にあって、花影の様な文官が忙しいのは、自分でも意外だった。
——荒民の保護を行えないでしょうか。
李斎の朝議での発言を思い出す。これからの進軍について、策を持ち寄って話し合う場で良くもまあ、あの発言をした事だ。思い返して、花影は小さく笑う。
guchiko
DONEシブで連載(?)してたのをこっちで書こうと思います。でないと、私書かないと思ったので。
過去作品は、支部にいって読んでもらえればと思います。
シブ
https://www.pixiv.net/novel/series/338292
終焉の黄昏 黎明の暁 十六章十六章
それはある日の休みのことだった。
「惠、手紙を書こうと思うんだ。」
また、いつものように秘密の宮に、王様二人が籠って読書にふけっていると、陽子は読んでいた小説を閉じそう言った。惠は読んでいた漫画から目を離し、陽子に視線を向けた。
「誰宛に?」
「慶のみんなに。」
惠は何気なく陽子が読んでいた小説を目にして、なんとなく納得した。
「なるほど、感化されたのね。」
陽子が読んでいた小説は、兵士だった少女が代筆の職業に就いて、愛を知っていく物語だった。
陽子は恵の言葉に、フッと笑った。
「最後に一人、一人に残しておきたいんだ。」
「そう、なら。」
惠は陽子の言葉を聞いて立ち上がると、“渡したいものがある”と出て行ってしまった。それからしばらく経って、両手で抱えるほどの上質な木箱を持ってきた。そして、その箱を机の上に置く。
2560それはある日の休みのことだった。
「惠、手紙を書こうと思うんだ。」
また、いつものように秘密の宮に、王様二人が籠って読書にふけっていると、陽子は読んでいた小説を閉じそう言った。惠は読んでいた漫画から目を離し、陽子に視線を向けた。
「誰宛に?」
「慶のみんなに。」
惠は何気なく陽子が読んでいた小説を目にして、なんとなく納得した。
「なるほど、感化されたのね。」
陽子が読んでいた小説は、兵士だった少女が代筆の職業に就いて、愛を知っていく物語だった。
陽子は恵の言葉に、フッと笑った。
「最後に一人、一人に残しておきたいんだ。」
「そう、なら。」
惠は陽子の言葉を聞いて立ち上がると、“渡したいものがある”と出て行ってしまった。それからしばらく経って、両手で抱えるほどの上質な木箱を持ってきた。そして、その箱を机の上に置く。
はるあられ
PROGRESSとりあえず、、、1枚目は、前回分の動画があがったようなので告知用に描いた絵
2枚目は、セーラー服+赤髪でいつも連想する景王
おおおぉぉぉ…原作小説読めてないから早く読みたいんじゃあぁぁ 2
バルサミコ
DONE十二国記泰麒十二国記の日だったので 短編良いですよね・・・
本と・・・知りたいところかいてくれててホッとした・・・
泰麒も延麒も景麒もそれぞれ特徴あっていいなあ・・・
自分はこのなかだと 泰麒タイプかも・・・自己肯定感・・
雪 雨 花
DOODLE🌅あけましておめでとうございました🌅新年早々酒に呑まれた私の親父ギャグから生まれたW泰麒と撮影係(一緒に入る予定だったけど撃沈した)です😇
…もしかしなくても新年早々こんなさっむい親父ギャグかましたの私だけだよね_( :⁍ 」 )_
2020.1.7 2
雪 雨 花
DONE「ーーいや。あの方にはもっと、勇ましい花が似合う」余談ですが剥き出しの腕を描いている時なんだかとってもいけない事をしている気分になりました。
椿(のようなもの)どう頑張っても浮いてしまうので一旦ギブアップ…。
今後もし支部にまとめるくらい枚数揃ったら修正頑張ります💪
2019.12.20
雪 雨 花
DONE⚠11月新刊ネタバレ注意⚠十二国記の日おめでとうございました!
2・3枚目は加工前単体。
函養山の驍宗様、路亭の泰麒に思いを馳せながら描きました。
瞳の中にひっそり泰麒(獣形)と阿選、驍宗様と汕子(風海冒頭)がいます。
黒い闇・白い雪から何を思うんだろう…という妄想から始まった絵。
とにかく私なりのイメージと戴主従への愛を詰め込みました!
2019.12.17 3