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    #isrn

    めいな@mellnomee

    DOODLE同棲isrn。X年後。お盆休みの話。二人とも性格がちょっと面白くなってるかも。ギャグ風味。
    夏にエアコンが壊れたら「凛ー! りん! りーんー!!」
     騒々しい声。けれど俺の好きな声。意識が浮上しかけた俺はそのまま浮き上がるかもう一度沈むかを考える。今日は盆休みの一日目、しかも同棲している男との休暇が奇跡的に重なっている。そして先ほどの騒々しい声の主は、昨日の夜はもっと熱っぽく俺を呼んでいた。外は大雨で、雷も鳴っていて。そんな夜だったからルーティンのランニングに行くことも出来ず、あるいは周囲の家に配慮して声を押し殺す必要もなかった。
    『無理させちゃってるから、明日は俺が朝ご飯作るよ。好きなだけ寝てていいし。だからさ……もう一回シよ?』続けて『お願い♡』なんて言われたら、まぁ5回も6回も変わんねぇか、なんて絆されてしまう俺も俺だ。これから起こることも知らずに、自分の順番だったはずの朝ご飯担当をやってくれるならいいかなんて思ったのが運の尽き。まさかその『一回』が3時間もかかるなんて思いもしなかった———いやそんな事はどうでもいい。とにかく主張したいのは、俺には朝ゆっくりとベッドを占領する権利があるという事だ。
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    めいな@mellnomee

    TRAINING同棲isrn。X年後。両方引退して凛はJFŪの広告塔に使われている。甘々で書きだしたつもりがタイトルからお察しの通りのギャグになりました。
    この世界線と薄っすらつながってる。
    『雨』
    https://poipiku.com/9650379/10245275.html
    飛び出す水着の糸師凛 イライラした気持ちを抱えたまま帰り着くと、エプロン姿の同居人が「おかえり〜」と間延びした声をかけてきた。俺の方をちらりと見て手ぇ洗ってこいよと一言。そのままキッチンの奥へ消えた。
     今日の夕飯は唐揚げらしい。パチパチと油の跳ねる小気味良い音と、醤油とニンニクの混じった香りが漂っている。俺の腹が思い出したようにぐぅ、と鳴った。
    手を洗い食卓につくと、目の前に揚げたての唐揚げが置かれた。そしてサラダに味噌汁、ご飯。
    「おかわりいっばいあるから好きなだけ食えよ」
     これでも大分減ったんだけどな、という潔は口をもぐもぐさせながら山盛りの唐揚げの大皿を目の前に置く。よく見れば顔が少し赤い。キッチンカウンターの上に飲みかけの缶ビールがあり、料理中からお楽しみだった事が見て取れた。気楽な奴は良いよなという八つ当たりを唐揚げと一緒に飲み込んで、慌てていただきますを言った。
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