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    ヴィーノ

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    ヴィーノ

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    品田と秋山のどっちがバニースーツが似合うかっていったらそりゃあ秋山でしょ。イメージは燕尾バニー。特段照れてないのは品田だからであって、相手が桐生だったら多分羞恥で死ぬよ、秋山。
    でも品田のあの大胸筋を強調させたバニースーツ姿、見てみたくない?私は見たい。

    「いや〜ぁ……めちゃくちゃいいっすねぇ!似合いますよ、秋山さん!」

    そう手を叩いて嬉しそうに言う品田に秋山は深い深い――マリアナ海溝よりも深いため息をついてラブホの天井を見上げた。残念ながらそこにシミはなかった。

    「なんだって、こんな…」

    「バニーの日らしいんで」

    うきうきと安っぽいうさ耳カチューシャを持って近づいてきた品田をキッと睨みつける。その鋭い視線に品田は思わず肩を竦めながらも、秋山の頭にうさ耳カチューシャを着けた。
    するとどうだろう!秋山の男にしてはすらりとしているボディラインを艶やかに浮き上がらせたピッチピチの真っ赤なレオタード、長く伸びるしなやかな脚を包む網タイツに踏まれたら絶対に痛いであろうことは確実な厚底ピンヒール。両手首にはカフスがつけられ、男らしい首を隠す少しだけ曲がったリボンタイ。袖がない燕尾服ジャケットは秋山が動く度にむちりとした尻をちらちらと見せてくれる。そして、最後に秋山の「帰りたい」という気持ちを表しているかのようなくてりと力のないうさ耳カチューシャがちょこんと頭に乗っかって――バニー秋山の完成だ。

    「最ッ高ですね」

    「良かったな!じゃあ脱いでいいか?いいよね??」

    「え!そんな!脱がないでくださいよ!もっと秋山さんのバニー姿堪能したい」

    この為に金稼いだんです、と言った品田は秋山が「最近忙しそうにしてたのはこの為かよ」と思わず顔を覆い呟いた理由など分からないだろう。だって今、品田はバニー姿の秋山を目に焼き付けている最中なので。

    「お前も着ろよ」

    「イヤですよ」

    「なんで」

    「似合わないからに決まってんでしょ。それに、俺に合うサイズないですもん」

    ありそうだけど――とはさすがに言えなかった。まぁ確かに恋人のバニー姿なんてロマンだろう。というか、ロマンだ。一度は着せたい服TOP10には入るぐらいには(秋山だけかもしれないが)。
    だから分かる、分かるが秋山だって品田のバニー姿が見てみたいのも、事実だった。

    「でもなんだかんだ言ってちゃんと着てくれるところ、好きですよ」

    うっとりと見つめてくる品田にデコピンしてやりながら、本日二度目のため息をついた。





    ちなみに、その次の日に特注で作られたバニースーツが届き品田の情けない悲鳴と秋山の魔王のような笑い声が神室町に響いたとか。
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