izayoi601
DONE【庶岱】流星の誓い展示用に書いた、先日発売された親愛台詞缶バッジから妄想した庶岱です徐庶殿は一度妬いたら独占欲剥き出しで、戸惑うけど嫌じゃない馬岱殿という絡め取られ合う二人だとなお良いです
缶バッジの台詞をほぼ言わせてる箇所もありますので、ネタバレ大丈夫な方のみどうぞ
嫉妬の末路「それでさ、昔と全然変わってなくてね……つい話弾んじゃった訳……」
呑みに行ったらすっかり盛り上がってしまい、家に帰って来たのは日付が変わる頃。高校時代、共に走った自転車競技部の日々が懐かしく蘇った。卒業して十年近く、同級生にまた会えると嬉しいよね。出迎えてくれた徐庶殿に、腰掛けたソファーでコーヒーを飲みながら経緯を話し一段落した時。
「……そうか、楽しそうで何よりだよ」
「あはは、でしょ?」
酔いのせいか、頭もふわりと心地良い気分。それが原因か色々話し過ぎて、気付かなかったみたい。
「……馬岱殿」
柔らかな声で名前を呼ばれたと思った時には、距離を詰められていた。跳ねた黒髪が、額を擽る。本人は地味だと言うけれど、均整の取れた顔立ちを彩る琥珀の瞳が一瞬光る。
1436呑みに行ったらすっかり盛り上がってしまい、家に帰って来たのは日付が変わる頃。高校時代、共に走った自転車競技部の日々が懐かしく蘇った。卒業して十年近く、同級生にまた会えると嬉しいよね。出迎えてくれた徐庶殿に、腰掛けたソファーでコーヒーを飲みながら経緯を話し一段落した時。
「……そうか、楽しそうで何よりだよ」
「あはは、でしょ?」
酔いのせいか、頭もふわりと心地良い気分。それが原因か色々話し過ぎて、気付かなかったみたい。
「……馬岱殿」
柔らかな声で名前を呼ばれたと思った時には、距離を詰められていた。跳ねた黒髪が、額を擽る。本人は地味だと言うけれど、均整の取れた顔立ちを彩る琥珀の瞳が一瞬光る。
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DONE何か短文書きたいと思って形にしてみた、じょしょどのが不安になってばたいどのに核心聞く現パロ庶岱元来攻気質とも言える強い彼が何故抱かれるのか、というばたいどのの受としての愛情を表現したかった
ちょっとだけ超法も
心底惚れちゃっていたら弱いほせとばたいどのだといいです
惚れたら弱い「あの、馬岱殿……」
夕飯後、ポットから急須へお茶を注いでくれてる時に聞くことでも無かったのだけれど。
「んー、なに?」
「ええと……君は、何故……」
どうしても、最初からずっと気に掛かっていた。
「俺に、抱かれてくれたんだろうかと……」
「え……?」
一瞬眼を見開き、急須のお湯が溢れるのを只管眺めるしか無い。考えても、良く解らないんだ。
先ず言わずもがな、君は体格が良い。俺も腹筋は褒めて貰えたけれど、その美しい程鍛え上げられた脚力と胸筋にはとても敵わない。腕相撲で競れたとしても、勝った試しが無い。
「俺は……君より弱いのに」
正直腕力を駆使すれば何時でも逃げられるのに、一人の男としての誇りを傷つけているかもしれないのに。
1671夕飯後、ポットから急須へお茶を注いでくれてる時に聞くことでも無かったのだけれど。
「んー、なに?」
「ええと……君は、何故……」
どうしても、最初からずっと気に掛かっていた。
「俺に、抱かれてくれたんだろうかと……」
「え……?」
一瞬眼を見開き、急須のお湯が溢れるのを只管眺めるしか無い。考えても、良く解らないんだ。
先ず言わずもがな、君は体格が良い。俺も腹筋は褒めて貰えたけれど、その美しい程鍛え上げられた脚力と胸筋にはとても敵わない。腕相撲で競れたとしても、勝った試しが無い。
「俺は……君より弱いのに」
正直腕力を駆使すれば何時でも逃げられるのに、一人の男としての誇りを傷つけているかもしれないのに。
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DONE公式さんの年賀状の若を見て思いつき書いてみた、新年を迎える超法の小話周りが楽しそうだと逆に冷静に眺めている若はぐっとくる…と妄想
ちょっとだけ庶岱。
日の出前「はい、徐庶殿の負けだから脱いで」
「ええっ、もう上は脱ぐものが……」
あいつらはずっと、何をやっているんだ。
画面からの除夜の鐘を聞きながら皆で呑み明かし、突発で始まる野球拳の結果徐庶の服を剥き続ける馬岱殿を壁に凭れ眺め夜は更け行く。思い付く言葉とは裏腹に口元が緩むのに呆れ、ふと隣に視線を移せばそのまま身動きを忘れてしまう。
先程まで聞こえた大音量の会話は影を潜め、二人の方向へと柔らかく煌めいた黄金の瞳。
思い起こせば出逢った頃から、馬超殿には普段の行動からは想像出来ない一面があった。学生時代は文化祭、皆で行った成人式も。周りが騒ぎ始めると輪の中を抜け、最初から隅に居る俺の横へ来て静かに様子を眺めていた。俺もまた、常に疑問を抱きながらも。
1322「ええっ、もう上は脱ぐものが……」
あいつらはずっと、何をやっているんだ。
画面からの除夜の鐘を聞きながら皆で呑み明かし、突発で始まる野球拳の結果徐庶の服を剥き続ける馬岱殿を壁に凭れ眺め夜は更け行く。思い付く言葉とは裏腹に口元が緩むのに呆れ、ふと隣に視線を移せばそのまま身動きを忘れてしまう。
先程まで聞こえた大音量の会話は影を潜め、二人の方向へと柔らかく煌めいた黄金の瞳。
思い起こせば出逢った頃から、馬超殿には普段の行動からは想像出来ない一面があった。学生時代は文化祭、皆で行った成人式も。周りが騒ぎ始めると輪の中を抜け、最初から隅に居る俺の横へ来て静かに様子を眺めていた。俺もまた、常に疑問を抱きながらも。
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DONEハロウィンなら仮装した超法を書きたいと思ったら、文化祭で猫耳着けるか着けないかで揉める学パロ話になりました。折角書いたので置いておきます。若に押し切られざるを得ないほせがとにかく好き。ラストにメイド服な庶岱も居ますが、なるべく温かい目で見てやってください。放課後のふたり 文化祭「申し訳無い、馬超殿が説得してくれないか」
「多分、お前さんくらいしか無理だぜ……」
教室へ気不味そうな視線を向ける関平殿と周倉殿からの頼みを断る理由も無く、色鮮やかな紙で様々な動物を飾り付けられた扉を開け奥へと進む。
高校二年生の秋、文化祭が明日に迫り校内中が湧き立っていた。偶々今年はハロウィンの時期と重なった為、少し派手な催しや工夫を凝らした仮装が目立つ。
俺達のクラスも、例外では無い。だからこそ、二人を始め皆が困ったのだろう。教室奥へ進むと、配置を確認し皆を指揮している姿が視界に飛び込む。握りしめた両手に、更に力を込めた。
「何ですか……馬超殿」
こうなれば、皆の疑念と共に晴らしてやるしかない。それが、俺にしか。
3196「多分、お前さんくらいしか無理だぜ……」
教室へ気不味そうな視線を向ける関平殿と周倉殿からの頼みを断る理由も無く、色鮮やかな紙で様々な動物を飾り付けられた扉を開け奥へと進む。
高校二年生の秋、文化祭が明日に迫り校内中が湧き立っていた。偶々今年はハロウィンの時期と重なった為、少し派手な催しや工夫を凝らした仮装が目立つ。
俺達のクラスも、例外では無い。だからこそ、二人を始め皆が困ったのだろう。教室奥へ進むと、配置を確認し皆を指揮している姿が視界に飛び込む。握りしめた両手に、更に力を込めた。
「何ですか……馬超殿」
こうなれば、皆の疑念と共に晴らしてやるしかない。それが、俺にしか。
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DONE思いついたので一人飯するじょしょどのの話。台詞などでも西涼二直の中ではじょしょどのが一番食事好きな方かなと妄想…脳内で色々分析しながら食べてたら良いです…後半は若も。庶岱と超法前提ですがもし宜しければ。ちなみに去年の流星での超法ネップリと同じ店です。早朝、一人飯「これは、まずいな……」
冷蔵庫の中身が、何も無いとは。すでに正月は過ぎたと言うのに、買い出しもしなかった自らが悪いのも解っている。空のビール缶を転がし、どうも働かない頭を抱えつつダウンを着るしかない。朝焼けの陽が差し込む中、木枯らしが吹き付け腕を押さえた。酒だけで腹は膨れないのだから、仕方無い。何か口に入れたい、開いてる店を探そう。
「……あ」
良かった、灯りがある。丁度食べたかったところと暖簾を潜れば、二日酔い気味の耳には活気があり過ぎる店員の声で後退りしかけても空腹には代えがたい。味噌か、塩も捨てがたいな。食券機の前で暫く迷いつつ、何とかボタンを押した。この様な時、一人だと少々困る。何時もならと考えてしまう頭を振り、カウンターへと腰掛けた。意外と人が多いな、初めての店だけれど期待出来そうかな。数分後、湯気を掻き分け置かれた丼に視線を奪われた。
1542冷蔵庫の中身が、何も無いとは。すでに正月は過ぎたと言うのに、買い出しもしなかった自らが悪いのも解っている。空のビール缶を転がし、どうも働かない頭を抱えつつダウンを着るしかない。朝焼けの陽が差し込む中、木枯らしが吹き付け腕を押さえた。酒だけで腹は膨れないのだから、仕方無い。何か口に入れたい、開いてる店を探そう。
「……あ」
良かった、灯りがある。丁度食べたかったところと暖簾を潜れば、二日酔い気味の耳には活気があり過ぎる店員の声で後退りしかけても空腹には代えがたい。味噌か、塩も捨てがたいな。食券機の前で暫く迷いつつ、何とかボタンを押した。この様な時、一人だと少々困る。何時もならと考えてしまう頭を振り、カウンターへと腰掛けた。意外と人が多いな、初めての店だけれど期待出来そうかな。数分後、湯気を掻き分け置かれた丼に視線を奪われた。
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PASTWEB再録 放課後の煌めき完売してしまいましたので、21年7月発行の西涼二直学パロ本を再録しました。『放課後のふたり』、『もうひとつの放課後』の三年生編です。超法と庶岱を前提に、超と庶、岱と法、二直、馬族とそれぞれの絆を書いた短編六話構成。本の際お手に取って下さいました皆様、本当にありがとうございました! 38
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DONE何となく思いついて書いた、じょしょどのがほせどのにプロポーズしてるところを目撃してしまう若の話。庶法と思ったら実は庶岱で結局超法だったという西涼二直の話にしました…ばたいどのは皆の会話でのみ登場。もし宜しければ。誓いの言葉「帰ったぞ、法正殿!ん……?」
玄関を開けすぐ返事をしてくれないのは何時ものこと、見慣れた革靴で留守では無いのを確認した。だが隣に法正殿よりは大きく俺よりは若干小さい、何処か記憶にあるスニーカーも視界に入る。居間に繋がる扉は開いていたので眼を凝らしてみれば、予想通り短く跳ねた黒髪を掻く仕草が垣間見えた。
「ええと……その、今日は……大事な話があるんだ……」
ローテーブルの奥で法正殿と向かい合い、口籠りながら放たれた言葉で身動きを止めざるを得ない。徐庶殿は法正殿と同じ大学時代を過ごした、親友同士であろう。二人にしか知り得ない話もあることは、理解している。本当は羨ましい上に歯痒い、昨今の関係性を考えれば俺達は皆家族同然だが。とはいえ一旦気を落ち着け、踏み止まる。
3128玄関を開けすぐ返事をしてくれないのは何時ものこと、見慣れた革靴で留守では無いのを確認した。だが隣に法正殿よりは大きく俺よりは若干小さい、何処か記憶にあるスニーカーも視界に入る。居間に繋がる扉は開いていたので眼を凝らしてみれば、予想通り短く跳ねた黒髪を掻く仕草が垣間見えた。
「ええと……その、今日は……大事な話があるんだ……」
ローテーブルの奥で法正殿と向かい合い、口籠りながら放たれた言葉で身動きを止めざるを得ない。徐庶殿は法正殿と同じ大学時代を過ごした、親友同士であろう。二人にしか知り得ない話もあることは、理解している。本当は羨ましい上に歯痒い、昨今の関係性を考えれば俺達は皆家族同然だが。とはいえ一旦気を落ち着け、踏み止まる。
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DONE浴衣で花火大会に行く西涼二直が書きたかっただけの話。前半は超法で、後半に少し庶岱。青春のきらきらした感じにしたくて学パロにしました。もし宜しければ。放課後の煌めき 花火大会「よろしくねー、若」
「後で連絡するよ」
信号を渡り手を振る馬岱と徐庶殿に応え、再び街路樹を歩き出す。進む程に解る、普段の靴とは違う下駄の重み。生温さの残る日暮れの風も、萌黄の浴衣を吹き抜ければ何処か心地好かった。
高校生活最後の夏休みも、後僅か。今年は四人で地元の花火大会に行くことにした。折角だから浴衣にしようと馬岱が言うので、先ずは着たことが無い徐庶殿を家に呼び三人で出発する。徐庶殿の提案で見物の場所取りは二人に任せ、一人駅前へ辿り着いた。学校の最寄りで、見慣れた改札口の筈。周りの高揚が伝わるのか、或いは。もうすぐ逢えるのかと考えてしまうと、胸が熱く滾り出す。
ホームに停車し次々と降りる多勢を眺め続ければ、不意に鼓動が震えた。これまでの道程も、今も数多く見ているというのに。前髪を掻き上げ、菖蒲色の縞が入る浴衣が階段を降りてきた瞬間。
3678「後で連絡するよ」
信号を渡り手を振る馬岱と徐庶殿に応え、再び街路樹を歩き出す。進む程に解る、普段の靴とは違う下駄の重み。生温さの残る日暮れの風も、萌黄の浴衣を吹き抜ければ何処か心地好かった。
高校生活最後の夏休みも、後僅か。今年は四人で地元の花火大会に行くことにした。折角だから浴衣にしようと馬岱が言うので、先ずは着たことが無い徐庶殿を家に呼び三人で出発する。徐庶殿の提案で見物の場所取りは二人に任せ、一人駅前へ辿り着いた。学校の最寄りで、見慣れた改札口の筈。周りの高揚が伝わるのか、或いは。もうすぐ逢えるのかと考えてしまうと、胸が熱く滾り出す。
ホームに停車し次々と降りる多勢を眺め続ければ、不意に鼓動が震えた。これまでの道程も、今も数多く見ているというのに。前髪を掻き上げ、菖蒲色の縞が入る浴衣が階段を降りてきた瞬間。
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DONE一度はにょたほせもと理想のまま書いてみた学パロ超法♀です。あまり普段と変わらない両片思いですが、外見よりも純粋な女子であってほしいと妄想したらこうなりました…庶岱♀も少しだけ。もしご興味ありましたら。はじめての騒めき。「おはよう、法正殿!」
朝から大声で呼ばれ見上げれば、眩む程の金髪と力強い眼差しを向けられ溜息が漏れる。
「おはようございます、馬超殿」
「うむ、今日も会えて嬉しいぞ」
同じ教室、席が近いとなれば嫌でも顔合わすだろうが。
「ん……法正殿、また装飾が増えていないか」
「ああ、これ……ふ……ちょっとした、報恩ですよ」
ブレスレットの光る手首を翳し、口角を上げる。自らを飾るのは嫌いでは無く、派手な容姿のせいか報いにと増えてはいた。返事をするまで煩いので適当に挨拶はしてやったが、何処までもしつこく暑苦しい。
「……馬超殿は本当に、誰に対しても物怖じ無いですね」
「ん?それはそうだろう、俺は熱き魂を以て皆と絆を深めたいからだ」
2237朝から大声で呼ばれ見上げれば、眩む程の金髪と力強い眼差しを向けられ溜息が漏れる。
「おはようございます、馬超殿」
「うむ、今日も会えて嬉しいぞ」
同じ教室、席が近いとなれば嫌でも顔合わすだろうが。
「ん……法正殿、また装飾が増えていないか」
「ああ、これ……ふ……ちょっとした、報恩ですよ」
ブレスレットの光る手首を翳し、口角を上げる。自らを飾るのは嫌いでは無く、派手な容姿のせいか報いにと増えてはいた。返事をするまで煩いので適当に挨拶はしてやったが、何処までもしつこく暑苦しい。
「……馬超殿は本当に、誰に対しても物怖じ無いですね」
「ん?それはそうだろう、俺は熱き魂を以て皆と絆を深めたいからだ」