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    ケイト

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    ケイト

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    キスの日に間に合わせるために無理矢理完成させた五が七に靴下を履かせるお話です。
    「五七キス二十二題企画」より11(胸)所有、21(足の甲)隷属で書かせていただきました。

    #五七
    Gonana

    「ねーねーななみぃズボン脱いで♡」
    機嫌良い五条とは対照的に七海は面倒くさいのを隠そうともせずに大きなため息をついた。
    「はあ…本当にこんなの何が楽しいんですか。」
    「何って全部だよ!ぜんぶ♡ほら早くぅ!」
    ベッドの上に座る七海の足の間に陣取ってあぐらをかく五条は七海の靴下片手に満面の笑みを浮かべて呆れ顔の恋人を見上げている。

    呪術師としての五条しか知らないものが見たらおどろきでひっくり返るほどに、恋人としての五条はひどく七海の世話を焼きたがる。
    髪を乾かしたり爪を切ったりと挙げればキリがないが、特に五条がこだわるのは着替えだった。脱がせたがるし着せたがる。ただ忙しい朝に0から100まで着替えを任せるのはさすがにという理由でやめさせようとして、すったもんだの末靴下だけにするという妥協点で落ち着いた。そして靴下を履かせるにあたってスウェットのズボンは邪魔だからという五条の言い分によりスボンを脱ぐことになっている。七海はその必要はないだろうと反論したが、拒否するなら靴下だけで妥協することを拒否すると駄々をこねられて結局七海が折れた。本気を出した特級頑固に一級が勝てるはずもなかった。

    という訳で今日も七海は下着姿で恋人に足を差し出す羽目になっている。
    「ほらほら七海ィ早く足ちょうだい?」
    しつこく催促してくるくらいならいっそのこと強引に足を掴んでくれたらいいのに、こだわりの強い恋人は七海に自ら足を差し出させることを譲らないのだ。
    「どうぞ。」
    「はい、どーも」
    差し出した足を恭しく受け取った五条は流れるように自然な動作で足の甲に顔を近づけ、くちびるを押し当てた。伏せられた目を縁取る長いまつ毛が震えたかと思うと蒼い瞳が上目遣いで見上げてくる。さっきまでの砕けた雰囲気が嘘のように一瞬で部屋の空気が甘く澱んだように感じられた。息苦しさすら感じて七海は目を逸らそうとしたが、どこまでも蒼い瞳にはそれを許さない不思議な引力があった。ちゅ、と可愛い音を立ててくちびるが離れていく。
    「えへ。ドキドキした?」
    五条がそう言ったときにはすでに甘い空気はすっかり霧散していた。
    「揶揄うのはやめてください。」
    「揶揄ってないもん。ねえ、足の甲へのキスの意味知ってる?」
    「いえ。」
    「教えてあげよっか?」
    「嫌な予感しかしないので遠慮しておきます。」
    「なにそれひどい!僕をなんだと思ってるの。まあいいや。僕だけが知ってるっていうのも悪くないし?」
    五条は慣れた手つきで両足に靴下を履かせ終えるとソックスガーターを着けていく。静かな部屋にクリップがパチ、パチと留められていく小さな音がやけに響く気がした。
    「はいおしまーい!ベルトキツくない?」
    「左がちょっとだけ…」
    「あ、マジ?ちょっと待ってね。」
    五条は鼻歌でも歌い出しそうな様子で嬉しそうにソックスガーターのベルトを調整している。
    「機嫌いいですね。」
    「当たり前じゃん。おまえ最初のころはこっそり自分で調節してたでしょ。」
    「知ってたんですか。」
    「うん。七海はわかりやすいからね。バレないように頑張る七海も可愛かったけど、やっぱり僕にさせてくれる方がうれしい。」
    「なぜそんなに世話を焼きたがるんですか。」
    「ん?だって僕は七海のモノだから。」
    そう言って靴下に包まれた右足の甲にもう一度キスをした。次いで五条は立ち上がりベッドに座る七海を押し倒す。
    「七海も僕のモノだから。わかった?」
    そして逃がさないとばかりに覆いかぶさられた七海の胸にくちびるが触れた。ここでキスの意味を察した七海は五条の肩を掴んで体勢を入れ替えた。やられてばかりはつまらないと五条が着ているTシャツをたくし上げ、露わになった胸に吸い付いた。
    「おまえキスの意味知ってただろ。」
    「知りませんでした。ただ、あなたは分かりやすいので。」
    「言ってくれるじゃん。ねえ、これ消えちゃったらまた付けてよ。」
    目を細めて赤い跡を指でなぞる恋人を見ていると、今度は足の甲にキスしてみようかと思う七海だった。
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    Replies from the creator

    ケイト

    DONE同名の曲の雰囲気が自分の思う五七すぎて書きなぐったまとまりのない完全に自己満足の短文です。
    五七は静かな激情を湛えているふたりだなと感じていて。ふたりとも大人で聡明な人物だから自分たちの状況も行く末も見えていて、その上でお互いを慈しみながら今を過ごしていたのかなって思って。でもそうやって悔いのないように過ごしてきたつもりでもやっぱりそのときが来ると苦しいだろうなあ。
    五七に狂わされる毎日です。
    三文小説海風が気持ちいい。隣を見ると以前より少しくすんだ金髪の男が、風で乱れた前髪を整えている。
    「あ〜優秀な後進をたくさん育てておいてよかったなあ。優秀な元生徒たちのおかげで心置きなく毎日ダラダラできるってもんだよ。きっと最強じゃなくなった僕のことなんかみんな忘れちゃってるね。」
    「あなたもおじさんになりましたもんね。」
    虎杖くんたちに会っても気づいてもらえないかもしれませんね、と七海が笑っている。
    「ひどーい!そんなことないでしょ!だって髪の色は生まれたときからずっと白で変わんないでしょ?イケメンなのもずっとだし?年とっても一発でGLGな五条悟だって分かるでしょ!」
    「そうでしたね。あなたはいつまでたっても子どもですもんね。きっと気づいてもらえますよ。」
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