hage_rei
PAST8月インテにて頒布したドラロナを描く読ドロ本、本編部分のみポイピク公開します!パスワードは本の奥付に書かれているものなので、本買っていただいた方向けになります!内容変わりません!Web版としてお楽しみください🎶
⚠地雷配慮しません!2枚目の注意書きを読んだ上でなんでも許せる方向けです! 28
ししとう
MOURNING読ドロ。一生仲良くして欲しい。
鍵「そんな戯言を信じられる程馬鹿じゃないんだよ。」
そう言ってドラルクは笑う。
ロナルドがどれだけ愛を伝えようとしても、のらりくらりとそれを躱す。
痺れを切らしたロナルドが詰め寄れば、
「だって、人間は移り気だしすぐ死んでしまうし。きっと君を好きになったって、私は辛いだけだもの。」
何かを諦めたような顔でドラルクは笑う。
「いつか死ぬのはしょうがねぇ。けどな。」
ロナルドは目を合わせようとしないドラルクの両頬を両手で包み、離して、と身をよじり固く閉じられた瞼にキスを落とす。
「退治人君……?」
驚いて見開かれた視界に飛び込む激情を閉じ込めた美しい瞳にドラルクは目を奪われる。
「もし砂漠でお前が砂嵐に飲まれて死んでも、俺は砂の中からお前を全て探し出してみせる。」
5822そう言ってドラルクは笑う。
ロナルドがどれだけ愛を伝えようとしても、のらりくらりとそれを躱す。
痺れを切らしたロナルドが詰め寄れば、
「だって、人間は移り気だしすぐ死んでしまうし。きっと君を好きになったって、私は辛いだけだもの。」
何かを諦めたような顔でドラルクは笑う。
「いつか死ぬのはしょうがねぇ。けどな。」
ロナルドは目を合わせようとしないドラルクの両頬を両手で包み、離して、と身をよじり固く閉じられた瞼にキスを落とす。
「退治人君……?」
驚いて見開かれた視界に飛び込む激情を閉じ込めた美しい瞳にドラルクは目を奪われる。
「もし砂漠でお前が砂嵐に飲まれて死んでも、俺は砂の中からお前を全て探し出してみせる。」
ししとう
MOURNING読ドロ。映画って本当にいいものですね!
幸せのかたち 映写機の回るカタカタと乾いた音。
スクリーンに映し出されるモノクロの無声映画。
古い映画だ。
美しい女性と人ならざる者の禁断の恋。
随分昔に観た時は何故異種族に惹かれるのか、何故障壁を超えてまで添い遂げようとしたのかドには分からなかった。
人ならざる者は寿命は長いが太陽に嫌われ、人は太陽に背こうとしてもその命は短い。
辛いだけだろう。
例え想いあっていたとしても。と。
──子供だったのだな、と思う。
今ならわかる。
どうしてこの映画の二人が苦難とも思える道を選んだのか。
仕方ないことなのだ。
愛してしまったのだから。
「…ところで、ねぇ?退治人君?」
「ん?」
「…何してるのさっきから。」
「あ?聞かなくても分かるだろ。」
3430スクリーンに映し出されるモノクロの無声映画。
古い映画だ。
美しい女性と人ならざる者の禁断の恋。
随分昔に観た時は何故異種族に惹かれるのか、何故障壁を超えてまで添い遂げようとしたのかドには分からなかった。
人ならざる者は寿命は長いが太陽に嫌われ、人は太陽に背こうとしてもその命は短い。
辛いだけだろう。
例え想いあっていたとしても。と。
──子供だったのだな、と思う。
今ならわかる。
どうしてこの映画の二人が苦難とも思える道を選んだのか。
仕方ないことなのだ。
愛してしまったのだから。
「…ところで、ねぇ?退治人君?」
「ん?」
「…何してるのさっきから。」
「あ?聞かなくても分かるだろ。」
ししとう
MOURNING読ドロ。書きたいところだけ書いたどろえちです。
結びつく記憶「何してるの私の棺桶で!」
少し目を離した隙に姿を眩ませたロナルドを追いかけ、ドラルクは自らの棺桶の蓋を開けて叫んだ。
「よぉ、早かったな。」
「おかげさまでね、君の行動にもだいぶ慣れてきたよ。」
悪びれなく笑うロナルドにドラルクは溜息をつきながら肩を落とす。
「…ここだけは絶対だめだからね?」
ロナルドの思惑は分かっている。
ここでしようぜ、と言うに決まってる。
先日抗いきれずに厨房でことに及んでしまってからというもの、ロナルドはベッド以外でドラルクを誘う事に味をしめてしまっていた。
曰く、すげぇ興奮する。
曰く、いつもと違うお前が見れる。
その他にもたくさんの理由を並べられたが、ドラルクにはどうしてもここではしたくない理由があった。
3770少し目を離した隙に姿を眩ませたロナルドを追いかけ、ドラルクは自らの棺桶の蓋を開けて叫んだ。
「よぉ、早かったな。」
「おかげさまでね、君の行動にもだいぶ慣れてきたよ。」
悪びれなく笑うロナルドにドラルクは溜息をつきながら肩を落とす。
「…ここだけは絶対だめだからね?」
ロナルドの思惑は分かっている。
ここでしようぜ、と言うに決まってる。
先日抗いきれずに厨房でことに及んでしまってからというもの、ロナルドはベッド以外でドラルクを誘う事に味をしめてしまっていた。
曰く、すげぇ興奮する。
曰く、いつもと違うお前が見れる。
その他にもたくさんの理由を並べられたが、ドラルクにはどうしてもここではしたくない理由があった。
ししとう
MAIKING読ドロ。先日のUtsugiさんのフリー素材の続き。文字数気にせずだらだら書くとこんな感じに長々と書いてしまいます。
途中ですが(多分続く)キリが良かったので一旦上げ。
(タイトル未定)「ねぇ、君もしかして触られるの、嫌い?」
ドの言葉にロの肩がぴくりと震える。
いつも微妙に距離を取られていたのはきっとロが退治人で自分が吸血鬼だから。ドはそう思っていた。けれど今目の前で歯を食いしばりながら小刻みに背を震えさせるロを前にしてそんな疑問が浮かんだ。
「…ごめんね、嫌だったんだね。すぐ流すよ。大丈夫、触らないから。」
下等吸血鬼の体液でドロドロだったロを城に招き入れ、手を怪我していた為風呂の世話をしていた。
美しい銀髪をうっとりとかき混ぜていた矢先、ロの震えに気づいたのだ。
「ほら、もう大丈夫だよ。体は?ボディタオルなら大丈夫?」
髪に泡が残っていないことを丹念に確認し、背中を流す。
「体、拭かせてね?」
2114ドの言葉にロの肩がぴくりと震える。
いつも微妙に距離を取られていたのはきっとロが退治人で自分が吸血鬼だから。ドはそう思っていた。けれど今目の前で歯を食いしばりながら小刻みに背を震えさせるロを前にしてそんな疑問が浮かんだ。
「…ごめんね、嫌だったんだね。すぐ流すよ。大丈夫、触らないから。」
下等吸血鬼の体液でドロドロだったロを城に招き入れ、手を怪我していた為風呂の世話をしていた。
美しい銀髪をうっとりとかき混ぜていた矢先、ロの震えに気づいたのだ。
「ほら、もう大丈夫だよ。体は?ボディタオルなら大丈夫?」
髪に泡が残っていないことを丹念に確認し、背中を流す。
「体、拭かせてね?」
ししとう
MOURNING読ドロ。たいつに投げてたやつです。夜の境目「お前この日空いてるか?」
そう言いながらカレンダーを指差すロ。
その日付を見て、
「この日はお父様に呼ばれているから実家に行ってる。」
と答えるド。
「珍しいね君が私の予定を確認するなんて。」
いつもこちらの都合なんてお構い無しの君なのに。
そう言ってくすくすと笑う。
「まぁ…たまにはな。いねぇならいい。」
「何か用事だった?」
「別に。」
取り留めのない話をして、ゲームをした後食事をして風呂に入り、少し眠ってロは城を後にした。
それから数日後、ロが指差したその日。
血相を変えたドが城の扉を開ける。
大家から連絡があったのだ。お前の所に最近出入りしている人間が城の前に立っていたから入れておいた。と。
何で?私は今日いないって言ってあっただろう?
1794そう言いながらカレンダーを指差すロ。
その日付を見て、
「この日はお父様に呼ばれているから実家に行ってる。」
と答えるド。
「珍しいね君が私の予定を確認するなんて。」
いつもこちらの都合なんてお構い無しの君なのに。
そう言ってくすくすと笑う。
「まぁ…たまにはな。いねぇならいい。」
「何か用事だった?」
「別に。」
取り留めのない話をして、ゲームをした後食事をして風呂に入り、少し眠ってロは城を後にした。
それから数日後、ロが指差したその日。
血相を変えたドが城の扉を開ける。
大家から連絡があったのだ。お前の所に最近出入りしている人間が城の前に立っていたから入れておいた。と。
何で?私は今日いないって言ってあっただろう?
ししとう
MOURNING読ドロ。支部にあげるほどきちんと書いてないしTwitterにあげるにしては文字数が多いのでこちらに供養。帰る場所 ロが城に来た。
いつもの赤い服はボロボロで、どこもかしこもドロドロだった。
庇うように脇腹を手で押えている。
怪我をしているのだ。
ドは慌てて城に招き入れて衣服を脱がし、体の汚れを落とした。
抉られたような脇腹の傷を丁寧に消毒し、薬を塗ったガーゼを当ててテープで止め、包帯を巻き付けた。
ロは終始無言で、ドが「痛むの?」と聞いても俯いたままだった。
処置を終え、夜着を纏わせようとしたドの手を、少し熱を帯びたロの手が掴む。
「どうしたの」
とドが聞けば
「抱け」
とロ。
「そんな傷で出来るわけないでしょ」
とドはロに夜着を頭から被せる。
不服そうなロにドは「何か作ってくるね」と部屋を後にする。
あの手の熱さ。怪我のせいで熱があるんだろう。
4115いつもの赤い服はボロボロで、どこもかしこもドロドロだった。
庇うように脇腹を手で押えている。
怪我をしているのだ。
ドは慌てて城に招き入れて衣服を脱がし、体の汚れを落とした。
抉られたような脇腹の傷を丁寧に消毒し、薬を塗ったガーゼを当ててテープで止め、包帯を巻き付けた。
ロは終始無言で、ドが「痛むの?」と聞いても俯いたままだった。
処置を終え、夜着を纏わせようとしたドの手を、少し熱を帯びたロの手が掴む。
「どうしたの」
とドが聞けば
「抱け」
とロ。
「そんな傷で出来るわけないでしょ」
とドはロに夜着を頭から被せる。
不服そうなロにドは「何か作ってくるね」と部屋を後にする。
あの手の熱さ。怪我のせいで熱があるんだろう。
ruin0v0
DONE風邪気味の読ロが読ドの城で過ごす話し…やっつけみたいになってしまったがひとまずこれで!
いつか加筆修正するかも…
離れたくなかった 妙に暑いな、と思ったのはコイツの城に来てから数時間経った頃だった。暑すぎても寒すぎてもすぐに死ぬ吸血鬼が普段と変わらぬ様相で過ごしているということは、恐らく自身に問題があるんだろうと思い至ったのは先程まで感じていた暑さが悪寒へと変わった頃だった。
なるほど、これは風邪を引いたか…種族の違うコイツにはうつることはないと思うが早めにお暇しよう、と一緒に遊んでいたゲームも丁度セーブポイントが見えていたので吸血鬼がセーブするのを見届けてすぐ立ち上がる…つもりだった。実際セーブしたところまでを見届けじゃあ、と声を発する途中ソファの肘掛けに重心を置き立ち上がりかけたところで支えきれなく崩れ落ちた。隣りに座っていた貧弱な吸血鬼はその振動に驚いて本日自称初の死を迎えたが、再生に時間かかっているところを見るにニ回目だなこりゃ。
2077なるほど、これは風邪を引いたか…種族の違うコイツにはうつることはないと思うが早めにお暇しよう、と一緒に遊んでいたゲームも丁度セーブポイントが見えていたので吸血鬼がセーブするのを見届けてすぐ立ち上がる…つもりだった。実際セーブしたところまでを見届けじゃあ、と声を発する途中ソファの肘掛けに重心を置き立ち上がりかけたところで支えきれなく崩れ落ちた。隣りに座っていた貧弱な吸血鬼はその振動に驚いて本日自称初の死を迎えたが、再生に時間かかっているところを見るにニ回目だなこりゃ。