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    sardine57817

    MAIKING灰七ドロライ用。
    この後特別なときに使おうと思ってときどき練習するんだけど最終的に弔辞を書くっていう鬱展開だったはず。
    プレゼントを貰うということにどうにも自分は不慣れな人間だ。渡すならまだしも、受け取ったらその厚意をどう返せばいいかで頭を悩ましてしまう。備え付けの学習机の抽斗を開け、白い箱を見つめては自然と溜息が洩れる。年齢的にも精神的にも分不相応なそれを持て余し、いまだに箱の中に入ったままであった。
     高専に入学が決まったとき、「入学祝に」と遠くに住む祖父から万年筆が送られてきた。彼の地に足を踏み入れたこともなければ、実際に会ったことすらない肉親というのはどうもピンとこない。年に数回のグリーティングカードのやりとりと金髪碧眼という遺伝子情報だけが彼と自分とをかろうじて繋いでいることを実感する。……そう言えばカードの筆跡は流れるような美しい筆記体だった。

     明くる日の放課後、白い箱を携えて灰原の部屋を訪ねた。
    「もん、とぶらん……く?」
    「モンブランです」
    「あ、ケーキの名前?」
    「いえ、白い山という意味です。アルプス山脈の山の一つ」
    「でもケーキは栗色だよね」
    「それは元々の山の地形を表現していて、白というのは山頂の溶けない雪を表しているんですよ」
    「さすが!七海は博識だね!!」
     このままの調子 711

    Zoo____ooS

    DONE『地を這う者に翼はいらぬ』の続編です。(書き終わらなくてすいません…)
    呪詛師の七海と特級呪術師五条の五七。呪詛師と言いつつ、七海はほぼ原作軸の性格(のつもり)です。
    某風俗業界の描写があります。具体的な行為等は書いてませんが、苦手な方はお気をつけください。
    祈れ呪うな 前編いつもは閑散としている東京呪術高専事務室のお昼時だが、その日は常ならぬ緊張感がエアコンの効いた室内に満ちていた。電話番で一人居残っていた補助監督の山嵜の視線は、どうしても事務所の一角に吸い寄せられてしまう。高専の事務室は、主に補助監督や呪術師の労務管理を行う事務職員の仕事場で、高専の職員室は別にあるのだが、昼食で留守にしている事務員の机の前に、やたら大きな男が陣取っているのだ。白い髪に黒い目隠し、そして山嵜とは30センチは違うその長身。山𥔎は一度も口をきいたことはなかったが、この東京呪術高専、いや、日本全国の呪術師の中でも一番の有名人が、パソコンで何やら調べ物をしているのだった。
     昼時、のんびりとネットサーフィンをしながらサンドイッチを齧っていた山嵜は、ノックもなく突然開いたドアからズカズカと挨拶もなく入り込んできた男の姿に、驚きのあまり思わず腰を浮かせた。
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