nameko135
DOODLEひとり無占週間します。麒麟とノワの飯テロでちょっぴり不穏なお話。
毎日更新で完結まで駆け抜けます。
まいにち無占(いちにちめ) 閉じた瞼の向こうから光が透ける。
目覚めたくなんてないのに、その抵抗をそっと払いのけるように温かな光が意識をつついた。
──起きたくない。起きたらまた辛いことが待ってるから。
暗い部屋、重ねた罪と血の臭い。それから、数えるのも苦しくなる罰の数々。
そんなことばかり思い出す中で、不意に鼻をついたのは不思議な香りだった。
肉、だろうか。
それも、スパイスで脂臭さを誤魔化していない、今まで嗅いだことのないような、柔らかみのある肉の香りだ。
言うならば、美味しそう、というのだろうか。
そんな感覚すら他人ごとみたいで、変な夢だな、なんて思う。
美味しい、なんて、自分は──ノワールは知らない感覚なので。
くう、と腹が鳴る。そういえば任務でしくじった後から何も食べていない。
698目覚めたくなんてないのに、その抵抗をそっと払いのけるように温かな光が意識をつついた。
──起きたくない。起きたらまた辛いことが待ってるから。
暗い部屋、重ねた罪と血の臭い。それから、数えるのも苦しくなる罰の数々。
そんなことばかり思い出す中で、不意に鼻をついたのは不思議な香りだった。
肉、だろうか。
それも、スパイスで脂臭さを誤魔化していない、今まで嗅いだことのないような、柔らかみのある肉の香りだ。
言うならば、美味しそう、というのだろうか。
そんな感覚すら他人ごとみたいで、変な夢だな、なんて思う。
美味しい、なんて、自分は──ノワールは知らない感覚なので。
くう、と腹が鳴る。そういえば任務でしくじった後から何も食べていない。